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【氷彫刻】今年も、ふるさと渋谷フェスティバルに協力しました!

今年もふるさと渋谷フェスティバルに協力しました

11月4日(土)~5日(日)にかけて行われた「第46回渋谷区くみんの広場 ふるさと渋谷フェスティバル2023年」に協力させて頂きました。

今回も東京都氷雪環境組衛生合渋谷支部に協力させて頂く形で、小野田商店社員1名がアイスカービング(氷像)と氷彫華(フローラルアイスパフォーマンス)を披露しました。

今年は昨年に引き続き、小野田商店で幾度も氷彫刻のご指導をして頂いた日本屈指の氷彫刻家の小野 恒夫氏、2022年の明治神宮奉納全国氷彫刻展にて見事優勝を勝ち取ったグランドプリンスホテル高輪の小阪 芳史氏が参加。
他にも、2名の氷彫刻家が参加しました。

今回の主役的な雰囲気を放つ、忠犬ハチ公の氷像。

また今年は、あの忠犬ハチ公の生誕100周年でもあるため、会場ではぬいぐるみなどのハチ公グッズの販売など催し物が行われており、今回の氷彫刻展示でも、ハチ公の氷像が作られました。

今でもその立像が渋谷を代表する待ち合わせ場所としても親しまれている忠犬ハチ公ですが、ハチ公の像は実はハチ公生前に建てられたものであったことはご存知でしょうか?

生誕100周年を記念して、部屋に入れられたハチ公像。

ハチ公は亡き主人がよく利用していた渋谷駅で、その帰りを待ち続けている姿が1932年に新聞で取り上げられ、多いに話題を呼びました。

そしてすぐにハチ公ブームといえる現象が起こり、ハチ公を撫でるための列ができたり、「ハチ公煎餅」などのハチ公グッズが発売されたそうです。
わずか2年後の1934年に渋谷ハチ公の像が設置。像の除幕式には当のハチ公本犬も立ち会ったそうです。

大変賢い犬であったとされるハチ公ですが、果たして彼はこの状況をどのように認識していたのか、少し気になります。

ちなみに小野田商店は今年で創業99年の製氷メーカーなので、ハチ公は当社よりひと足先に100周年を迎えたことになります。
渋谷ハチ公の像が、次の100年も待ち合わせスポットであり続けるといいですね。

今年は小野田商店も氷彫刻を実演!

2022年のふるさと渋谷フェスティバルで披露された小野田商店社員の作品。

さて、昨年度のふるさと渋谷フェスティバルでは、氷彫華(フローラルアイスパフォーマンス)の披露を行いましたが、今年度では氷彫華だけでなく、本格的な立体造形の氷彫刻に挑みました。

コロナ禍後の氷需要急回復により、以前よりも氷彫刻の練習に当てる時間が減少した中でも、忙しいスケジュールの合間を縫って社員による練習を進めていきました。

日差しの強い日には、氷にクラックが入り氷に彫りを入れると一気に剝がれしまうことも。

今回のイベントで作成したのはこちらの、熱帯魚をイメージした氷彫刻。

ふるさと渋谷フェスティバル2023で作成した氷彫刻

2体作成して並べる形で飾りましたが、一体の製作に40分ほどかかるため、天気が良かったこともあり二体目の作成中に、既に一体目の氷彫刻がとけていくという、非常にタイトな状況でのパフォーマンスでした。

今回のイベントに向けて、練習を行ってきましたので小野田商店の墨田工場の前を横切った方は、入り口にこのデザインの氷彫刻が飾られている光景を見た方もいらっしゃるかもしれません。

海藻の部分や鰭など繊細なパーツもあり、なかなか難易度のある作品であるため、本番に備えて繰り返し作成されました。

練習で作られた熱帯魚の氷彫刻

しかし、氷彫刻の作成はその日の天候や気温、氷のコンディションなど制御しきれない要素の中で行われなければならないものであり、事前の入念な準備だけでなく、予想外のトラブルに対する対処能力も必要とされます。

実際今回のイベントでも最初の熱帯魚を作成中に、海藻の部分が折れてしまうトラブルがありました。

あっ…!
でも、氷彫刻の一部が折れても、雪とコールドスプレーでこのように修復できます。

ですが折れた部分の切断面を綺麗に整えてから氷を削って出た雪をつなぎにして、コールドスプレーを雪にかけて繋げることで、修復に成功しました。

こうして困難を乗り越えながらも、無事見事な氷彫刻を仕上げることができました。

今回も昨年度に引き続き氷彫華のパフォーマンスも行いました。
小野田商店では氷彫華からアイスカービングの取り組みを始めたので、今ではすっかりお手のものです。
会場では氷の華に色が付く瞬間、思わず息を吞む歓声が上がっていました!

今年も渋谷に、見事な氷の華が咲きました。
小野田商店の氷彫華と氷彫刻の共演です!

今回、小野田商店からパフォーマンスに出演させて頂いたのは、今年8月のイベントでも氷彫刻を披露した渡邊 和幸氏です。

小野田商店墨田工場所属 渡邊 和幸氏

今回のイベントでの氷彫刻パフォーマンスの感想を伺ってみました!

イベント当日は、日差しは強くないが晴れていて丁度良い天気だった。
しかし、氷のコンディションは後半になると(とけはじめていた為)あまり良くなかった。

一本の氷柱から氷彫刻を彫り出すのも二体連続して彫刻を作るのも始めてのことで、体力的に大変だった。
作品のクオリティは、まだまだこれからも上げていきます。
今回は熱帯魚がモチーフでしたが、今後は鳥などをモチーフにした作品も作ってみたいです。

今回が初となる挑戦に果敢に挑み、見事成功させた渡邊氏。
今後も彼の作品を、広報担当の筆者も心から楽しみにしております。

普段工場で鍛えた氷の扱いで、他の作品のサポートも行っていました!

↓以下の動画でも氷彫刻の製造風景をご覧ください!


ベテランからニューホープまで!圧巻の作品

今回の氷彫刻イベントでは、前述のように小野 恒夫氏、小阪 芳史氏といった日本トップクラスの氷彫刻が見事な作品を完成させました!

Crystal Dragon クリスタルドラゴングランドプリンスホテル高輪 小阪 芳史氏
鱗の質感が見事過ぎます…
小阪 芳史氏は見事な氷の翼を完成させました。この前に立って写真を撮ると、背中から翼が生えたような写真になる粋なフォトスポットになっていました!

また今回が初参加となる新人氷彫刻家も作品を披露しました。
以下の作品は、普段は東京の某有名ホテルに普段勤めている女性氷彫刻家が手掛けたものです。

裏面からの様子。絶妙なバランスで彫られています!

仕事として氷彫刻をやっているわけでも無いため、休日などの小野 恒夫氏からレッスンを受ける形で7月から氷彫刻を始めたそうですが、その短期間とは思えない、素晴らしい作品を披露してくれました!

氷彫刻家の本業は、氷屋の他に普段はホテルの調理担当などを行っている方が実は多いのですが、その作品にも一流ホテルの実力が垣間見えるような気がしました。

裏面からの様子。絶妙なバランスで彫られています!

今年のふるさと渋谷フェスティバルも、それぞれが日常業務の中で積み上げてきた堅実なスキルを、氷彫刻という形で皆様に披露できる最高の機会となりました!

氷彫刻は儚く、すぐに形を失ってしまうアートではありますが、イベントに来てくださった皆様の記憶の中では少しでも長く残るような、思い出を彩る作品になっていたら最高です。

ぜひ来年度、ふるさと渋谷フェスティバルに皆様が来てくださることを小野田商店一同、ハチ公のように心待ちにしながらまた日々の業務に邁進していきます!


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