見出し画像

チャーハン

自作チャーハンをささっと紹介してみるつもりだったのだが、ちょっと大風呂敷を広げて「チャーハン」のことを書く。何度も何度も繰り返し書いていることも出てくると思うがご容赦願いたい。子供の頃は偏食が大変に激しかったので、父親に具が全く入っていないご飯を炒めて味付けしただけのヤキメシをよく作ってもらっていた。僕のチャーハンヤキメシの原点はそこである。

それから偏食は全くなくなって(本当になくなったのだ、苦手なものは多少あるが食べられないものはない)今では食べ歩きなどをするようになっているのだから人生は判らない。序盤戦、中盤戦、終盤戦、それぞれに特色があって、繋がりがあるものもないものもある。音楽だけはずっと自分の真ん中にある。ウルトラ怪獣宇宙人もいる。それ以外は変わるものだ。自他共に認めるヘビースモーカーだった僕が、完全禁煙して丸々15年経った(2024年7月現在)。まさか煙草を吸わない自分になるとは、吸っている時は思ってもみなかったことだ。話が大幅に逸れた。チャーハンに話を戻す。

あんなに偏食が激しかったのに、自分の中にしっかり沁み込んでいて「ああこれは懐かしい」と思う味わいに出会うことがある。ミックスピザやナポリタンのピーマン。シイタケの煮物。スープやミートソースに入っているセロリ。枚挙に暇がない。これがチャーハンだと、ナルト(練り物ね)のピンク色と云うのが視覚的に僕をして「ああこれは懐かしい」と思わせる。ナルトが入っていなくても美味しいチャーハンは沢山あるのだが、やはり入っていて欲しい。そして味わいも「ああウマイ」と思うのは「ああこれは懐かしい」と云う気持ちと完全一致する。チャーハンを食べ歩いているのは、新味を探しているのではなく、昔ながらの「あの味」を求めているからだ。

横浜西口『龍味』のチャーハン

筆頭は横浜西口、地下街奥にある『龍味(リュウマイ)』のチャーハンである。この美しさを見よ。味わいもド真ん中ストレートストライクである。シンプルだが奥行きがあってウマウマ王。どこにでもありそうに思えて、ここだけにしかないバランスがある。行列に並ぶのなんて大嫌いだが、ここにだけは並ぶ。そして意外にすぐ順番が来るのだ。また並ぼうと思う。

御殿場『きんた』のチャーハン

続いては静岡県御殿場市『きんた』のチャーハンである。20年以上付き合いのある友人がやっている中華料理店。何を食べてもウマイがチャーハンは絶品ウマウマ王である。これもシンプルでどこにでもありそうだが、どこにもない絶妙な味わいである。新宿から高速バスに乗って食べに行って、食べてまた高速バスで帰ってきたこともある。そしてマスターのきんちゃんは僕のチャーハン師匠である。何度か教えを請うた。僕の作ったチャーハンがそこそこ美味しいと思えるのもきんちゃんのおかげである。

神戸三宮『天一軒』のヤキメシ

僕が長年に渡って心酔しているのが神戸三宮の高架下にある『天一軒』のヤキメシ。これはチャーハンではなくヤキメシである。なので別ジャンルのものだが念のため紹介しておく。特徴はパラパラとかしっとりとかを超越してぺとぺとした独特の仕上がり。そしてどこまでも深い旨味のある味付け。地球上で最もウマイ食べ物であると思う。圧倒的ウマウマ王である。

横浜上大岡『佐野金総本店』の五目チャーハン

最近最も心奪われているのが、横浜市港南区上大岡にある『佐野金 総本店』の五目チャーハンである。ナルトもいっぱい入っていて嬉しいが、何と云ってもシイタケの風味が広く豊かで、それが僕の奥底に大きく響いたのであった。赤丸急上昇トップ10入りのウマウマウーである。グリーンピースはトッピングでなく五目チャーハン内部に潜伏しているので、機会があれば見つけて欲しいと思う。

シイタケか。チャーハンにシイタケか。ならば自分でもシイタケ入りチャーハンを作ろうと思う。いや、ちょっと待て。最近もう一つ気になるのに出会ったのだ。

大阪北浜『福仙樓』の焼めし

今年6月末に出会った、大阪北浜『福仙樓』の焼めし。シンプルな味わいでウマウマウーであった。一見何の特徴もなく見えるが、具にタケノコの小さな角切りが入っていたのだ。これは思ってもみなかった。タケノコが大好きである。これも取り入れて自分で作ってみよう。

干しシイタケを戻した
タケノコを用意した
ナルトもスタンバイ
なるとシイタケタケノコ、その下にネギ

一生懸命具材を小さく切った。指を使う商売なので、包丁の扱いは慎重に。暑い時はボーッとするから余計に注意が必要である。

具材を炒める

具材がいっぱいあるので先に炒めておいた。改めてご飯と玉子を炒めて、具材を加えて、味付けをして出来上がり。用意はそこそこ大変だが、作り始めてしまえば早い。

自作チャーハン2024年夏

丸くこんもりと盛り付けて出来上がり。チャーハンをいったんお茶碗に入れて、お皿にポンと出せば丸くなる。キレイに盛り付けられて満足である。

自作チャーハン2024年夏

具が多くて賑やかである。彩りも華やかで自画自賛。味付けは塩と旨味調味料のみ。気に入った曲があると、ギターで弾いてみてどう云う楽曲構成になっているかを分析する。料理も一緒で、どうしても自分で再現してみたくなる。僕はそう云う性質の人間なのだと改めて実感した。

自作チャーハン2024年夏を食らう

ウマウマウー。なかなかにウマイ。これは料理の腕ではなく、具材の豊かさの勝利かと思う。シイタケの風味が嬉しい。これはもっとシイタケの風味を引き出すやり方があると思うが(ただお湯で戻しただけ)今後の課題とする。

自作チャーハン2024年夏を食らう

タケノコはそこそこ量を入れたと思うが、あまり存在感を感じなかった。これはきっともっと硬めのところを使うべきなのか。それとも細切りになって売っているのを更に細かく切って使うべきか。タケノコの使用に関しては、具材をタケノコに特化してまた試行錯誤してみたい。

自作チャーハン2024年夏を食らう

ウマウマウー。自己採点、及第点はクリア。もうちょっとご飯がパラッとすると好いのだが。課題は多い。少しずつクリアして行こうと思う。この夏は色々とクリアしつつ、充電し、インプットして、またアウトプットに繋げて行こうと思う。暑いけれどしっかり食べて元気に過ごそう。皆さんも猛暑にはどうぞ最大限の注意をしてお過ごしください。あと急な豪雨とかの変な天候にもご注意を。

末永くがんばりますのでご支援よろしくお願い致します♫