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焼きそばの果てしなき旅【その62】

急に思い立って焼きそばの記事を久しぶりに書く。先日TBSテレビ『ジョブチューン』なる番組中の「超一流焼きそば職人 アレンジ焼きそばバトル」と云うコーナーを拝見した(TVerにて)。東京三大焼きそば名店「みかさ」「あぺたいと」「しぶやき」の店主がマルちゃん焼そば(ソース)を使ってアレンジしたものを食べ比べてその出来映えを競うと云う企画であった。それぞれに美味しそうで勉強になったが、店主お三方が共通して行っていた作業工程は、麺を焼く、それも両面焼くと云うものであった。今までにも麺をしっかり焼くと云う手法や方向性は事ある毎に提示されており、僕も「いつかやってみよう」とは思っていた。でもこの番組を観て「あ、焼くのか」とピンと来た。僕もやってみよう。でも食材を色々使って独自のアレンジをするのではなく、なるべくシンプルにやってみたいと思う。

マルちゃん焼そば 3人前(ソース付)

久しぶりに焼きそばを作る。いや、ちょくちょくは作っていたのだけれど、記事にする目的とかはなかったので、ただ作って食べていただけだった。今回は目的がある。麺を焼いてみる、である。

マルちゃん焼そば 麺と粉末ソース

さあこの段階でどうするか考える。麺をレンジで温めるか。一旦ほぐしてから焼くか。深呼吸して結論を出す。袋を開けてそのままを焼く、を選択。工夫をなるべくしない。しないと云うより避ける。それが狙い。

麺を焼く

フライパンに少し多めの油を入れて、麺を焼く。なるべく触らない。エッジの辺りにパリッと焼けた感じが少し見えたら、ようやくひっくり返す。

麺を焼く

好い具合にキツネ色に焼けた。もう片面もじっくり焼く。工夫はしないが時間はかかる。時間に余裕がある時にだけチャレンジすべし。両面がしっかり焼けたら、ざく切りのキャベツを投入し、水も少し入れて麺をほぐす。あまり少量だとほぐれないし、入れすぎるとせっかく焼いた麺がふやけてしまいかねない。少しずつ水を足してほぐしていたら丁度良い加減になったので、粉末ソースを袋の半分ほど投入。粉末ソースは加熱によって味わいが変わったりはしないので(厳密には変わるのだろうけれど)、後で味が足りなければ足せば良いと考えた。その頃にはキャベツにも程好く火が通っているのでこれで完成。

マルちゃん焼そば 両面焼きバージョン

マルちゃん焼そば 両面焼きバージョン。盛り付けは雑になったが許されたし。麺がほぐれていない箇所もあって、うまくまとまらなかった。麺のほぐれ具合は今後の課題とする。

マルちゃん焼そば 両面焼きバージョン

麺がカリッと焼けているところと、そうでないところのコントラストがなかなか美味しそうに見える。さあ、イタダキマス

マルちゃん焼そば 両面焼きバージョン

ウマウマウー。こりゃイイじゃないか。麺の食感の面白さ。これを何とかもっとほぐせば良いのか。ちゃんと焼きそばだ。ちょっとした方針の転換でこれだけ出来上がりが変わるのか。理屈では判っていたつもりでも、こうして実際にやってみるとその差異に驚く。久しぶりに焼きそばへのイマジネーションが湧き起こった。あれをこうしてみよう、これをああしてみようとアイディアが浮かぶこと浮かぶこと。やっぱりこうした作業は音楽的だ。アレンジの妙。それ以前に奏法の選択。エレキギターをエフェクターなしでアンプ直結の潔さ。色々と頭に浮かぶ。心が躍る。やっぱり焼きそばってイイな。焼きそばブラボー

マルちゃん焼そば 両面焼きバージョン

ウマウマウー。麺が融合しちゃってそこだけ食感が違うことの歓び。粉末ソース半量の程好さ。自分で作っておいて何だが、心からウマイと思った。こんなにウマかったかマルちゃん焼そば。感動した。この感動から焼きそばの果てしなき旅がまた始まる。少しずつ少しずつ歩を進めよう。究極なんかは求めない。愛でるべきはそこではない。フツーを愛でよ、日常を愛でよ、である。現状に満足せよではない。今ここから常にスタートだ。なんのこっちゃ。そんなわけで久しぶりに焼きそばの記事を書いた。クレイジーケンバンドのニュウアルバム制作も佳境に差し掛かっております。全力でがんばる。発売は8月頃。どうぞお楽しみに。

続編の焼きそばの果てしなき旅【その63】はこちら


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