[北海道日本ハムファイターズ観戦日記 2022] 1/15 キャンプまであと2週間

 おくれましたがあけましておめでとうございます。2022年最初の投稿です。
 いよいよキャンプがあと2週間と迫ってきました。各選手は自主トレの真っ最中です。監督が代わり、コーチ陣も大きく入れ替わり、主力選手も何人か去り、チームは大きく変わろうとしています。不動のレギュラーと言える選手は(特に野手は)ほとんどいない。監督の言う通り、全選手が横一線。新人だろうが若手だろうがチャンスは平等です。やる気にならなければウソだし、キャンプはその絶好のアピール期間。監督も今年は各選手の力量を見極めることに費やすでしょうし、選手たちはキャンプ初日から全力で動けるように体作りを進めているはずです。

 さてコロナの影響で外国人の新規入国は2月末まで原則として禁止されるとの政府方針が明らかになっています。つまり去年までプレーしていた既存の外国人選手は問題なく入国できても、新たに契約した外国人選手の日本入国に関してはまったくの不透明というわけです。当然キャンプ初日からの参加は不可能でしょうし、場合によってはオープン戦も、開幕にも間に合わない可能性がある。もちろんそれに関しては全球団とも条件は同じですが、特にハムの場合、新規契約選手が4人と多く、年俸総額は5億8千万(推定)と、ハムにしてはかなりの大盤振る舞いです。3年連続Bクラスと低迷したチームから西川、大田、秋吉と主力選手を放出、戦力の大幅低下は必至の状況で、他球団の日本人選手ではなく大物外国人選手の獲得で戦力強化を図ろうという方針が明確だっただけに、その外国人選手の入国の見通しが立たないのは大きな誤算です。といって今から他球団の日本人選手をトレードで獲得しようにも、交換要員となるような強い選手がいるわけでもなく、まさに八方塞がり。若手の成長やドラフトで獲得した新人に期待するしかないという状況です。

2022年 新入団選手
(新人)
俵(高卒・投手)
畔柳(高卒・投手)
松浦(高卒・投手)
北山(大卒・投手)
長谷川威(大卒・投手)
有薗(高卒・内野手)
阪口(高卒・内野手)
上川畑(社会人・内野手)
水野(社会人・内野手)

(新人・育成)
福島(高卒・育成・投手)
柳川(高卒・育成・投手)
速水(社会人・育成・捕手)
阿部(高卒・育成・外野手)

(移籍・育成)
古川(投手)

(外国人)
ガント(投手)年俸2億4千万
ポンセ(投手)年俸1億
ヌニエス(内野手)年俸1億8千万
アルカンタラ(内野手)年俸6千万

 そんな状況ですが、おそらく監督もハム球団も、今季のハムがいきなり優勝争いをするとは思っていないでしょう。前述の通り監督にとっては各選手の力量を見定めることが第一になるでしょうし、球団としてはまだ未完成・未成熟な若手を1軍で戦えるような選手に育成することが最重要なはずです。新人も若手の成長も、期待はしても確実に計算できるものではない。おそらく各メディアや評論家の順位予想ではハムは良くて5位、大半は最下位にとどまるはず。いくら新庄監督が開幕前までは派手な話題でマスコミを賑わせても、シーズンが始まったら絶対的な戦力不足に泣くことになる……とは、おそらくファン自身も覚悟しているはずです。

 ですが育成の年と割り切れば、結構面白いシーズンとも言える。来年の新球場開場に向けて戦力を整え、若手を鍛え上げる年。新庄監督が育成・采配・用兵にどんな力量を発揮するのかも含め、未知数の要素が多い分、楽しみも多いのではないでしょうか。それに去年のオリックスとヤクルトが、共に前年最下位からの優勝だったことは、いかに現代のプロ野球のチームごとの戦力差がわずかで、ちょっとしたことで簡単に順位が入れ替わるような状況であるかを示しています。ハムが今季いきなり優勝する可能性だって、ないとは言えない。野村や清宮が去年の村上や杉本みたいに大ブレイクしていきなり個人タイトルをとるような選手になる可能性だってあるし、吉田輝星や根本悠楓が去年のオリックス宮城みたいにいきなり2ケタ勝つことだってあるかもしれない。そんな楽しい妄想ができるのも、まだキャンプが始まってもいない今の時期だからこそですけどね。

 さてそうは言っても現実はなかなかシビアです。去年の数字を見ると、現状のチーム力、とりわけオフェンスの弱さは明らかです。

 すごいですね〜。淺間が主に守ったセンターと、近藤と王が主に担ったDH以外はすべて大幅マイナスです。攻守別の指標を詳しくみると、ディフェンス面では渡邊と佐藤龍世が主に守ったセカンドが大きくマイナスを記録して足を引っ張っているほかは、それほど目立った穴はありませんが、オフェンスでは内野全部が2ケタのマイナス、外野もセンター以外はマイナスと、「ほぼ全ポジションが穴」と言わざるをえない状況。比較的貢献度が高かった淺間は去年初めて規定打席に到達したものの、その持っているポテンシャルからすれば全く物足りない数字で、決してレギュラー安泰というわけではありません。セカンドは最有力候補であるはずの渡邊は守備面で期待できない分打ちまくるしかないわけで、その期待度が薄れているからこそ、新人で水野・上川畑という即戦力の二遊間候補を獲得したわけです。

 投手陣のほうはこんな感じ。

 先発で上沢、伊藤に次ぐ数字を残したバーヘイゲンの来季契約は「難航中」との報道がありましたが、流出はほぼ確実でしょう。来季はこのバーヘイゲンの穴を埋め、なおかつ立野が数字をさらに伸ばし、「第6の先発」が台頭することがチームが上位進出する条件でしょう。

 そんなことも踏まえ、今季の1軍ラインナップを予想してみます。

捕手 清水 石川亮 古川
一塁 高濱 清宮 ヌニエス(新外人)
二塁 渡邊 高濱 上川畑(新人)アルカンタラ(新外人)
三塁 野村 高濱 アルカンタラ(新外人)
遊撃 水野(新人)細川 上川畑(新人) 石井
右翼 万波 近藤 五十幡 松本
中堅 淺間 五十幡  松本
左翼 近藤 五十幡 王 万波
DH  ヌニエス(新外人)近藤 王

先発 上沢、伊藤、加藤、ガント(新外人) 立野 
   生天目 吉田 河野 根本
中継 堀 宮西 ロドリゲス 玉井 河野 井口 西村 ポンセ(新外人) 長谷川威(新人)
抑え 杉浦 石川直

 さて、結果はいかに。

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