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キムタク節健在『未来への10カウント』

木村拓哉主演のドラマ『未来への10カウント』
楽しく見させてもらってます。

今回の役どころは、高校ボクシング部のコーチ役。
スポ根学園ドラマは初挑戦となるキムタクの新境地。キャッチコピーは「何度でも、立ち上がる」
共演に満島ひかり、安田顕、内田有紀、高橋海人(キンプリ)、山田杏奈、ほか豪華なメンバーが脇を固めます。

内田有紀はデビュー作以来、30年ぶりの共演とのこと。内田有紀がTENCAを取っていた時代もありました。世代の方にはきっとこのアツさが伝わるでしょう。

ざっとあらすじ。
高校時代に4冠達成したほどの実力を持つ元ボクサー桐沢祥吾(木村拓哉)は、最愛の妻を亡くしてから生きる希望を失っていた。48歳にしてピザのデリバリーのバイトで食いつなぎ、「いつ死んでもいい」と廃人のような生活を送っている。桐沢を心配する親友の甲斐(安田顕)から母校のボクシング部コーチ就任を提案され、気が進まないながらもコーチを引き受けることになる。

嫌々コーチを引き受けたものの、ボクシング部の生徒たちのボクシングに対する熱い想いを感じる度に、少しずつ心動かされいつしか本気になっていく。そんなありきたりなストーリー。

重要なのは「木村拓哉が出ているか出ていないか」なのです。

初回では「らしくない」覇気のないキムタクが見られます。ピザのデリバリーでも声が小さく、やる気がない様子。はいはいなるほど、徐々に変化していく振り幅に期待を持たせます。

今回、ボクシングの実力者という設定を演じるにあたって説得力を持たせるには、ボクサーとしてそれなりに見えなければいけません。経験者から見ればどう見えるかわかりませんが、かなりのトレーニングを積んだのだろうなということは伝わってきます。『プライド』でのアイスホッケーから、この年齢になってもストイックに役に向き合う姿勢が感じられ、素直にリスペクトしかありません。


進学校化を図りたい校長の大場麻琴(内田有紀)は、ボクシング部を廃部に追い込もうと考えている。実はコーチとなった桐沢とは昔、ボクシング部の先輩とマネージャーの関係であった。桐沢に告白してフラれたとのエピソードも。今は校長と雇われコーチとして対立関係にある2人。この関係も今後どう変化していくのか注目です。

ボクシング部顧問の満島ひかりもいい感じ。独特の軽快さと熱さで初心者顧問と熱血教師、そしてシングルマザーとして、妹(滝沢カレン)とのやりとりでは姉として、ナチュラルにさらりと演じ分けています。息子役の子もいい味出してます。


2話では校長から「部活動の指導者は本校の教師でなければならない」との規定があると告げられ解雇の危機となるが、なんと桐沢は教員免許を持っていた。ボクシング部コーチ兼非常勤講師となって政治経済を教えることに。教師のキムタクも新境地開拓です。さらに焼き鳥屋の店主という経歴を持ち、授業では焼き鳥一本にかかるコストから何かと焼き鳥に例えて経済を教えていきます。「型破り」もキムタクの代名詞のひとつです。少しずつ「らしさ」が出てきました。


3話の冒頭では、ピザ屋のバイトにもやる気が出てきた模様。「お待たせしました!ありがとうございました!」声に覇気が出てきました。はいはいなるほど、ここで変化を表現していくわけですね。

この回は、酔って暴力を振るう義理の父親から母を守るために強くなりたい、というボクシング部の水野(山田杏奈)とのエピソード。うまくいかない人生に苛立ち、別れた妻に付きまとって暴力を振るう義理の父・今宮(袴田吉彦)を連れ出し、リング上でどちらが不幸な人生か言い合う「不幸話のスパーリング」を繰り広げます。より不幸な方が勝ち、負けたら水野から強烈なパンチを受けるというルール。ここでは桐沢の過去が明らかになります。網膜剥離でボクシングを諦めたこと、最愛の妻を亡くしたこと、立ち直るために始めた焼き鳥屋もコロナで潰れたこと。生きる希望を失っても、それでも生きていく理由を見つけなければいけないと語る桐沢。いよいよキムタク節が出てきました。

「後ろばっか見てたって意味ないっすよ。生きてかなきゃいけないんですから。しっかり前見なきゃ、生きてく理由なんて見つかりませんて」

きたきた!これこれ〜!
それを待ってた、キムタク節。

カッコいいセリフをカッコいい男が、スカさずまっすぐに言うことのカッコよさ。さりげなさや照れ隠しの言葉もいいけれど、ストレートな言葉が結局一番伝わるもの。(笑)もいらない、中途半端が一番ダサい。伝えたいなら逃げ道を作らず、まっすぐメッセージを伝えることが一番カッコいい。
それをいつも教えてくれるのが木村拓哉という男なのです。いちいちカッコいい、それでこそキムタク。

覇気のない廃人キムタクは、3話ですっかりらしさを取り戻しました。これからキムタクらしい「キムタク節」が随所に見られることでしょう!

「何をやってもキムタク」上等!
こっちはそれを欲しがってるんだ。
視聴率なんて関係ない。
いつまでもキムタク節を見ていたいんです。

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