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風を感じて

風というか、流れというか。
僕はそういうものを感じられるようにしているつもりだ。
まぁトンデモと言えばトンデモなのかもしれないけれど。
それでもやっぱり流れというものはあるぞと思っている。

中学生の時に阿佐田哲也作品にハマってさ。
それからドサ健とか坊や哲とかすっかり好きになった。
麻雀もその頃からやっていた。
今はほとんどやっていないけれど一時期は雀荘に勤めていたこともあった。
阿佐田哲也作品の最高傑作は麻雀放浪記で間違いないと思うのだけれど、同じぐらい重要な本があって、それが「Aクラス麻雀」という本だった。
この本ほどクソマジメに流れについて書いている本はないと思う。小説ではなくて麻雀指南本なんだけどテクニックよりも流れについて書いてあった。
野球だとかスポーツの試合でも、流れが変わったなんて言うけれど、それを言語化している本だった。
そんなもんを何度も読みこむ高校生とか厭になっちゃうけどさ。

神の符牒とでも言えばいいのだろうか。
今までもそんなことが何度かあったのだけれど。
ちょっとした偶然が続いたり、そういうことがあるとどこかに繋がる。
そういう感覚がある。
毎日のようにお金を拾ったなんていうことも過去にはあった。
あれは不思議だったけれど、あれが符牒でそこに繋がるのかと感じた出来事だった。

運命を信じるのか?と聞かれたら、まぁあんまり信じてないと思う。
僕はどうもトンデモ系は楽しむもので信じるものじゃないという人だ。
ただ因果のようなものはやっぱりあると思う。
偶然が重なる原因があるなら必ず結果もやってくる。

実は今日、嬉しい報せが立て続けに舞い込んできた。
それぞれ単発で、お互いの関連性などない。そして偶然。
なんかこう、良い方向みたいなものに水の流れが変わるような。
大きな流れではないのだけれど、小さな水の流れが変わったという感覚。
これはこのままどこかに繋がるぞという予感。兆し。
わからないよ。わからないけどね。
でも、なんとなくそんな気分になるだけでも良いことさ。

風が吹いてきた。
追い風だと良いね。

先週はあんなに暑かったのに。
今週に入って急に寒くなったり一日中雨だったり。
なんか妙に体がだるい感じの日もあってさ。
あんまり名古屋大阪の疲れも感じていないんだけどね。
頭の中はフル回転しているしさ、ずっとずっと。

それでも僕は足掻いているの。
それがたとえ人からみればみすぼらしいみっともないことだとしても。
何をやっているんだと指さして笑われたって構わないんだよ。
答えなんかなかったとしても答えを探してしまうような。
今いる場所から、もっともっと先に進めるんだと馬鹿みたいにさ。
まぁ、いつもそうやってきたんだけどさ。
そうやってきたから、演者だってセブンだって完成したんだもんな。
大事な宝物抱えてさ。皮膚が裂けようが肉が割れようが前に進むのだよ。
厳しい向かい風の中を一歩ずつでも歩いていれば、ふと風が緩んだり、風向きが変わる瞬間がわかるってもんさ。

春らしい空だ。
散歩に行こうよ。
雨ならやむさ。

不思議だなぁって思うよ。
良い報せが続くだけでさ。
僕は何かの流れを感じている。
空と同じさ。
冷たい風が吹けば雷が鳴るように。
僕は何かの流れを感じてる。
風が頬を撫ぜる。

楽しみなことだよ。
僕はただこの風にちゃんと乗るだけだ。
そうすれば次の場所に運んでくれるだろう。

映画『演者』

企画 監督 脚本 小野寺隆一
音楽 吉田トオル

「ほんとう」はどちらなんですか?

◆終映◆
2023年3月25日(土)~31日(金)
K'sシネマ (東京・新宿)

2023年4月15日(土)16日(日)
シアターセブン(大阪・十三)

2023年4月15日(土)18日(火)21日(金)
名古屋シネマテーク(愛知・名古屋今池)

出演
藤井菜魚子/河原幸子/広田あきほ
中野圭/織田稚成/金子透
安藤聖/樋口真衣
大多和麦/西本早輝/小野寺隆一

撮影 橋本篤志 照明 鈴木馨悟 録音 高島良太
題字 豊田利晃 絵画 宮大也
スチール 砂田耕希 制作応援 素材提供 佐久間孝
製作・宣伝・配給 うずめき

【あらすじ】
昭和20年春、終戦直前のとある村。嶋田家に嫁いだ3人の女たち。
血の繋がらない義理の三姉妹は男たちが戦時不在の家を守り続けている。

家長であるはずの長男の嫁、智恵は気を病んでいた。
三男の嫁、恵美は義姉を気遣う日々を送っている。
次男の嫁、陽子は智恵がおかしくなったふりをしているのではと疑っていた。

やがて魔物が再び女たちの前に現れる。
世界は反転して、演技は見抜かれる。

投げ銭は全て「演者」映画化計画に使用させていただきます。