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#建築 記事まとめ

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建築系の記事を収集してまとめるマガジン。主にハッシュタグ #建築 のついた記事などをチェックしています。
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#新建築

グラデーショナルな教育へ オンライン授業を経験して─倉方俊輔×杉田宗×平瀬有人×平野利樹×松川昌平

いまだ新型コロナウイルス感染症の収束は見えず,一部対面の授業の再開を予定している大学がある一方で,オンライン授業は継続して行われると聞いています. 設計課題など実習の授業もある建築系の学科ではどのような対応がされたのか.これまでオンライン授業を行ってきた中で感じたメリットやデメリット,そして,今後,オンライン授業とオフライン授業がハイブリッドになった時に大学や教育の価値はどのようになるのかなど,オンライン授業に取り組んできた先生方にお伺いします. より多くの人に読んで頂きたい

カズ・ヨネダ─せんだいメディアテーク/Santa Caterina Market/Tate Modern

カズ・ヨネダ|Bureau 0–1 (東京都) *** 世界は素晴らしい建築に溢れています。その中から現代建築三作を選択することは甚だ難儀なこと。 考え出したらキリがないので、まずひとつの判断基準としてパラダイムシフトが起きた1995年以降の作品を対象としました。 ウィズ・コロナの時代に、建築や都市への見方が変わるかも知れませんが、普遍的な美・強さ・価値もあると考えたい。 ふたつ目の判断基準として、この時期にあえて公共性の高い空間や施設を取り上げました。在宅勤務やステイホ

島田陽─豊島美術館/八幡浜市立日土小学校/ベルリン・ユダヤ博物館

島田陽|タトアーキテクツ(兵庫県)*** 建築を学びはじめた学生が対象とのことで、比較的訪れやすい国内のものとベルリンのものを選んだ。 豊島美術館はこの世にあの世が現出したような、無宗教の多い現代人の為の聖地で工法も含めて素晴らしい。 一方日土小学校は日々使われる日常の建築の素晴らしさを伝えてくれる。 ベルリン・ユダヤ博物館は昨今顧みられることの少ないデコン建築であり、その時代精神と記憶の体験装置として働く建築の側面を知らしめてくれる。 豊島美術館八幡浜市立日土小学校 ベ

福屋粧子─大阪芸術大学 アートサイエンス学科棟/渋谷ストリーム/おしか番屋

福屋粧子|AL建築設計事務所/東北工業大学(宮城県) *** 2010年代後半の作品から3つを選んだ。 建築は見に行かないと分からない。一方、建築に関する情報は、今や雑誌だけでなくwebメディアや個人のSNSの毎日の更新を通じて、常に実物よりも多くの情報が出回っている。行かなくとも、行ったような気分になれるものさえある。 ほんとうに、そうだろうか?メディア上の建築の姿と、訪問したときの体験は一致するのだろうか? 「家で学ぶ、現代建築」を推薦するにあたっては、その疑問を体感

拝啓,内藤廣さま─『新建築』2019年12月号月評

「月評」は『新建築』の掲載プロジェクト・論文(時には編集のあり方)をさまざまな評者がさまざまな視点から批評する名物企画です.「月評出張版」では,本誌記事をnoteをご覧の皆様にお届けします! (本記事の写真は特記なき場合は「新建築社写真部」によるものです) 評者:林千晶 「拝啓,内藤廣さま 先日(12月9日)の代官山ロータリークラブのイベントでは,私との対談にお付き合いいただき,ありがとうございました.私ごとですが,2020年1月から隔月で『新建築』の月評を書くことにな

板坂留五─青森県立美術館/太田市美術館・図書館/北千住BUoY

板坂留五(東京都) *** 今回は、建築との出会い方を思い出しながら選んでみた。 見るために訪れた・近くに行ったから訪れてみた・何も知らずに訪れていた建築。 建築に対する感じ方は、その時の自身の気持ちによって大きく変わってくる。 ふたたび、自由に外へ出向けるようになったなら、もう一度この建築に訪れたい、そう思う建築を紹介する。 青森県立美術館|青木淳建築計画事務所 学部2年生の頃に初めて建築を見るための旅行を計画し、その目的だった建築。実際に行くと、雑誌やwebで見ていた

岩元真明─アイランドシティ中央公園中核施設 ぐりんぐりん/丘の礼拝堂/熊本駅東口駅前広場 暫定形

岩元真明| 九州大学(福岡県),ICADA(東京都)*** 福岡県と長崎県と熊本県から作品をひとつずつ選びました。どの作品も、ひと目見ただけでは、どうやって建っているのか不思議になるような、挑戦的な構造が特徴です。図面や構造解析図、構造家によるテクストを読みこんで、建物が成り立つ仕組みを想像してください。そうして、実際に現地を訪れたら、たくさんの発見があると思います。 アイランドシティ中央公園中核施設 ぐりんぐりん|伊東豊雄建築設計事務所 丘の礼拝堂|百枝優建築設計事務所

谷繁玲央─ハニカムチューブ・アーキテクチャー2/木造ワークショップ/もものうらビレッジ

谷繁玲央|東京大学 *** 新建築のバグたち 「新建築に載るようなものが建築で、建築家だ」。 この図式は誰かが言い始めて、そして批判されてきました。 新建築が旧来の誌面構成を守り続ける一種の権威なのは事実です。しかし、僕は新建築のデータ整理の仕事をしていたからわかりますが、新建築にはルールから逸脱して、エラーやバグを吐きだすようなプロジェクトも掲載されてきました。新建築の誌面から飛び出そうとして、かろうじて踏みとどまっているような作品には、設計者や編集者の意志が表れています

畑友洋─神戸新生バプテスト教会 鉄の教会/自然体感展望台 六甲枝垂れ/若人の広場

畑友洋|畑友洋建築設計事務所(兵庫県) *** 神戸新生バプテスト教会 鉄の教会とても小さな教会のプロジェクト。鉄板による構造は、自然換気や工法にまで踏み込んだ機能性を秘めた、知的で力強い存在である。ガラスブロックによる開口は通りの桜の彩を取り込みながらも心地よく外部と祈りの空間を隔てる光をこしとる官能的な存在である。この二つの存在だけがそのまま立ち上がったようなすがすがしく美しい建築の姿を見ることができる。 自然体感展望台 六甲枝垂れ六甲山の自然現象そのものが顕在化する

新建築データ|情報アップデートのお知らせ(v.1_2020.05.01)

1.2020年2月号、2020年3月号の掲載作品が公開されました2.AIをもちいたスキャン網点の除去により、古い紙面データが見やすくなっています3.掲載情報の間違いを修正しました住所を修正しました ●レッドウッド南港DC1 KLÜBBエリア ●東アフリカ・エコビレッジ ●久光製薬ミュージアム ●ボスポラス海峡横断鉄道プロジェクト データシートを修正しました ●3331 Arts Chiyoda ●神宮前ビルディング ●東京ガーデンテラス紀尾井町 ●Yahoo! JAPAN 

平野利樹─石の島の石/ボタニカルガーデンアートビオトープ「水庭」/直島港ターミナル

平野利樹|東京大学 *** 新型コロナウイルス流行によって、地球全体の教育の場が物理空間から情報空間に強制的に切り替わってしまいました。世界中の建築学部の設計演習でも、どのようにエスキスから講評会まですべての過程をオンラインで実施するかを試行錯誤しています。 これまでの建築教育は物理的な行為や要素、つまり実際に敷地に足を運ぶこと、人々と顔を合わせてコミュニケーションを取ること、模型やスケッチで思考することに重きを置いてきました。例えば、現在コンピュテーショナル・デザインを強

都市再生について─『新建築』2019年12月号月評

「月評」は『新建築』の掲載プロジェクト・論文(時には編集のあり方)をさまざまな評者がさまざまな視点から批評する名物企画です.「月評出張版」では,本誌記事をnoteをご覧の皆様にお届けします! (本記事の写真は特記なき場合は「新建築社写真部」によるものです) 結節領域としての渋谷 僕は渋谷に30年ほど住んでいますが,駅の工事が20年近く続いています. 建築論壇:都市をつくるを読んで,鉄道や河川,道路やロータリーを移設しながら民間の高層ビルを多数建てるという,大変な事業が続いて

都市をつくる─『新建築』2019年12月号月評

「月評」は『新建築』の掲載プロジェクト・論文(時には編集のあり方)をさまざまな評者がさまざまな視点から批評する名物企画です.「月評出張版」では,本誌記事をnoteをご覧の皆様にお届けします! (本記事の写真は特記なき場合は「新建築社写真部」によるものです) 評者:羽藤英二 都市をつくるこの記事を読んで,ストリートを愛したジェイコブズの言葉 「都市の起源は黒曜市である」 を思い出した. 建築家が設計する建築は,黒曜石と言えようが,内藤廣は,その黒曜石を売る市を,設計する

建築学生がチェックしときたい「新建築データ」掲載プロジェクト

建築専門誌「新建築」の2005年からの掲載プロジェクトの誌面が検索・閲覧できるウェブサイト「新建築データ」が5/14まで特別無償公開されています。 自宅待機で時間を持て余してるかもしれない建築の学生などはこれを機にじっくり眺めてみるのも良いかもしれません。 ただ、2005年からといっても閲覧できるプロジェクト数が3,000以上。何を見ればいいか分からないという方もいるかもしれません。 そこでまずは、建築業界の主要な賞で評価を受けているプロジェクトから見ていくのが良いかもし