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【特許情報活用】JPlatpatとExcelで課題×解決策マップを作ってみた

特許情報が好きな Uchida です。今回、無料ツールのみで、特許情報に基づく課題×解決策マップを作成してみました。発明発想などに役立つかもしれません。

本記事の最終成果物:課題×解決策マップ(椅子分野)

01 特許情報を集める(ツール:J-PlatPat)

まずは対象の母集団を設定。椅子分野についてJ-PlatPatにて検索し、要約を含めたCSVをダウンロード。(上限:500件, 2023年6月17日現在)

J-PlatPat 検索結果画面

*母集団作成&CSV出力から3か月経過し、検索式を失念しました。いい加減ですみません。

02 課題・解決策のテキスト情報を整える(ツール:Excel)

CSVファイルにて、要約中の【課題】と【解決手段】を抽出する。

最初は1つのセル内に【課題】【解決手段】が記載されているので、それぞれ別のセルへ分離する

【課題】の抽出

【要約】【解決手段】と記載したセル(L2,M2)を設け、N2式にて【課題】の記載を抽出する。

N2:=MID(K2,FIND(L2,K2)+LEN(L2),FIND(M2,K2)-FIND(L2,K2)-LEN(L2))

【解決手段】の抽出

「。」「【選択図】」と記載したセル(O2,P2)を設け、Q2式にて【解決手段】の記載を抽出する

Q2:=MID(K2,FIND(O2,K2)+LEN(O2),FIND(P2,K2)-FIND(O2,K2)-LEN(O2))

作業しやすいように、別シートにコピペする。

03 椅子分野の課題単語、解決策単語を用意する

次は、課題単語、解決策単語について。
 ・目視
 ・KHCoder等のツールを使って特徴語を出力
 ・ChatGPT等で聞いてみる
 ・特許分類の説明を眺める
などを通じ、課題単語、解決策単語を抽出する。

今回は目視にて抽出

04 課題×解決策マップを作成する(ツール:Excel)

COUNTIFS関数を用いて集計

課題(A列)× 解決策(B列)に各単語が記載されている案件を集計する

F4:=COUNTIFS($A$4:$A$262,"*"&$E4&"*",$B$4:$B$262,"*"&F$3&"*")

F4以外のセルは、F4セル右下をクリックしつつ「たわわわ~ん」と伸ばせばOK。

たわわわ~んと、例えばF12まで伸ばす
反映される

F12:=COUNTIFS($A$4:$A$262,"*"&$E12&"*",$B$4:$B$262,"*"&F$3&"*")

全てのセルに反映させる。

各課題×解決策 において、同様に集計する

完成!

*上記「F4」「F12」の式について、佐藤寿弁理士にご助言いただきました。ありがとうございました。(佐藤寿弁理士 Twitter

05 おわりに

他にも、ピボットテーブルを活用したもう少しエレガントなやり方があるかもしれません。

特許情報は、技術的課題やその解決策に関する先人が残した情報であり、全世界に無料で公開されているもの。「 #もったいないから 」、有効活用したいものです。

次回は、上記課題×解決策マップから3分で作成できる、データの特徴を把握しやすい?ちょっとした散布図を紹介します。よろしくお願いします。

Uchida

↓続編↓


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