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Color Theory 1

今日はについて学んだことを共有しようと思います。

0. What is Color?

そもそも色とは光の波長のことを示していて、違う波長の波を私達は”色”として認識します。

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この光の波長は, 人間の認知できる範囲で下界360~400nm, 上界で760~830nmとされ, 可視光線と言われます。その範囲外の波で有名なものとして紫外線や赤外線, 放射線があり, これらの光は可視光線でないため, 肉眼では認識することができません。

したがって, 私達が日々見ている色は全て光の波なのです。

詳しいことについては認知心理学などで学ぶことができますが、今回は色の特性や調和について、そして写真における色について特に注目して学んでいきます。

1. Color Diagram

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"Color! What a deep and mysterious language, the language of dreams."(by Paul Gauguin)

Color Theoryについて学ぶにあたり, はじめに誰もが目にしたことのあるColor Diagramについて見ていきます。

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誰もが見たことのあるこのColor Wheelアイザック・ニュートンが1666年に初めて提唱したものです。このDiagram(Wheel)は、主に次の3種類に分岐されています:

1) Primary Colors:
青・赤・黄の三原色。 色の原点であり, 他の色はこの3色の混合によって作られています。

2)Secondary Colors:
Green, Orange, Purpleは, Primary Colorの混合によって作られた3色のことを示します。

3)Tertiary Colors:
Yellow-orange, red-purpleなどの色は 1)と 2)の混合によって作られています。したがって、表記も〇〇-〇〇とされています。

プリンターでよく見るRGBという三色がありますが、他にもCMYK

RGB「色」で, CMYK「光」の三原色

とここでは一旦しておきます(詳しくはPart2にて説明します)。

2. Color Harmony


まず、Harmonyとは"調和"を意味し、 音楽などの調和と同じく色の調和について考えることです。

色の調和が最適でないと、音でいう不協和音のように私達の脳は不快感を示します。そのため、Color Harmonyについて理解を深めることは、私達の生活を豊かにするのかもしれません。ここでは、調和について考えていきましょう。

歴史

16世紀にニュートンがColor Wheelを提唱したと言いましたが, その後になってもColor Theoryへの研究は進んでいきました。そして20世紀初頭Wilhelm Ostwald, Albert Munsell, Johannes Itten達は, Color Harmonyを色の立体と順序に関係付けて体現しようとしました。

Ostwald色を24に分解したColor Wheelを作成し, 色同士が同じblackness/whitenessを持つ時に, 色が調和すると言いました。

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(Imageの同じ列上に存在する色同士は調和するっていうイメージ↑)

Munsell彩度・色相・輝度の3つをベースとした色理論を展開し, 色の調和はachromatic axis (色を持たない軸)辺りで行われると言いました。

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(Imageの中心がAchromatic Axisで, その周辺の色同士が調和するイメージ↑)

Itten色を12分割し, 色価・彩度・色相それぞれの階調,補色コントラスト, 色の拡張によるコントラスト(color extension), 寒暖色, そして同時的コントラスト(simultanious color)といった7種類のColor Harmonyを提唱しました。彼はまたこの考え方が、全ての視覚情報においてベースとなるとしました。彼の色彩論は現代の映像編集などのデジタル世界に必要不可欠な理論の一つとなったため、次に彼の色彩論について深掘りしていきます。

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(Ittenの色の12分割したもの↑)

3. Color Harmony & Johannes Itten

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彼のBiographyや具体的なColor Theoryについて深掘りして行くうちに, 底無し沼に浸かりそうだったので, 詳しいことを知りたい人は以下のリンクへ飛んでください. ↓

About Johannes Itten & Color Theory
The Getty Research Institute.
Seasons in Colour.
The Colour Journal

ここでは彼の提唱した7つのColor Harmonyについて, ザックリと分解します


1. Color Value (色価)
 色価は色の明暗を12階層に分割したスケールで, 明暗度合いが色のコントラストを示しています。

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2. Color Saturation (色彩) 
 色彩は色の純度を示したもので, 色彩の階層はその色の強度や純度の強弱で示されています。

3. Color Hue (色相)
 色相は色の相違のことであり, Color Wheelにおける色相の距離が広いほど, 強いコントラストが示されています。

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4. Color Extension (拡張色)
 
Color Extensionは, 2つ以上の色が異なる割合で表示された時のコントラストのことで, 割合によって色の見え方が変わることを示しています。

5. Warm & Cold Color (寒暖色)
 寒暖色は日常でもよく耳にしますが, 赤や橙といった温かい色と, 青や紫といった寒い色が共存した時に生まれるコントラストのことを示しています。

6. Complementary Color(補色)

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 補色とは, 2色が混ざり合った時にニュートラルな灰色を作り出す関係性の色を示していて, 青とオレンジや黄と紫, 赤と緑色などが例として挙げられます。これはColor Wheelにおいて線対象の位置に互いの色が位置している関係でもあります。よくInstagrammerの間で流行っている"Teal-Orange Color" も, 補色関係にあります。

7. Simultaneous Color (同時色)

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同時色は, 2種類以上の色が同時に存在する時に, 色同士がその見え方に影響を及ぼすことを言います。これは錯覚のような現象を引き起こし, 違う色に見える2つの色が実際は同じものだようなものです。

以上の7つがIttenの提唱したColor Harmonyの原則でした。


4. Epilogue 

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ここまでは, 20世紀を代表する理論家達のColor Theoryについて見てきましたが, ここから色理論は更なる変化を遂げます。代表的なものとして, 色に対する感覚や価値は文化や性別, 民族によって異なり, 一概にもColor Harmonyと位置付ている古典的な色理論に疑問を抱いている人たちがいます。これについて, 皆さんは何を感じるのでしょうか?

今日は, 色とは何か?色の調和とは何か?について学んでいきました。明日もこのColor Theoryについて更に深掘りしていこうと思います。そしてこのベースの知見を踏まえて, 今後は人間の知覚と色の関係性, 色と感情の相関関係などについて触れた後, Cinematographic ColoringLog 撮影, LUTといった現場での色の使われ方について勉強していこうと思います。


Referenced Links:

https://www.colormatters.com/color-and-design/basic-color-

theoryhttps://en.99designs.jp/blog/tips/the-7-step-guide-to-understanding-color-theory/

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