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映画『演者』公開13日目

ユーロスペース3日目。

上映期間の谷間とも言える日。
土日、火曜サービスデー、祭日前日、祭日、金曜。
それぞれに足を運びやすい中でポツンのド平日な日。
行くよと連絡をくださった皆様でもこの日の方がいなかった。
だから誰もいなかったらどうしようとハラハラしていた。

映画『演者』の一つ前に上映している、『窓[MADO]』を鑑賞する。
同じ日程で毎日舞台挨拶をされているからMAO監督とは毎日のように会っている。
タイミングを見て鑑賞できる日を探していた。
MAO監督はロビーでのお見送りがあるし演者は観れない可能性が高いけれど、別に観て欲しいから行くわけでもなく、同時に公開されている作品に興味を持ったからだ。
今日は今関あきよし監督と出演者とのトークもあった。
窓は四角く空を区切る。
区切られた空がそのまま映画のイメージになっていた。

鑑賞後に外に出ると土曜から公開の『めためた』の鈴木監督。
主演の方も一緒にチラシを配っていた。
あら!?今日もですか!なんて。
実際僕はもうチラシを殆ど配りきっていて残りわずかだから、もう一緒に配るのは難しいかもしれない。
立ち話を少しした。

織田さんがやってきて二人で楽屋入り。
それからずっと喋ってた。
お客様の数が少ないなら、それはその方がむしろ燃える。
その少ない皆様に精一杯届けようなんて話した。
一人ずつ、目を見て話が出来た。

ロビーで話をした。
予告編を観て足を運んでくださった方。
大塚の映画祭で観て、もう一度来てくださった方。
今日まで毎日来てくださっている方。
一人一人と話をする。
家に帰ってゆっくりと二日ぐらい後に思い返すと思いますだなんて。
なんて素敵な感想を言ってくださるのだろう。
ああ、こんな日も素敵だ。
作り手と鑑賞者の間に本来はルールはあったとしても壁なんかないのだと思う。

昼間、想像以上に体が重くなっていた。
それなりに気が張っていて、一日中外に立っていたりしたからだろう。
まぁ、このぐらいはどうってことはないのだけれどさ。

気付けば明けて今日はもう折り返し地点。
火曜サービスデーはお得に1200円で映画鑑賞が出来る。
その上、上映期間の中で唯一の19時台の上映だ。
仕事帰りに来て、食事をしてから帰宅することも出来る時間。
渋谷近辺の皆様はタイミングが合えばぜひ足をお運びくださいませ。
あと4回上映したら、もうこの義姉妹には逢えなくなるかもしれないのです。
折り返すと思うと、すげく寂しくなるんだよ、ほんと。

客席が空いていると、映画館に申し訳なくて腹が痛くなる。
でも、一人でも二人でもお客様の顔を見るとそんなことじゃないんだっていう気持ちにもなる。
ステージからみればお客様という全体だけれど、客席からみたらたった一人のお客様だ。
そのたった一人のお客様にとって特別な時間になればいい。
人生のどこかでふと思い出せるような映画だったらそれでいい。
そう思っていたのに。
それ以上に素敵な言葉をいただいて、僕は泣いてしまうよ。
明けて今日、同じことが起きたら、登壇する広田さんは泣いてしまうよ。

ホンモノってなんだろうな。
うん。ホンモノ。
ほんとうと同じぐらいわからないものだ。
この映画が誰かにとって大事な作品になれるのだとすれば。
きっと、ホンモノなんだって思うことにしよう。

飛び込み大歓迎。
皆様のご来場を心よりお待ちしております。


映画『演者』
企画 監督 脚本 小野寺隆一
音楽 吉田トオル
題字 豊田利晃

「嘘ばかりの世界」だ
  「ほんとう」はどこにある

【上映館】
・2023年11月18日(土)より
ユーロスペース(東京・渋谷)
http://www.eurospace.co.jp/

出演
藤井菜魚子 河原幸子 広田あきほ
中野圭 織田稚成 金子透
安藤聖 樋口真衣
大多和麦 西本早輝 小野寺隆一

撮影 橋本篤志 照明 鈴木馨悟
録音 高島良太 絵画 宮大也
スチール 砂田耕希
制作応援 素材提供 佐久間孝
製作・宣伝・配給 うずめき

【あらすじ】
昭和20年春、終戦直前のとある村。嶋田家に嫁いだ3人の女たち。
血の繋がらない義理の三姉妹は男たちが戦時不在の家を守り続けている。

家長であるはずの長男の嫁、智恵は気を病んでいた。
三男の嫁、恵美は義姉を気遣う日々を送っている。
次男の嫁、陽子は智恵がおかしくなったふりをしているのではと疑っていた。

やがて魔物が再び女たちの前に現れる。
世界は反転して、演技は見抜かれる。

◆終映(特別限定先行上映)◆
・2023年4月15日(土)16日(日)※限定2日間
シアターセブン(大阪・十三)
・2023年4月15日(土)18日(火)21日(金)※限定3日間
名古屋シネマテーク(愛知・名古屋今池)
・2023年3月25日(土)~31日(金) ※限定1週間
K'sシネマ (東京・新宿)

投げ銭は全て「演者」映画化計画に使用させていただきます。