なぜ、この生成AI時代に、Algomaticというスタートアップスタジオで事業を作るべきか
生成AI時代を代表する企業を作りたい、株式会社Algomaticの大野です。
2023年4月の設立(創業エントリ)から半年ほどですが、今年は、起業やCxOなどを経験した二周目スタートアップ経営者などパワフルな仲間が、Algomaticに参画してくれました。
まだ始まったばかりであり、目指すところにはほど遠いです。しかし、特に素晴らしい仲間が同じ船に乗ってくれているという点で、最高のスタートを切れたと感じています。
今年、生成AI技術の革命が訪れ、「この唯一無二のチャンスを掴み、次の時代を代表するような企業を作るにはどうすべきか」を考えました。
それに対する現時点の答えは、「優秀な人材が一箇所に集まり、複数の領域で同時多発的に、大量に、事業を立ち上げる」というものです。これこそが、この技術革命のタイミングで、真に時代を代表する企業を創造する方法だと思っています。
そう考え、生成AI領域で同時多発的に事業を作る、Algomaticを作りました。このスタートアップスタジオ型戦略は、未来が見えない技術革命期に真価を発揮する戦略です。
今回は、「なぜ、この生成AI時代に、Algomaticというスタートアップスタジオで事業を作るべきか」(≒ なぜ、経験豊富な方々がAlgomaticに集まってきてくれているか)について、僕らの戦略や思想を説明しつつ、回答できればと思っています。
技術革命期に強い、スタートアップスタジオ戦略
この技術革命期、僕らはどのように戦うべきか?
この問に答えるべく、後に時代を代表するような会社が、過去の技術革命の際にどのような戦略を取っていたのか、調べました。
インターネット革命を受けてリクルートは、元々紙媒体に強かったところから、何百ものインターネットメディアを作りました。
スマホシフトのタイミング、2011年には、サイバーエージェントは1年間で自社アプリ100本のヒットを目指し、同時多発的に数多くのスマートフォンアプリを生み出しました。
その結果、両社は、後の時代を代表する会社の一つになっています。
スマホ黎明期、2011年1月12日のサイバーエージェント藤田さんのブログポスト「スマートフォンの戦略」では下記のように書かれています。
スタートアップスタジオ的思想で「大量の新しいサービスを、素早く投下する」ことで、後に、時代を代表するようなサービスを生み出しているのです。
一見、「早く手を付けて先行者利益を得ただけ」と思われるかもしれませんが、それだけではありません。本質的に重要なポイントは次の3つだと思っています。
1つ目は、正解がわからない状況で、素早くサービスを作りリリースし、そこから得られるフィードバック(市場の反応や技術検証などの一次情報)から学び、新しい時代の「正解」を発明すること。
例えば、現在では、インターネットサービスの理想的なUXやビジネスモデルについて我々は一定の正解を知っていますが、これらの「正解」は革命の時点では全くわからなかったものです。試行錯誤から「インターネットメディアでは、このような体験作りが重要だ / このようなビジネスモデルが適している」といったような、新たな「正解」を発明することが本質です。
2つ目は、試行錯誤から学習し続ける新技術ネイティブな組織を作ること。
市場が見つかった後は、組織としての戦いになります。その時に強い組織を持つ会社が、最後に勝つのです。「インターネットビジネスを続けてきたチームと、一度も作ったことがないチームとでは、インターネット領域では当然前者が勝つ」ということと同じです。
最後、3つ目は、結果として一丁目一番地を先に制することができるということ。
1つ目の試行錯誤・学び・発明、2つ目の組織作りがあって初めて、結果としてここに辿り着くのです。
今しかない技術革命期のチャンスを掴む
僕らは、上記の、過去の技術革命時の成功ケースから徹底的に学び(真似し)ます。
Algomaticは、今しかない技術革命期のチャンスを掴むべく、複数事業を同時に立ち上げています。
現時点公開しているものでは、LLMを活用したビジネスの現場での生産性向上を支援する「シゴラクAI」や、業界特化型のLLMモデル・エージェントを活用したサービスを生み出す「LLM STUDIO」等の事業を立ち上げております。
まだまだ他にも複数、新事業の種を仕込んでおります。
チャンス多き不確実な生成AI市場で、いち早く・たくさん実験し、サービスを作り、リリースする。そして、そこから得られる一次情報から学び、新しい時代の「正解」を発明する。
その過程で、生成AIネイティブな組織を作り、結果として、この時代を代表するような事業を生み出すことを目指しています。
20億円の初期資金。100倍の打席数
この構想には、大きな資金が必要です。
過去の革命期の、リクルートもサイバーも大きな資金を持っていました。普通のスタートアップには、なかなか難しいことです。
Algomaticは、この構想を実現すべく、DMMから初期原資として20億円の投資を受けています。
それを原資に更なる投資に足る事業の種を作り、日本でも有数のキャッシュリッチ&攻めた意思決定をするDMMと連携し、必要に応じて追加資金を調達していきます。
事業作りは、どこまで行っても、一定、確率ゲームです。仮に1試行(打席)の成功確率を5%としましょう。すると、1度でも成功する確率は、試行回数3回の場合は14%ですが、50回の場合は92%です。
「勝つまで退場しない」ことさえできれば、どこかで成功を引き当てられるゲームなのです。
非常にシンプルな話ではありますが、多くの人が成功を掴む前に数年で退場してしまいます。
その一つのボトルネックは、「資金」です。
例えば、事業検証するためのお金をスモールビジネスで稼ぐ(or 小さく調達しながら)ことを考えましょう。その場合、まず1年で数千万円の余剰資金を作って、それで次の1年なんとか1-2回の検証を回して…と、数年でたった2-3回しかトライできないことは、実はよくある話です。
回数が限定されると、中々アタリを引くのは難しい。
20億円の初期投資で、例えばとても雑に考えて、1検証500~1000万円かかるとして、200~400打席分の資金を用意しています。
シンプルに、100倍の打席数です。アタリを引くまで、くじを引き続けらればいつか当たるはず、そんなマインドで挑戦し続けるのです。
最初から最高の仲間と始めよう
成功するスタートアップには、優秀なチームが欠かせません。
どんなに優れたアイデアを持っていたとしても、一人では時間がかかり、十分なアイデア検証もできません。また、どのような市場でも競争は生じ、最後は「誰がやるか」が勝敗を決めます。
これがわかっていても、自分一人で事業を立ち上げ、同時に採用も進めることは非常に難しいものです。僕も一社目の創業では、最初の数年間はフルタイムは共同創業者と数人だけ、でした。
Algomaticでは、「最初から最高の仲間を持つ」状態を作ります。
スタートアップスタジオそのものを経営するミッションを持つ「横断組織」がトップタレントの採用にコミットしています。
優秀なエンジニア、事業開発(BizDev)、プロダクトマネジメント(PdM)、デザイン、セールスなど、各分野のプロフェッショナルが初期からチームに参画し、必要に応じて爆速で新たな人材を採用していける体制を作っています。
普通のスタートアップでは、初期は猫の手も借りたい状態で、「妥協したCxO採用」をしてしまうことも珍しくありません。
しかし、一度枠を埋めると「真にフィットする人」も入りづらくなってしまいます。仮に「やり直す場合」は時間もコストもかかる。
Algomaticでは、各カンパニーで「真にフィットする人」が見つかるまでは、横断組織CxOがカンパニーのCxOを適宜兼任することで、「妥協したCxO採用」をせずに済むようにしています。
* 横断組織については、下記のPodcastでもお話しております
これにより、「最初から最強」の状態で始め、爆速で事業を作ることが可能になります。
例えば、Algomaticの1事業である、シゴラクAIカンパニーでは、2023年5月に事業を立ち上げてから、半年ほどで心強い10名のフルタイムメンバー(パートタイムをあわせると20名以上)が参画しています。
カンパニー代表の池田さんを中心に、これまで複数のスタートアップでVPoEを歴任してきたCTO菊池さん、某メガベンチャーにて豊富なPdM経験を持つCPO XXさん(来年、公開予定です)や、フルスタックなエンジニア、コードも書けるCSメンバー達などなど、パワフルなチームが爆速で、できています。
* シゴラクAI 経営陣・メンバーの入社エントリ(一部)↓
巨人を共に作り、その肩に乗る
生成AIを活用したビジネス・サービスの作り方についてのナレッジは、まだ世の中的には全く整理されていません。
ナレッジがなければ、成功の確率は下がりますし、ゼロからただキャッチアップしていくのでは時間がかかり、せっかくのチャンスの窓も閉じてしまいます。
だからこそ、このタイミングで、ナレッジを手に入れ、駆け抜けることには大きな意味があります。
Algomaticには、これまでの実験や、リリースした生成AIサービスの失敗体験・成功体験から、ナレッジが蓄積されています。
* 弊社メンバーの知見チラ見せ発信(一部)↓
日々、シゴラクAI、LLM STUDIOや既にクローズしたサービスを通して、新しい発見があります。「生成AIを活用した事業はどうあるべきか」という問への答えの解像度を上げています。
同時多発的に事業を作り、互いに知見をシェアし、検証を加速させ、と今後も知見の蓄積は、加速していきます。まさに、仲間と共に知の巨人を作り上げ、その巨人の肩に乗っています。
爆速の検証を支える、ネットワーク
アイデアの起点を見つけるためにも、そのコンセプトを磨き上げるためにも、様々なドメインで一次情報を持つ事業者との議論は欠かせません。
しかし、普通のスタートアップで、ゼロからネットワークを広く持つのはなかなか大変です。
Algomaticでは、創業から半年で既に500社以上との商談やヒアリングやプリセールスを行っています。
DMMグループという、「身内」だけでも60近くの様々なドメインの事業があり、それに加え、既存サービス・グループ会社のクライアント企業様等、様々なドメインで一次情報を持つステークホルダーとのネットワークにより、爆速の検証を実現しています。
給与保証。勝つまでやる、だから勝つ
いざ自ら起業して、「給与ゼロで、当たるまで続けるぞ」というリスクの取り方をして頑張り続けることができる人は多くありません。
最初の1-2年は勢いでできても、続けるのは難しい。金銭的・精神的に負荷をかけた状態での度重なる失敗(前に進まなさ)により、心が折れてしまうことは珍しくありません。
「そうした超ハイリスク・ハイリターンなリスクは、人生のフェーズ的に取れない。しかし、大きな事業を生み出す挑戦はしたい」という思いを抱く方も多いです。
Algomaticでは、超アーリーである初期から給与を一定保証することで、退場せずに勝つまで挑戦を続けられるようにしています。
もちろん、本当の意味での金銭的リワードを受け取れるのは、ちゃんと儲かってからであり、最初から市場価値と大きく乖離するような高給与が支払われるわけでありません。
しかし、一定リスクヘッジをしながら、大きな事業を生み出す挑戦をしたい人にとっては、とても良い環境かと思います。
「勝つまでやる。だから勝つ」
まさにこの思想を体現するため、です。
創造と破壊。最後に勝つための、撤退
事業の撤退判断には正解がありません。ゆえに、とても難しい。
スタートアップの世界でも、一度開始した事業がうまく行っていないにも関わらず中々撤退の判断ができないことは、よくあります。
撤退したらもう調達は難しいから、既に投資家等外部の利害関係者にコミットしているから…等、撤退判断をしづらいバイアスが働いてしまっている話をよく聞きます。
その結果、優秀な人材が大きなチャレンジをする貴重な機会を失ってしまうわけです。
Algomaticでは、優秀な人がどんなに失敗を重ねようと、常に大きな挑戦をし続けられるべき、と考えています。
この技術革命の特大チャンスなタイミングで、芽が出ないテーマに優秀な人材のリソースが消費されることは、大きな機会損失です。
人材こそが、なによりAlgomaticの最重要アセットであり、そのアセットがどう投資されているか、は最重要イシューです。
"Algomatic is nothing without its people" なのです。(これは、下のポストを貼りたかっただけかもしれません)
実際、Algomaticの創業から半年足らず、複数のアイデア・プロジェクトを既に解散しています。
創造と破壊は常にセットであり、破壊があるからこそ創造が可能になります。
撤退するから、優秀な人が次の新たな挑戦ができ、そして大きな成功を掴むことができるのです。
一万倍の成功の果実を、分け合おう
スタートアップは、プラスサムゲームです。勝者チームの総取りゲームな性質があります。
圧倒的に大きく成功する事業を生み出したチームが、数千倍・数万倍を超えるリターンを獲得します。富だけでなく、名声・自己実現・etcにおいても。
たしかに、一人で人生を数億円規模のスモールビジネスに捧げるのも悪くないかもしれません。
でも、僕らの人生、最初で最後になるであろうチャンスで、時代を代表するような会社を作るという、どでかい挑戦、ワクワクしませんか?
僕は、ワクワクしています。
一人でもやっていける人たちで最高のチームを作り、一度きりの人生、限界を超える挑戦がしたい。共に時代を創るような事業を生み出し、そしてその果実を分かち合いたい。という思想でやっております。
生成AI時代を代表する会社を一緒に作りませんか
(再びサイバーエージェント藤田さんのブログより)スマホ黎明期、2012年9月26日のサイバーエージェント藤田さんのブログポスト「勝負どころ」では下記のように書かれています。
サイバーエージェントはここから、時代のリーディングカンパニーになりました。
生成AIの市場は、まさに今、全くの新しい市場であり、どの会社も、よーいドンの横並びスタートです。
Algomaticは、次の時代を代表する会社になるべく、このタイミングで思い切りアクセルを踏み、大勝負をします。
生成AI時代を代表する会社を一緒に作りませんか?
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ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
まずは、カジュアルに、お話しましょう。
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下記のPodcastでも、今回の記事に似たテーマでお話しております。