見出し画像

焼きそばの果てしなき旅【その46・めん亭はるもとの麺2021後篇】

愛知県名古屋市の名店『めん亭はるもと』で僕専用にチューニングしてもらった麺を使って焼きそばを作る、その後篇。前篇はこちらから。専用と云うとどうしてガンダムのシャアを思い出す。しっかり観ていたのはファーストシリーズだけなので語ることは多くないけれど、敵役が怪人とか異星人とかアンドロイドとかではなく同じ人間であったところに妙味を感じた。ゲルググが好きです。そんなことはどうでもいいですね。最初から脱線してすみません。

画像1

めん亭はるもとの麺、僕専用チューニング。焼かずともこのままで美味しい麺である。でも焼くんだよ。昨年からの焼きそばの旅の中で様々なソースに出逢ってきた。そしてあるソースのことを思い出した。それを焼きそばに使ったらどうなるんだろう。やってみよう。

画像2

沖縄のステーキハウスには必ずと云って良い程に常備されているA1(エーワン)ソース。ステーキハウスだけでなく食堂のテーブルにもあったりする。沖縄では知名度ほぼ100%であろうこのソース、これが何とイギリスのBrand社製でありました。アメリカじゃないんだ。へぇー。浦添市の丸政商事株式会社と云うところが輸入している輸入品なんです。えーそうなんだ。勉強になりました。そしてこれを焼きそばに使ってみたらどうなるか、そう考えた次第。

画像3

このA1ソース、沖縄で始めて意気揚々とステーキにかけて食べてみたところ、想像していたのと全然違う味でビックリしたのを今でも覚えている(多分20数年前、那覇のジャッキーステーキハウスだったと思う)。一番のインパクトは酸味。かなり酸っぱいのですよこのソース。僕は勝手にデミグラス方面を想像していたのでギャッと驚いた。沖縄では酸味が好まれるようで、広く使われているまるこめ酢というのもヒジョーに酸っぱい。僕たちが知っている本土のお酢より5倍くらい酸っぱいとのこと。確かに沖縄の酢の物とか酸っぱいもんねー。でもそのまるこめ酢も製造されているのは沖縄でなく鹿児島県なのだけどね。何かその辺りの機微がとても面白い。

画像4

早速焼きそばを作ってみる。具にはステーキを意識して牛挽肉を使用。さあどうなる。

画像5

2021年試作№004(はるもと通算№015)。A1ソース焼きそば№01。具は牛挽肉バージョン。岩下の新生姜スライスを添えて。

画像6

イギリス沖縄愛知栃木とグローバルな焼きそばとなった。早速戴く。

画像7

ウマウマウー。自画自賛であるがヒジョーにウマく出来た。A1ソースを麺と共に炒めて火を通すことで酸味の角がとれてフルーティーでまろやかな味わいに激変した。麺との絡みも味わいの相性もバッチリ。いやいやこれはスゴイではないか。焼きそばと云うよりミートソース的な味わいにも思えるが細かいことは気にしない。これは良いことを発見した。この路線をさらに追求してみよう。

画像8

2021年試作№005(はるもと通算№016)。A1ソース焼きそば2。具にタマネギを追加。もちろん岩下の新生姜スライスを忘れずに。

画像9

タマネギにあまり火を通しすぎないようにしてみた。さあどうだ。

画像10

ウマウマウー。いいぞいいぞ。A1ソースの案配も良い。麺はサイコーにウマイ。でもタマネギの風味でちょっと全体像がぼやける気もする。要素は少ない方が良いのか。ちょっとまた思い付いた事があるので実行してみた。

画像11

オーストラリア産のステーキ用牛肉を買ってきた。これでオーストラリアも参加となった。挽肉よりもっと牛肉度をアップさせる狙い。ステーキ焼きそば。とにかく作ってみよう。

画像12

焼きそばを作っている匂いではない。牛肉を焼く良い香りが台所に満ちる。ニンニクも少量加えてある。それだけでもシアワセがある。

画像13

2021年試作№006(はるもと通算№017)。A1ソースステーキ焼きそば。大変に肉々しいルックスとなった。

画像14

肉多すぎか。まあいいか。イタダキマス。

画像15

ウマウマウー。何だかスムースに作れるようになって来た。麺はウマイ。とにかくウマイ。A1ソースとこれ程までにしっくり来るとは。

画像16

惜しむらくは肉と麺がそれぞれソロ活動になってしまっている点。肉もウマイし麺もウマイ。でもコラボしない。そうかそうか。その辺り考慮してみよう。

画像17

忘れちゃいけないマキシマム。宮崎県が生んだ偉大なるオリジナルスパイス。今でこそ全国どこででも買えるけれど、以前は宮崎やその近県に行かないと入手出来なかった。効果は絶大。これさえあれば肉の下味は完璧。愛用しております。この後篇では最初の試作№004から参加しておりましたことを改めてご報告させてイタダキマス。

画像24

マジンガーZに登場するDr.ヘルの機械獣はネーミングの最後に必ずアルファベットと数字が一文字ずつ付く。ガラダK7、ダブラスM2、ガイアQ5など。A1があったかどうだか覚えていなかったので検索してみたところデスマA1(第35話に登場)と云う機械獣がいた。早速Amazonプライムで確認してみたところ(2021年6月現在全話視聴可能です)これがマジンガーZの操縦士が人間であるところを突いて、操縦士に幻覚を見せて戦闘不能にすると云う特殊能力を駆使する。なかなかキモチワルイルックスでゴジラとガメラが合わさったような雄叫びをあげる。最後はルストハリケーンで倒されそんなこと本当にどうでも良いですねすみません思い付いたので書きたかったんですすみませんすみません。

画像18

2021年試作№007(はるもと通算№018)。A1ソース細切りステーキ焼きそば。牛肉を細く切って麺と一緒に食べやすいようにしてみた。

画像19

色々試すのでこの後篇はボリューム少なめでやっております。さあどうだ。

画像20

ウマウマウー。マキシマムの案配も少し増やして濃いめの味付けにしてみた。細切り牛肉と麺はかなりハモるようになったけれど、やはり牛挽肉で作った時のような麺と肉とソースの三位一体感にはなかなかならない。そうかそうか挽肉はなかなかエライのだな。さあもう麺を使いきるところまで来た。A1ソース焼きそば、もう一押ししてみよう。

画像21

2021年試作№008(はるもと通算№019)。A1ソース焼きそば最終回。マッシュルームを加えて乾燥パセリを振りかけた。

画像22

こうなるともう焼きそばよりはナポリタン方面のルックスとなる。挽肉はステーキ肉を出来るだけ細かく包丁で刻んだもの。なので正確には挽肉ではないです。

画像23

ウマウマウー。マッシュルームスキスキスー。あと牛肉はやはり挽肉で脂身部分がある程度含まれている方が麺と馴染むのだと得心した。結論としてステーキ肉使用の焼きそばはどれも最初に作った№004を越えられなかったが、めん亭はるもとの麺とA1ソースとの新しいコラボレーションをたっぷり堪能した。幸せなひとときをありがとうございます。またこの麺を入手出来た時には色々試してみるつもりだ。自分の機嫌は自分で取る。焼きそば方面からのアプローチは充実して上機嫌である。これからも充実させて行こうと思う。焼きそばの果てしなき旅はまだまだ続きます。


末永くがんばりますのでご支援よろしくお願い致します♫