最終節の最後の2段落を和訳しました。ここも既存の訳で、かなり混乱してる箇所です。直訳風に訳すと意味ある日本語にしづらい箇所は意訳や言葉を足して分かりやすくしました。
既存の訳に満足できない方へのお役に立てたら幸いです。間違いをみつけましたらぜひコメントをください。
他の箇所の翻訳も含めて以下のマガジンに、まとめてあります:
(最終更新日2022/7/24~28 色々と解釈を間違えていたので大幅に書き直しました)
スクルージは、言葉以上のことをしました。言葉にしたことを守ったのはもちろんのこと、とてもたくさんのことをしたのです。死をまぬがれたティム坊やのことは、自分の子どものように面倒をみました[*訳注1]。スクルージは、良き友人、良き主人、良き人物となり、それは、古き良きロンドン[*訳注2]で知られるほどで、さらには、古き良き世界のあらゆる古き良き市にも、町にも、区にも、知れわたりました[*訳注3]。なかにはスクルージの変わりようを見て笑う人もいました。しかしスクルージは、笑わせたままにして、ほとんど気にもしなかった。というのも、はじめから誰かに大笑いされることを避けていたら、永久に[*訳注4]、この世では何も起こせはしない、ということがわかるくらいに賢明だったからです。そういった連中には見る目がないとわかっていたスクルージは、そのせいで彼らが良くない弊害を受けてしまう[*訳注5]よりかは、にやけて目にしわを寄せていてくれ、と考えました。そうして、心から笑い、大いに満足したのです。
その後のスクルージは、精霊と関わることがなく、人生を「禁酒主義」で過ごし、蒸留酒とは無縁でした[*訳注6]。そして、つねづね、こう言われました。この世でクリスマスの上手な祝い方を知っている人物がいるとするなら、それはスクルージだ、と。願わくは、わたしたちが、わたしたちみんなが、そうなれますように。そして、ティム坊やが言うように、すべての人に神様のお恵みがありますように!