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石橋静河が歌うハナレグミの『オリビアを聴きながら』

映画『君の鳥はうたえる』のワンシーン。
ヒロインの石橋静河がカラオケで歌う

「オリビアを聴きながら」

耳に残ってNetflixで何度も見返してしまいました。

歌詞もストーリーにマッチしていてグッときます。

出逢った頃は こんな日が
来るとは思わずにいた
Making good things better
いいえ すんだこと 時を重ねただけ
疲れ果てたあなた 私の幻を愛したの

『オリビアを聴きながら』

『君の鳥はうたえる』は2018年公開の映画。
函館を舞台にした小説を書き続け、1990年41歳で自ら命を断った、函館生まれの不遇の作家・佐藤泰志の小説が原作の映画化作品。『オーバー・フェンス』『そこのみにて光り輝く』など、死後再評価する動きが高まっています。

柄本佑、染谷将太、石橋静河、実力派俳優の共演。
函館のアパートで同居する二人の男性と、書店で働く佐知子(石橋静河)を巡る青春群像劇です。

書店の店長(萩原聖人)と不倫関係にある佐知子は、ふとしたきっかけから僕(柄本佑)と関係を持つ。彼女は僕と静雄(染谷将太)のアパートに遊びに来るようになり、仲良くなった3人だが、関係はしだいに変化していき……。微妙な距離感と心の動きを繊細に描く物語。

友達とシェアする家に彼女を連れてきて、自分を中心に3人で遊ぶようになる。ありがちな構図ですが、俳優陣の自然体な演技に引き込まれる作品です。
(中年の哀愁漂う萩原聖人も良いです)

さて、劇中のシーン。
静雄と佐知子2人きりのカラオケボックス。歌う佐知子を見つめる静雄。「友達の彼女」という距離感をリアルに演じる染谷将太。友情と恋愛感情の違いはあるが、同じもの(人)が好きなふたりはどこか似た雰囲気を持っている。「人としての好き」と「男としての好き」

Making good things better

彼女の揺れる心をあらわすこのシーンは、石橋静河の選曲だったとのこと。素晴らしい。


友達が歌っていて良い曲だなーと思うこと、ありますよね。

聴いたことがある曲だなと思ったのですが、昔の曲にしてはアレンジが古くないぞ。
誰の曲だっけ?
と、そんな時は検索です。

『石橋静河 君の鳥はうたえる カラオケ』

オリジナルは1987年の杏里の名曲ですが、劇中で歌われるのはハナレグミによるカバーバージョンでした。

東京スカパラダイスオーケストラとの共演で、スカアレンジとハナレグミ(永積タカシ)の優しい歌声が心地良い。

この曲はカバーアルバム「だれそかれそ」に収録されています。

「カバー曲は結局オリジナルを超えられないんだよなー」

なんて思っていたのに、これは超えてきました。
もちろん杏里のオリジナルも良いです。

カバー曲を聴いて、良いなと思ってオリジナルにも辿り着く。カバー曲の正しい聴きかたの流れです。
今回はさらに石橋静河のイメージもあいまって、
ヘビロテの一曲になりました。

ちなみに石橋静河は、父に石橋凌、母は原田美枝子という二世俳優ですが、七光りのイメージはありません。抜群の演技力で好きな俳優のひとりです。

主な出演作は
『東京ラブストーリー』
『夜空はいつでも最高密度の青色だ』
『君の鳥はうたえる』

オススメです。

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