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めちゃくちゃなこと

とある連絡が来て。
それから頭の中がグルグルグルグル。

ちょっとどうかしている。
だがしかし、なんか、なんかだ。
これはなんか、あれだ。

僕はおじさんですが、どうも子供みたいなところがあるみたいで。
僕自身はおとなと思っているのですけれど。
どうも人からは子供みたいだと言われたりします。
でも僕は意外に冷静で頭を使って生きているつもりです。

あのね。あのね。
ユーロが終わって。
ああ、終わっちゃったって寂しくなってて。
凹むとか落ち込むとかじゃないんだけどダメージがあってさ。
そのダメージの正体を探していたんだけれど。
なんだろ。
なんかさ、映画の上映が終わったっていうかさ。

皆とこれで会えなくなるのかなぁみたいな。
皆とこれで会わなくなるのかなぁみたいな。
それは、その、出演者の皆もだけどさ。
ずっと応援してくれたお客様たちもだし。
もちろん、初めてお会いする皆様もだしさ。
そういう皆と会えなくなることが寂しいのかもなって。

わかんないんだけどね。
いや、逢えますよ。いつだって。
なんだったら、明日だって逢えます。
僕はここにいるしさ。いつでも。

あのね。劇団を解散する前。そのもっと前。
劇団を退団していく仲間たちがいたのね。
同じ板の上で呼吸してさ、目を見てさ、笑ったり泣いたりさ。
毎週のように酒を飲んでさ。
皆、それぞれ幸せに暮らしているんだと思うよ。
それは素敵なことなんだけどさ。
なんとなく、距離が出来ちゃったりするじゃない。
頻繁に会う仲間がいるしさ、やめちゃった仲間は舞台にたまに来てくれたりするぐらいになって。
物理的な距離感だけどさ。
それはお互い幸せなんだから、別にそれでいいんだけどさ。
それとは別に、なんか寂しいわけですよ。
ああ、あいつ今頃、どうしてるんかなーってさ。思うの。すごく。
実は今でも夢の登場人物としては出てくるんだよ。
でらっち、出番だよ!なんて言うんだよ。

いや、逢おうと思えばいつでも会えるしさ。
寂しいなんて言っても、そんなのね。しょうがないことだしさ。
子供が親戚のうちに行って、帰りたくない!ってダダこねるようなさ。
そんなレベルだってことはわかっているんだけどさ。
だったら飲みに誘えばいいじゃんってことなんだけどさ。
なんか、気にしたりしてさ。忙しいかもなって。
無理に誘ったら悪いか、、、なんてさ。

なんかその寂しさに近いんだな。
映画の上映が終わったってことじゃなくて。
うん。
映画をたくさん褒めてくれた人がさ。
皆に観て欲しい!なんて書いてくれても上映機会がないとかさ。
なんだろう、ここから誰かと出会えたのに!みたいな。
これから会える誰かに会えないことも寂しいことだよ。

これ重要だよな。
普通はスルーするの?
わかんないけど、僕は重要なことだって思っている。
ずっと子供の頃から思ってる。
子供の頃、さびしかったのに大人になるにつれ、それが人生だなんて言うような人間にはなりたくないもん。
数が多いから普通になって、あたりまえで大したことじゃないなんて言うようにはなりたくないよ。

僕はめちゃくちゃな人間なのかもしれないけれどさ。
鈍感にはなりたくないなぁって思う。


映画『演者』
企画 監督 脚本 小野寺隆一
音楽 吉田トオル
題字 豊田利晃

「嘘ばかりの世界」だ
  「ほんとう」はどこにある

【次回上映館】
未定

出演
藤井菜魚子 河原幸子 広田あきほ
中野圭 織田稚成 金子透
安藤聖 樋口真衣
大多和麦 西本早輝 小野寺隆一

撮影 橋本篤志 照明 鈴木馨悟
録音 高島良太 絵画 宮大也
スチール 砂田耕希
制作応援 素材提供 佐久間孝
製作・宣伝・配給 うずめき

【あらすじ】
昭和20年春、終戦直前のとある村。嶋田家に嫁いだ3人の女たち。
血の繋がらない義理の三姉妹は男たちが戦時不在の家を守り続けている。

家長であるはずの長男の嫁、智恵は気を病んでいた。
三男の嫁、恵美は義姉を気遣う日々を送っている。
次男の嫁、陽子は智恵がおかしくなったふりをしているのではと疑っていた。

やがて魔物が再び女たちの前に現れる。
世界は反転して、演技は見抜かれる。

◆終映◆
・2023年11月18日(土)~24日(金)
ユーロスペース(東京・渋谷)

◆終映(特別限定先行上映)◆
・2023年4月15日(土)16日(日)※限定2日間
シアターセブン(大阪・十三)
・2023年4月15日(土)18日(火)21日(金)※限定3日間
名古屋シネマテーク(愛知・名古屋今池)
・2023年3月25日(土)~31日(金) ※限定1週間
K'sシネマ (東京・新宿)

投げ銭は全て「演者」映画化計画に使用させていただきます。