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ハムカツ丼

ハム丼なんぞを作っていたらハムカツ丼にしてみたくなった。さあどうしてくれようか。ハムカツか。何となく成り行きでハムカツから作ってみることにした。どうなりますことやら。

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ハム丼を作った時と同じロースハムを用意した。カツの失敗しない作り方は去年何となく会得したような気がしている。でもそれはまた結構面倒なのでなるべく簡単にずぼらに雑にハムカツが作れないか。そんなマイナスな気分でどうにかがんばってみよう。

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揚げ油たっぷりのディープフライにするなら衣もたっぷりしっかり付けて対処せねばならないが、少ない油で焼くように作るのなら衣が少なくてもよろしかろう。採用したのは、ハムを溶き卵にくぐらせて、パン粉を付けて焼くと云う簡易化したのか雑に手順を省いただけなのか判別しにくい中途半端な方法である。小麦粉を付ける手間を惜しんだがために写真のようにやはり中途半端なルックスとなった。まあそれでもご飯の上に載せてみよう。

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ハムカツ丼の完成だ。ハムカツと云うよりハムパン粉焼きみたいなものになったのだが、当てずっぽうに作った割りには何となく上出来だと思えなくもない。

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ソースもかけてさあどうだ。使ったソースは神戸のばらソース辛口である。我が家には焼きそば研究の副次的現象としてソースが多数多種類取りそろうことと相成った。ソース選び放題。イタダキマス。

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ウマウマウー。これで充分にハムカツ感を味わえる。ソースはこれじゃなかった。もっとシャバシャバしたウスター方面を選択すべきであったか。でもこれはこれでウマイ。ご飯のおかずにハムカツなんてとてもスバラシイと思う。もっとハムを厚くするか、もっと存在感のあるハム(四角いヤツとか)を選択するか、ハムカツも攻めようがいっぱいあると思う。ハムカツ丼ブラボー。と、ここで終われば太らないのだが、このハムカツを作る時に使った溶き卵とパン粉が余っている。何だかとても勿体ない気持ちになった。この勿体ないが非常に厄介な気持ちで、食べ物を大事にすると云う点では大変に良いことだけれど、残ったモノをしっかり活用してちゃんと食べる、を繰り返しているとカロリー塩分脂質炭水化物がオーバーザマウンテン、オーバーザレインボウ、オーバースペックからのラブイズオーバーとなってしまう。気を付けないといけない。でもやはりモッタイナイ。なので、残った溶き卵とパン粉を混ぜて、残ったハムも切って入れて、それを焼いてみた。それがハムカツなのかどうか判らないが作ってみた。

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お好み焼きともピカタとも云えない名状しがたいものが焼かれている。ずぼらや雑やモッタイナイなどが諸星大二郎先生の生物都市のように融合してカオスになっている。何だかとても愛おしくなった。ご飯に載せようじゃないか。みんなぱらいそさいくだ。

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ハムカツ丼モッタイナイバージョン、とでも名付けるか。予期せぬルックスとなったがなかなかウマそうではないか。イタダキマス。

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ウマウマウー。ソースはマルモの富士宮やきそばソースをかけてみるでしょうこれは。結果大正解。ある程度予想はしていたけれど、マルモの富士宮やきそばソース万能説(そんなこと一度も云ったことはないけれど)を証明したこのモッタイナイバージョン。味わいはまあ先出のハムカツと大体同じだけれど、溶き卵とパン粉を全部使い切れた安堵感も相俟って大満足。ちょっと工夫でこの旨さ、とは神田川俊郎先生の言葉でしたが、ずっと心にあります。音楽にも料理にも色々な工夫を重ねながらこれからもがんばって行きたいと思います。と、ここで終えようと思ったけれど、近所のスーパーで見かけたとある商品の存在が脳裏を過ぎったのだ。やらずに後悔するよりはやった方が絶対に良い、と理屈では判っていてもやっぱりやらなかったことが人生には9割5分以上あって特に後悔も反省もして来なかった僕であるけれど、これはやろう。スーパーへ、マイバスケットへ行こう。アレを買いに。

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そのアレとはコレである。伊藤ハムの大豆ミートのハムカツ。世の中こうした代替肉の商品が多くなってきている気がする。フェイクミートとかダミーミートとかあまりポジティヴでない呼称も多いけれど、きっとこれが主流になる日が来るのだと思う。その頃にまだ自分がウマウマウーなんて云えているかどうか判らないけれど、そうなったらそうなったで対応するのだと思う。僕もみんなも。それにしてもフェイクだのダミーだの横文字で誤魔化そうとしないで、にせハムカツとハッキリ云ってはいけないのだろうか。にせウルトラマンとかにせウルトラセブンとかにせ仮面ライダーとかが好きな僕にとってはにせハムカツでも全然構わないのだけれどダメかにせは。

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オーブントースターで5分ほど焼くと出来上がり。ご飯に載せてにせハムカツ丼の完成。でもこれが今までで一番ハムカツ丼に見える不思議(不思議じゃないけど)。茶色い食べ物は心が落ち着きます。茶色ブラボー。

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断面はこのようになっております。ハムと云うよりソーセージのような色合い。イタダキマス。

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ウマウマウー。フェイクでもダミーでもよろしいが、これはなかなかウマイかと思う。バリッとした衣がやはり快感。極端なことを云えば衣の快感があれば良いのかとも思う。広島『肉のますゐ』のサービストンカツの薄さを思い出せ。衣だ。衣こそが僕をシアワセにしてくれる。『肉のますゐ』の場合衣とソースなのだけれど。まあいいか。いつか衣の研究にも手を染めてみたい。ああこうして何も完結しない無量空所のようになってしまうのだな。ひいいいい(←どうした)。そんなわけで2021年も終盤に差し掛かって参りました。クレイジーケンバンドのツアーも焼きそば方面もがんばります。

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小野瀬雅生
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