【申込1000名超】大規模ウェビナーで一晩にして1か月分のリードを獲得した話
本当は昨年中に公開しようと思ったんですが、バタバタしてたので、結局2021年が始まって1ヶ月が経とうとしている今、ようやく公開します。
去年1年間で特に記憶に残っているのが、初のウェビナー開催です。その時に考えたことなんかは、前回のnoteで紹介しました。
このウェビナー初開催から約3か月後、今度は1000名超が予約する、大規模ウェビナーを開催することになりました。今回は、その時に考えたことや、結果として得られた成果なんかの紹介をしたいと思います。
【結果】
1か月分以上のリードを一晩で稼ぎました
結果からご説明すると、表題の通り、当時の1か月分以上のリードを一晩で稼ぎ出すことができました。
また、当日の様子は
・ 視聴登録で閲覧できるウェビナー動画のオンデマンド配信
・ ウェビナー内容の一部をテキスト化し公開
継続的に使えるこれら2つのコンテンツとしても活用しました。
動画コンテンツについては非常に優秀な個人情報獲得装置になっております。まだ公開したばかりですが、動画視聴をきっかけに多くの個人情報を継続的に獲得しています。
ウェビナー内容の半分ほどをテキスト化した記事コンテンツはといいますと、
検索エンジン経由で記事にランディング
↓
ウェビナー全パートを確認するために動画の視聴登録
↓
メールアドレスをGET
という、これまで誰も思いつくことができなかったであろう、画期的なマーケティングとなっています。←
ウェビナー主題は商材とは直接関係のないものでした
大量のリードを獲得したウェビナーというと、「何か画期的なサービス紹介をした」と想像される方もいるかもしれません。しかし実際には、ウェビナーのメインテーマは商材とは直接的な関係がありませんでした。
僕が担当している商材はいわゆる規制産業に属しています。メインターゲットとなる方々はいわゆる"師業"の方々で、日本全国でも合計60万人しかいません。この人たちは単に「サービス紹介するよ~」じゃ集まってくれませんので、そもそも彼らに興味を持ってもらえる内容で開催する必要がありました。
そこで、規制産業でたまに起きる「国が主体で動いてる大きな業界変動となる改革」を利用することにしました。運良く、数か月~1年後くらいにそのような大きい業界変動が起きることがわかっており、非常に注目度が高まっているタイミングだったのです。
そういった業界全体の動きについて解説するウェビナーを開催することで、多くのターゲットを集めることに成功しました。
予約者1000名超!
大規模ウェビナーを開催する手順
ここからは、実際に大規模ウェビナーを開催するにあたっての手順を解説しながら、その時に考えていたことなどを順番に解説します。
なお、ウェビナーをすでに実施したことがある前提で解説します。初開催の場合は前回のnoteを参考に、配信ツールの選定等も行ってください。
■ 大規模ウェビナーの開催手順
① 目的・ターゲット・テーマ設定
② 講師・スケジュール・プログラム策定
③ 集客
④ 配信環境・体制決め
⑤ 資料作成
⑥ リハーサル
⑦ ウェビナー本番
手順① 目的・ターゲット・テーマ設定
まずは目的を決めましょう。
大規模ウェビナーの開催目的は主に
・ 認知度向上
・ リード獲得
のいずれかが多いと思います(特に前者が多そうですね)。
ターゲットは目的が決まればすんなり決まるはず。
問題はテーマ設定です。
最重要ポイントとなります。
■ Point 1:ターゲットの注目度が高いテーマを選ぶ
先ほどご説明した通り、僕の場合は「国家規模で行われてる業界変動に関する解説」をテーマとしました。
このように大規模ウェビナーの場合は、ターゲット層の注意を大きく引くことのできるテーマを選定してください。自社の商材と直接的に関係のないことであってもかまいません。
手順② 講師・プログラム・スケジュール策定
次は講師の決定です。
テーマに次いで重要なのが講師です。
たくさんのターゲットを集客するには、そのテーマについて十分に語ることのできる方をアサインする必要があります。そして知名度が高ければ高いほどいいです。
そしてウェビナー内容(プログラム)の中にサービス紹介を自然流れで組み込み、最初に設定した目的を達成できるようにストーリーをつくりこみましょう。
■ Point 2:注目を引ける講師を揃える
僕の場合、テーマである「国家規模の改革」を主導している官僚の方をお招きしました。そのテーマについて語る上では、これ以上ない人選です。
また僕が働いている会社は、一応その業界ではそれなりに知られた会社でございます(手前味噌)。そこで弊社の代表をアサインしました。
■ Point 3:サービス紹介を自然に組み込む
ウェビナーの目玉となる講師が決まったら、あとはプログラムの策定です。僕の場合はこのような4部構成で実施しました。
1. メインテーマ(外部講師の方)
2. (サブテーマに見せかけた)サービス紹介(弊社代表)
3. 外部講師の方と弊社代表の対談
4. 参加者からの質疑応答
先述しましたが、メインテーマと商材は直接関係ありません。しかし、ストーリーを考え抜き、つくりこめば、自然な流れでサービス紹介をすることは可能です。
■ Point 4:他のイベントと日程をずらす
講師の人数が多かったり偉い人であったりするほど、日程調整が難しくなります。それでも、他の大規模イベントとはできる限り被らない日程になるようにしましょう。
ターゲットが参加しそうなイベントを可能な範囲で洗い出し、それらを避けて日程を決めてください。
手順③ 集客
講師とウェビナー内容が決まり、案内ページや申込フォームなどの準備が整ったら、外部に公開して集客を行います。下記の方法が良く行われる集客施策です。
・ プレスリリースとSNSへの投稿
・ メールマガジンの配信
・ 各種広告
集客施策については本記事の趣旨とズレるので割愛します。詳細はいつかまたの機会に。
手順④ 配信環境・体制決め
集客と並行して、実際にどのような環境で配信するかの調整をしていきます。具体的には下記のような内容を決めます。
※ 実際に僕が用意した環境については後述します。
【配信環境】
・ どのPCで配信するか
・ どこから配信するか
・ 配信中に背景は映って大丈夫か
・ ネットワーク接続はどうするか
・ マイク、カメラはPC付きのものにするか、別途購入するか
【配信体制】
・ 司会は誰が行うか
・ 資料の投影は誰が行うか
・ カメラの切り替えは誰が行うか
・ 参加者からの質疑応答への回答は誰が行うか
■ Point 5:PCと会場は用意するのが楽
講師が複数いる場合などは特に、すべての関係者を一か所に集めて開催するのが楽です。配信中にトラブル(音声が出ない、など)があった場合もスムーズに対応できます。
また、配信に使うPCもすべてこちらで用意する方が簡単です。
リハーサルも好きなだけ実施できます。ウェビナー用の資料や配信用ソフトのショートカットを事前にデスクトップに置いておくようにしましょう。
■ Point 6:質疑応答は取りまとめて実施する
参加者からの質問を受け付ける場合は、即時回答は避け、まとめて回答するのが楽です。
ウェビナーは参加者間の匿名性が高く、質問のハードルが比較的低いと言えます。数百名規模の参加者がいると、質疑応答だけでも馬鹿にできない数が届きます。
僕の場合はウェビナー中に100名ほどから質問が寄せられました。
これら全てに即時回答するのはかなり難しいですし、重複した質問も来るので二度手間になります。
最初に
「寄せられた質問は最後の質疑応答の時間でまとめて回答します」
「すべての質問にはお答えできないかもしれません」
と参加者にご案内し、取りまとめて実施するようにしましょう。
■ Point 7:最低5人前後はスタッフを用意する
以下のように、最低でも5人前後はスタッフを用意しましょう。(僕のように)なんでも自分でやろうとすると地獄を見ます。
▼ 司会:1名
ウェビナーの進行役を務める人。
▼ カメラ切替:1名
話している方にスポットを当てたり、対談時のカメラ切替などを担当する人。
▼ 質疑応答対応:1名
寄せられた質問をまとめ、実際に講師の方に質問する内容を取りまとめる役目を負う人。
▼ 問い合わせ対応:1名
大規模ウェビナーになると予約者・参加希望者・参加者から「見れない」「今からでも参加できるか」などの問い合わせが少なからず来ます。電話も来ます。これに対応する役目を担う人。
▼ 登壇者対応(トラブル等):1~2名
万が一のトラブルに備えて登壇者のサポートをしたり、レセプションをしたりする人。暇なときは質疑応答対応とかのお手伝い。
■ Point 8:他部署への共有も余裕をもって行う
大規模ウェビナーともなると、参加者から会社の代表番号や問い合わせフォームに連絡が来たりします。また僕のようにオフィスで実施する場合は、当然他にも働いている社員がいます。
そのため、社内の他の部署に対しても、ウェビナーについて十分に連絡をした方がいいです。直前になると、混乱を招いてしまいます。
手順⑤ 資料作成
資料は講師の方がつくるというパターンも十分にあると思います。
ただし、サービス紹介部分だけは自分で作った方がいいです。ウェビナーのメインテーマから自社サービスの紹介の流れを十分に検討し、ストーリーをつくりこんだ資料を用意しましょう。
僕の場合は、そうやって用意した資料をつかって弊社代表にプレゼンしてもらいました。
手順⑥ リハーサル
大規模ウェビナーになると、関係者全員を集めたリハーサルを実施するのはかなり難易度が高いです。特に外部講師を交えたリハーサルを複数回実施するなどは不可能でしょう。
■ Point 9:社内リハーサルは何度でもやる
せめて自社・自部署内でのリハーサルだけは入念に行いましょう。特に機器周りの設定は何度でも確認するべきです。
ウェビナーで最悪な失敗は
・配信できない
・音声が出ない
・映像が出ない
こういったものです。実際に使う機器を使って、できる限り不安の芽は摘んでおきましょう。
手順⑦ ウェビナー本番
当日が来たらもう頑張るしかありません。
ただ、開催直前にもう一度関係者全員で流れを確認しましょう。前日までに何度もリハーサルをしていたとしても、当日に再確認すべきです。
■ Point 10:開催直前に流れを再確認する
開催時刻数時間前に、社内の関係者全員で流れを確認しましょう。
さらに直前でも構いませんので、外部講師の方にも本番の流れを改めてご説明する時間を設けるべきです。会場に直接来てもらう場合は、説明する時間も踏まえて集合時間を指定するようにしてください。
実際の大規模ウェビナー配信環境と
反省を踏まえた体制
僕が実際に大規模ウェビナーを実施した具体的な環境をご紹介します。
特徴的なのは部屋数ですね。講師1名につき1室を確保しました。
コロナのことを考え、密を避けるために別々の部屋から配信を行いました。
【実際に用意した環境】
【配信環境】
・ 会場 :会社オフィス、講師1名につき1室
・ 配信ツール :Zoom(~3000名プラン)
・ カメラ :パソコン付属のもの
・ マイク :パソコン付属のもの
・ ネットワーク:会社のもの+予備にモバイルルーター
・ パソコン :講師の人数分+予備1台
※ スタッフは自分の社用PCを利用
【配信体制】
・ 司会 :1名
・ その他 :1名(僕)
僕は司会以外のほぼすべての作業を一人で行ったんですが、わりと大変で公開しました。笑
そのため、理想としては下記の通り、複数人のスタッフを用意するべきかと思います。
【反省を踏まえ、理想だと思う環境】
おまけ:配信前に想定していた配信環境
コロナの状況がひどくなければ、本当は対談だけでも同じ部屋で行いたかったんですよね。なので、直前までそのつもりで用意していました。
それ用に準備していたのが下記の環境です。講師同士が直接顔を見て配信する方が話も弾むんじゃないかと思って、このような環境を想定していました。
【コロナがなければ実施したであろう環境】
【配信環境(未遂)】
・ 会場 :会社オフィス、大部屋1室
・ 配信ツール :Zoom(~3000名プラン)
・ カメラ :パソコン付属+iPhone
・ マイク :外部マイク
・ ネットワーク:会社のもの+予備にモバイルルーター
・ パソコン :講師の人数分+予備1台
※ スタッフは自分の社用PCを利用
講師がそれぞれのパートを話しているときはカメラ付属のマイクを使って顔のアップを撮影します。対談時はそれに加え、引きの映像を撮影するiPhoneを三脚で設置する予定でした。つまり司会も入れるとカメラ4台を使った配信ですね。
参加者同士が同じ部屋にいると、カメラのマイクがハウリングを起こします。そのため出演者のPCはすべてマイクをオフに。その代わり、管理者PCに全体の音声を収録するための外部マイクを用意していました。
実際に社内リハーサルはうまくいっておりまして、この方がリッチな配信ができたと思います。今回はかなり偉い人を講師としてお招きしたので、コロナ対策を第一優先として見送りましたが、いつかこの配信環境も試してみたいと思っています。
【まとめ】
大規模ウェビナーを実施する10個のポイント
ここまで解説した、大規模ウェビナーを企画・実施する上でのポイント改めてまとめて紹介します。
1. ターゲットの注目度が高いテーマを選ぶ
2. 注目を引ける講師を揃える
3. サービス紹介を自然に組み込む
4. 他のイベントと日程をずらす
5. PCと会場は用意するのが楽
6. 質疑応答は取りまとめて実施する
7. 最低5人前後はスタッフを用意する
8. 他部署への共有も余裕をもって行う
9. 社内リハーサルは何度でもやる
10. 開催直前に流れを再確認する
こうやって改めて見てみると当たり前のことばっかですね。笑
一番大切なのは最初にご紹介したウェビナーテーマです。ターゲットの方々が本当に興味のある内容を設定しましょう。リード獲得などの目的は一度忘れて、本当にユーザーのためになる、有益なものをつくることだけを考えてください。
僕は今回の大規模セミナーを通して、1か月分のリードを一晩でつくることができました。でも別に変わったことはしていません。そもそも僕自身、BtoBマーケティングの経歴は4~5か月ほどですし、初ウェビナーから3か月後の話です。ターゲットの方々のことを本気で考えて一生懸命やれば、誰でも再現性をもって実現できる施策かなと思います。
正直すごく大変ですが、終わった後の「やったった感」はかなりありますし、結果も必ず付いてきます。今回の記事が、皆さまの成果に少しでもつながると嬉しいです。
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