[野球] オープン戦2連勝 [日本ハム]

日本ハム 4x-3 オリックス
日本ハム 7x-3 オリックス

キャンプも終わり、札幌へ帰ってオープン戦が本格化。とはいえ無観客試合です。場内MCや効果音、選手登場曲などは普通に流れているのに、観客がいないだけでこうも雰囲気が変わるものか。静まりかえった中、バットにボールが当たる音、シャッター音、ベンチからの指示やヤジ、キャッチャーの指示などの音だけが響く。なんだか草野球の試合でも見ている感じがしましたが、やはり味気ないし寂しいですね。なんとかレギュラーシーズンが始まるまでに事態が収束してくれるといいんですが……

 さて久々に本拠地に戻ってオリックス相手に2連勝。どちらも先制された試合をひっくり返してもの。課題もありましたが、収穫も多い2連戦でした。

 第一戦の先発は有原。T-岡田に完璧な一発を食らってましたが、調整は順調とみてよさそう。今年に賭ける意気込みが強そうで状態も良さそうなT-岡田は今後要注意ですね。ロドリゲスは制球に苦しんで2失点。もう少し調整が必要です。生田目は徐々に調子を上げてきてますが、もう少し様子見でしょうか。秋吉は去年の後半ぐらいから、パリーグの打者に対応され始めているのが気になります。無失点でしたが、点をとられなかったのは向こうの拙攻に助けられた感じ。宮西は予想以上に調整は順調のよう。

 打つ方は相手先発山岡に手も足も出ない5回零封。これは仕方ありませんが、力の落ちる2番手投手からすかさず2点とって早い段階で1点差に詰め寄ったのは良かった。素晴らしかったのは9回裏の逆転サヨナラ劇。一死後、高濱が粘って四球を選び、2死後に石井が四球で歩き一二塁。ここで育成の海老原が執念の内野安打で繋いで満塁。これが非常に大きかった。食らいついてのしぶとい当たりは、気力で打ったようなもの。最後は杉谷のサヨナラタイムリーでしたが、そこに行くまでの若手の粘り、繋げようという意思が非常に良かったですね。相手の澤田は、去年痛い目に遭った一線級のリリーフ。そこから逆転したのは大きかったです。

 第二戦。先発マルチネスはタマが高めに浮きまくり、初回はことごとく捉えられて2失点。いかにも調整途上という感じで制球はアバウトすぎましたが、タマそのものは球速も出ていて良かった。開幕には間に合わせてくれるものと信じましょう。杉浦は4回1失点。球数も60球近く投げていて順調と言えそうですが、打たれたヒット3本すべてがストレート、うち2本が回の先頭打者というのはちょっと気になるところ。配球に気をつけてほしいですね。

 打つ方では中田の見事なライナーの一発。バッティングにメリハリがあって、強引になりすぎてないのが良い。足も動いているし、順調そうですね。HR談話で、守備のミス(ファウルフライを落球)を反省していたのも良い。絶不調の近藤にもようやくらしい1本が出たのも好材料です。しかし今日はなんといっても若手の躍動でしょう。渡邊の2塁打と石井のタイムリーで同点に追いついた3回、横尾のタイムリーで勝ち越した6回。圧巻は7回です。渡邊のヒット、清水のバスターエンドランでチャンスを作り松本のヒットで加点、さらに谷内の絶妙のバントヒットでチャンスを広げ、海老原の内野ゴロと今井の犠牲フライで計3点。海老原の当たりには執念を感じたし、打ちたい気持ちをグッとこらえて粘りの四球を選んだ高濱も、そしてきっちり犠牲フライを打ち上げた今井と、無駄なアウトがひとつもない攻撃は見事でした。先頭万波のヒット→盗塁、そして郡のタイムリー2ベースが出た8回も含め、若手や一二軍のボーダーラインにいる選手が結果を残したのは良かった。若手が躍動するとゲームが楽しいですね!

 ただし先日の名護の試合でも目立っていたバッテリーミスの多さは大反省。特に清水は、打撃のほうでよほど頑張らないと、出番が減る可能性がある。投手の信頼も失うし、猛省ですね。

 個々の選手でいうと、渡邊は絶好調。シーズンに入ってもこの調子を維持できるか。石井は振りが鋭くなって強い打球が飛ぶようになってきました。甘いタマを積極的に打って仕留める積極性も出てきました。谷内も地味に良くなっています。また横尾もいいので、このままだと一向に打撃の調子が上がらず、守備でも精彩を欠くビヤヌエバに代わって開幕スタメンもありうる状況かも。高濱、海老原は支配下登録の大チャンスだと思います。

 相手が去年唯一勝ち越したオリックス相手ということもあると思いますが、本拠地に戻って選手はリラックスして力を出している印象でした。問題はソフトバンクや西武など強豪相手に同じようにできるか、そして若手にとっっては、一線級選手の調整が進むであろうオープン戦後半にもアピールできるか。注目です。

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