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今一度考えてほしい、阪神タイガースというチームの再建を その①

矢野監督撲滅キャンペーンを中断して、今回は阪神タイガースの再建について書いてみます。

ストーブリーグのこの時期、やれ新外国人の調査を開始やらFA選手の獲得やらで、またあの暗黒時代に戻ろうとする阪神タイガース。金本前監督の解任から矢野監督就任にことを発するのだが、ほんとうにどこまでアホなのでしょうか。

そもそもの原因は、チームの実力以上に人気がありすぎる点にあると思います。たいていどのスポーツも、強いチームにファンがつき、弱いチームからファンは離れるのがあたりまえ。ですが、阪神の場合はあの暗黒時代でさえ、球場は閑散としていたとしてもファンは離れることなくボヤキながらでも阪神を応援していたのです。人気があることはいいことに違いないのですが、そうなるとやはり“勝てばいい”というファンが多くなるのは必然です。もちろん、そういった方だけでなくファン全員が勝利を願って応援しているのですが、じゃあどんな手を使ってでも勝てばいいのかというと、そこで意見が分かれるところです。

やはり私は、生え抜き選手を中心としたチームでの優勝を、と思っています。毎年いろいろな選手が入団し、将来を期待しながら成長を見守り、そういった選手たちが主力として活躍し、長年苦楽を共にしてきた仲間で喜ぶ姿が見たいのです。(チームをソフトバンクホークスのような常勝軍団にするには、いろいろテコ入れが必要だったり難しいところがあり、そこを語るとまた別の話になるので今回はそこはスルーします)ですが、人気球団の常であるように、阪神も“何が何でも勝てばいい”ファンの声は多い。そういったファンからのプレッシャーで球団も、弱小球団でも人気があるから金はあるから補強する。そもそもチームが底上げできていないから失敗する。またファンから怒声が浴びせられ、補強する。補強しただけ選手が育たないから、結局は失敗するといった悪循環で、優勝から遠ざかるばかりでなんもいいことありません。ソフトバンクも巨人も金に物言わせて補強ばっかりしていますが、違うのは補強した選手がダメでも代わりに出てくる生え抜き選手が穴を埋められるぐらいチーム力がしっかりしていることです。

なぜこんなにも違いがでてくるのでしょうか。その一つに、監督へのプレッシャーがあります。他球団以上にファンからの勝利を義務付けられているのは球団だけでなく、もちろん現場の監督にもそのプレッシャーは半端ありません。そしてその一番の影響は、ファンからの圧力に耐えられない球団が、そのプレシャーを監督に押し付けるからです。結果が出なければ即解任。その両方からのプレッシャーもあり、若手生え抜き選手を我慢して起用し続けることができないのです(それでも岡田氏は鳥谷選手を起用し続けたことは有名なところ)。二軍からあげてきた選手も、結果が出なければすぐ降格。これでは萎縮して実力なんてだせるはずもありません。

そんな中でも、やはり野村氏や星野氏は名将と言われるだけあって、そういったプレッシャーを跳ねのけて選手を少しずつ育ててくれた監督でありました。そんな中でもとくに金本氏は、本当に阪神タイガースや選手たちのためによくやってくれたと思います。タイガース再建について書くには、欠かせない人です。

そういうことで、金本氏の功績を中心に次回へと続きます。


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