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髄膜炎

30代の時に髄膜炎になり人生初の入院を経験した。
医者が言うには、30代で髄膜炎に罹るのは非常に珍しいそうだ。
「よっぽど体力がないんだね」と言われてしまった。(-_-;)

思い当たることはある。
3か月前にけっこうきついインフルエンザに罹った。
1週間くらい苦しんで体重が58Kgから53Kgにまで一気に減ってしまった。
その体重が戻ってなかったのだ。
確かに体力が落ちていたのだろう。

さて、入院するときの様子を話したい。

最初は風邪かと思った。
微熱と少しの咳。
2日くらいで治ると思ったが、熱の上がり下がりが続いて良くならない。
4日目の朝にとんでもない頭痛が襲う。
まるで頭の中を直接ハンマーでガーン・ガーンと殴られているような感じ。
その痛みが絶え間なく襲ってくる。
妻が言うには、顔色が土気色だったそうな。

妻の運転する車で県立病院に駆け込む。
私の様子を見るなり、看護婦がただ事ではないと悟ったようだ。
最優先で診察室へ。

すぐに髄膜炎の疑いありと診断。
髄液を採取。果たして異常なリンパ球の量(通常の数十倍?)
結論:無菌性髄膜炎

細菌によるものであれば白血球が多いそうだ。
リンパ球が多いので細菌ではなくウイルスに感染したということらしい。
菌じゃないから「無菌性」だそうな。結構、安直なネーミングやね。

とにかく髄膜炎と確定したのでそのまま入院になった。
病室までストレッチャーで運ばれた。
ストレッチャーから見る光景は、テレビのドラマさながらだ。
天井の照明をいくつもやり過ごし、エレベータにそのまま入る。
妻や看護婦が私の顔を覗き込む。
ドラマの主人公みたいだなぁと考えてたら頭痛も少し和らいだ。
調子に乗って看護婦さんに「まるで重病人みたいですね」と言うと、「重病人です!」と怒ったように言われたっけ。

個室の病室に入ってからも頭痛は収まらない。
結局、氷嚢をもらって一日中頭を冷やしてごまかした。
2日ほど氷嚢とお友達になった。
治療は点滴のみ。何の点滴かは忘れた。

それから頭痛は3日ほどでおさまったが、37.5度前後の微熱が1週間くらい続く。
毎週、髄液を採取して検査。
痛いんだよ!髄液採取の注射が大嫌いになったね。

リンパ球の値が正常値になるまで入院した。
入院期間中に、同じく入院患者のどっかのおっちゃんが
「麻原が逮捕されたぞ~」
と元気に廊下を走りながらww叫んでいたのをよく覚えている。
私がいつ入院したかこれで分かっちゃうね。

さて、この入院事件wで色々思うことがあった。

■体力

若くても体力がないと簡単に病気になるということだ。
インフルは誰もが罹るとして、そのとき失った体力をちゃんと元に戻せなかったのが失敗だったのだろう。
体力がない=免疫力低下 ということだ。
自分の免疫機能を十分に発揮するためにも体力は大事だ。
そのために自分の適性体重は維持しないとだめね。

■仕事

結局、1ヵ月ほど会社を休んだことになる。
入院前は「私がいなかったら会社はどうなるんだ」とか考えていた。
そう思うくらい、仕事に没頭していた。
でも、会社はどうにもならなかった。
私ごときが休んでも会社は普通に回るのだ。当たり前~。
現実を目の当たりにして、気が抜けると同時に余計なプレッシャーから解放された。
そもそも髄膜炎になった一因が働き過ぎなのだ。
ここからかな、あくせく働かないようになったのは。
出世する意欲も無くなった。
家族にとってはそれが良い結果になった。


人間、健康が一番。働き過ぎは良くないね。


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