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ウェビナーを初めて開催することになったら読むnote【お尻に火をつけろ】

「3週間後にウェビナーやって」

上司の言葉で始まったウェビナー開催プロジェクト。ノウハウが無い中試行錯誤して、どうにか開催できました。今回はその時の実体験をベースに、ウェビナー開催の流れを紹介します。

初めてウェビナーの担当者になったという方はぜひ参考にしてください。

「ウェビナーやることになったけど、何から始めればいいんだろう?」
「準備期間はどのくらい必要になるのかな?」
「本当に自分だけでできるの?」

ウェビナーを初めて開催することになったときに感じる、こんな疑問や不安を解決できる情報を提供できますと幸いです。

初ウェビナー開催までの流れ

① スケジュール決め
② 目的・ターゲット・テーマ設定
③ 各種ツール選定
④ 講師決定、資料作成
⑤ 集客
⑥ 配信環境・体制決め
⑦ リハーサル
⑧ ウェビナー本番

ウェビナーはおおよそ、上記の流れで準備を進めていきます。ここから先は、各工程を簡単に解説します。

① スケジュール決め

「ウェビナーをやる」ということが決まったら、まずは開催日とそれに向けたスケジュールを決めましょう。内容やKPIを先に決めたくなる方もいると思いますが、後まわしです。

これはウェビナーに限りませんが、人間というのは締め切りが決まらないと動きません。つまりお尻に火がつかないと走れない生き物なんです(不便な生物ですね)。そのため、必ず最初にスケジュールを決めます。

結論から言えば最短で準備開始から1.5~2か月ほどで実施可能です。

・ テーマ決め、ツール選定など:2~4週間
・ 集客、資料作成、リハーサル:4週間

内訳としてはこんな感じ。ツール契約なんかがあるので、大企業とかですともう少し余裕を持った方がいいかもです。外部講師を呼ぶ場合なんかもそうですね。

ちなみに僕の場合は冒頭でご紹介した通り、3週間後と決まっていました。

「糞ったれ」と思ったのは言うまでもありません。

② 目的・ターゲット・テーマ設定

次は目的・ターゲット・テーマを決めます。そのウェビナーを通して、何を実現したいのかを決めましょう。

・ 認知向上
・ 新規見込み顧客の獲得
・ 既存顧客の活性化

などなど、どんなことを目的としてウェビナーを開催するかによってアプローチが変わります。上長とも話し合ったうえで決めると良いです。この時、目標値も同時に設定しましょう。

目的が決まればターゲットも決まるはず。あとは、そのターゲットが耳を傾けてくれるテーマを決めます。

③ 各種ツール選定

ウェビナー開催に必要なツールを選びます。初めてウェビナーを開催する場合はこの工程が最も大変です。

時間がかかることを見越して、その他のフローと同時並行で進めるとよいかと思います。

ウェビナーを配信するためには、大きく分けると以下の3つのツールが必要です。

・情報発信ツール
セミナー内容の記載、申し込みフォームの設置等に利用。
・申込管理ツール
個人情報の管理、リマインドメールの配信等に利用。
・ウェビナー配信ツール
ウェビナー動画の配信に利用。

それぞれどんなツールが良いかは、ウェビナーの目的や社内事情、ターゲットの属性などによって様々です。したがって、自社のウェビナーではどんな要件があるのか、整理する必要があります。

下記はあくまで一部の例ですが、具体的にはこんな感じです。

・ 個人情報の取得有無
・ 個人情報の取り扱い条件
・ ウェビナー終了後のアンケート有無
・ ウェビナーのリマインドメール配信有無
・ 情報発信手段の有無
・ 匿名参加の可否

なお「画質・音質の良さ」などは気にしなくてOKです。ツールよりも参加者の環境による影響が大きいためです。

ちなみに僕の場合は、
===============
・ 録画が可能
・ 個人情報の取得必須
・ 安くて、契約完了までが早い
・ 今既に使っているものは有効に使う
・ ウェビナー終了後にアンケート実施必須
・ ブラウザのみでもウェビナーに参加可能
・ 個人情報を入れる場所にはIP制限や二段階認証が必要
===============
などの条件を決めておりました。そして、これらを踏まえて選んだツールが下記です。

・ウェビナー配信ツールZoom
・申込管理ツール   formrun
・情報発信ツール   WordPress

最初に決まったのはZoomです。
必要な機能をすべて備えていました。かつWeb会議ツールとして一般的に広く使われているため、参加者が最も違和感なく使えると考えました。

何か特殊な条件や、すでに他のツールを利用中でなければ、Zoomが一番オススメですね。

次に決まったのはformrunです。
イベント管理に特化したものではなく、問い合わせ管理ツール。ちなみにセミナー後のアンケートにも使っています。

登録フォームの作成・設置が簡単であることが決め手でした。

最後に決まったのがWordPressです。
もともと情報発信に使っていたので、そのまま活用しようという単純な理由ですね。

なお、すべてをZoomだけで完結することも可能です。しかしデザイン性やメール配信の柔軟性などの点から、それぞれ別のツールを使うことにしました。

④ 講師決定、資料作成

ウェビナーの目的・ターゲット・テーマに合わせ、内容の詳細を詰めていきます。

まずはこれらのことを考えるとよいかと思います。

・ 配信:ライブ or 録画放送
・ 講師:内部 or 外部
・ 形式:講義 or 対談 or 座談会、etc
・ 参加:視聴者も参加 or 不参加

個人的には、最初は社内だけで完結するものを実施するのがオススメです。特に外部講師を呼んでライブ配信をする場合などは、実施難易度が跳ね上がります。

上記が決まったら必要な資料等を作成します。これは開催直前までブラッシュアップしましょう。

⑤ 集客

セミナー内容が決まり、セミナー案内ページや申込フォームなどの準備が整ったら、外部に公開して集客を行います。下記の方法が良く行われる集客施策です。

・ プレスリリースとSNSへの投稿
・ メールマガジンの配信
・ 各種広告

集客施策については本記事の趣旨とズレるので割愛します。詳細はいつかまたの機会に。

⑥ 配信環境・体制決め

集客を始めたらもう逃げられません。覚悟を決めましょう。

次に決めるのは配信環境と体制です。選択した配信ツールによって様々かと思いますが、主に下記のようなことを考える必要があります。

【配信環境】
・ どのPCで配信するか
・ どこから配信するか
・ 配信中に背景は映って大丈夫か
・ ネットワーク接続はどうするか
・ マイク、カメラはPC付きのものにするか、別途購入するか

【配信体制】
・ 司会は誰が行うか
・ 資料の投影は誰が行うか
・ カメラの切り替えは誰が行うか
・ 参加者からの質疑応答への回答は誰が行うか

より入念に準備すべきなのが配信環境です。

ウェビナーにおいて最も避けるべき事態
・ 開始できない
・ カメラが映らない
・ 登壇者の声が出ない
・ 登壇者のネット接続が切れる
といった出来事。これらはすべて、配信環境をしっかり整えることで回避できます。

特にネットワークは予備を用意するようにしてください。

このご時世、自宅からウェビナーを配信するというケースも多いはずです(僕もそうでした)。そうなると自宅のネット回線を使うわけで、家族がいきなり大容量通信を行うだけでネットが不安定になる可能性があります。

僕の場合は以下の環境・体制でウェビナーを配信しました。

【配信環境】
・ PC:各自の社用PC
・ 場所:基本的に自宅
・ カメラ:社用PCの内臓カメラ
・ マイク:社用PCの内臓マイク
・ 背景:ブランドロゴ入りの画像を用意
・ ネットワーク:WiFi接続のほか、有線接続も準備。予備として社用携帯、個人携帯のテザリングを用意

【配信体制】
・ 人数:3名(講師2名+司会)
・ 資料投影:その時の話者が映す
・ カメラ切り替え:なし(Zoomのスピーカービューを利用)
・ 質疑応答:登壇中以外の2名で対応

さらに配信中は音を立てない&動画配信サービスを使わないということを家族にお願いしておりました。

またバーチャル背景の他に、開場~セミナー開始までの間に投影する動画(講師紹介などのスライドを映したもの)も用意しておりました。

⑦ リハーサル

配信環境の整備が整ったら、リハーサルをしましょう。最低でも3回は実施すると安心です。

1回目:担当者1人で実施
2回目:講師も交えて実施
3回目:本番と全く同じ環境で実施

1回目のリハはご自身だけで大丈夫です。目的はツールの挙動を理解すること。担当者が理解していないと、他のメンバーを交えたリハがグダグダになって終わります。

設定した配信環境(またはそれに近い状態)を複数台のPCやスマホで作り、実際に自分1人で動かしてみましょう。

2回目のリハは講師も交えて実施します。目的は配信環境の問題点の洗い出しと配信の流れの確認です。実際に使うPCやマイクを利用して実施します。

・ 正しくウェビナーに参加できるか
・ 画質、音質に問題ないか
・ 資料の投影ができるか
などを確認するとともに、セミナーの流れを関係者全員で確認しましょう。

3回目のリハは2番目で出た修正点を反映したうえで、完全に本番と同じ環境で実施します。目的はウェビナーに慣れることと、流れの最終確認です。

社員の方を呼ぶなどして内部の観客を入れ、本番同様にウェビナーを少人数開催してみます。

Web会議と違って、ウェビナーは参加者の顔が見えません。従って、登壇者はPCに向かって1人で黙々と話すことになります。

この1人で話すというのが、慣れないうちは結構なストレスです(僕は初めてのとき笑っちゃいました)。本番前に一度やってみて、慣れておくことをオススメします。

ただしセミナー講師が外部の方、さらに偉い人であるほど、こうした入念なリハーサルが難しくなります。その場合は自社内のスタッフによるリハーサルをより入念にしておきましょう。

⑧ ウェビナー本番

後はもう気合を入れてやり切るだけです。頑張りましょう。

番外:ウェビナー開催後

ウェビナー開催後のことも視野に入れて準備を進めると尚よいです。

僕の場合は、
・ ウェビナーの録画データ
・ Youtube
・ formrun
を使って、オンデマンド配信しました。手間をかけずとも個人情報を集めてくれる良い子に育っています。

まとめ:2か月あればウェビナー開催できます

初めてのウェビナー開催をした際のことをベースに、ウェビナー開催の流れをまとめてみました。

僕の場合は3週間で何とかやり切りましたが、普通に考えて2か月くらいは欲しいですね。僕のような不幸な担当者がいないことを心より祈念しております。

実はこれが初めてのnoteでした。お見苦しいところもあったかと思いますが、これからもたまに書きたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

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