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つぶグミ新時代が到来した(あごぶろぐ)

自分は普段、甘味を食べない。だがつぶグミとなれば話は別だ。事情通ならば知っているだろうが最近発売されたと思わしき「つぶグミ濃厚ぶどう」……これは果汁配合が二倍であり、ぶどう三種類分の味が入っているので単純計算で60倍の旨さの波状攻撃になっていることはもはや疑う余地もない。自分は果汁の配合率を盾にマウントを取ってくるような奴のことは相手にしないが、今回ばかりは試してみて正解だった。さらに例年通り夜の帳の向こうから現れし「つぶグミハロウィン」も加え、ついにつぶグミ政権は盤石のものとなり、野党とかがとやかく言っても微動ダニしない鉄壁要塞となった……。

・旅の果てに見つけし得物

かつて、自分はどのグミが最強なのか……一つの答えのためにあらゆる場所を練り歩き、あらゆる得物を試した。果汁グミ、ハリボー、コーラ瓶の形のけっこう硬いやつ、ひもQ、ANPANMAN  GUMI、サワーズ、ジンジャーエール瓶の形のけっこう硬いやつ、フェッットチーネグミ、男梅グミ、もぎもぎフルーツ、シゲキックス……他多数。真に戦士の糧食に相応しい得物がどれなのか? 旅は長く果てしなく続き、答えはいつになっても見つからないかのように思えた。一時は背中を守ってくれて頼りになる相棒みたいな顔していた忍者メシも実のところは量が足りなすぎていつの間にかいなくなることが多く、背中を任せられる相手ではなかった。ハリボーSTARMIXの目玉焼きみたいな形のヤツも気合が入っていると思いきやそもそも袋の中にあんまり入っていないのでダメだった。終わらない旅の中で自分はいつしか疲弊していき、足が砂に取られ、膝をつき……ギラギラの太陽に吠えた日もあった。

しかし、ある日……プロフェッショナルが集う「おかしのまちおか」にて運命的な出会いを果たした。それが春日井製菓が世に打ち出すつぶグミだ。つぶグミは、安い。安いのにじゃらじゃらと入っており、味も豊富だ。さらに気まぐれな味の入れ替わりシフト制まで組み込まれており、エンターテイーメント性も非常に高い。グミとして重要な歯ごたえに関してはどうか? これも申し分ない。自分はグミにある程度の耐久力を求めるがその厳しい耐久値テストをつぶグミはやすやすと突破した。そして恐ろしいことにこの一個小隊は「おかしのまちおか」のみならず、その辺のコンビニやスーパーと広く取り扱われている……つまりどこでも入手できるということだ。高クオリティ・高パフォーマンス……それでいて入手もしやすい。この完全グミ食料に自分はすぐに夢中になり、あらゆる味を試した。そして数年の時が経過し、今に至っている。

今回は自分が食べたことのあるつぶグミのレビューをする。今調べた限りだと食べたことのない未知のフレーバーなども散見されたが、それについては味を知らないので書かない。また細やかなカロリーとかの話をするのはじかんとNOTE大陸面積の無駄なので、しない。

・つぶグミ

おそらく全てはここから始まった。元祖的な顔をしているがときおりメンバーの熾烈な入れ替わり戦が発生する。昔はオレンジやパイナップル、レモンなどがいた気もするがどれが本当にあって、どれがサイコ妄想なのか自分の中では定かではない。特に期間限定味が出現していない間はこれとソーダ味が店頭に置いてある。

自分が元よりグミにはハードな噛みごたえを要求しているが、ハードタイプは無骨な刀剣みたいなストイックさを象徴としており、味のバリエーションが少ないことが多かった。そこに来てつぶグミは素で五種類くらいの味を併せ持ち、多機能武器みたいな強みがある。

・つぶグミ ソーダ

自分は常に刺激を求めているのでNO/SEASONのときはソーダベースを好む。こちらも色々なメンバーチェンジを経たはずだがいつからか参入している「エナジードリンク味」がお気に入りだ。コーラとかサイダーはだいたい常にいる酒場の常連みたいなやつらで、後のやつは猫のように気まぐれでいたりいなかったりする。つぶグミの糖衣とエナジードリンク味の相互作用は恐ろしく、いつの間にか一袋が空になることも多い。注意しろ。誘惑に呑まれるな。

・つぶグミ ヨーグルト

AMAZONSで品切れになっているし、しばらく見かけていないので絶滅したかもしれない。自分はつぶグミウィキペディアとかじゃないので何がどの年に販売されていて、今は絶版だとか詳しいデータは持っていない。100%信じるのはやめて、己の直感を信じろ。

ヨーグルトは口当たりがよく、ソーダに慣れたときに食べるのにちょうどよかったから売っていないのは残念だ。通年で売ってほしいものほど消えゆく定めにあり、無常感をおぼえる。あれだけ愛したドラゴンポテトBBQ味も、消えた。

こいつはウォーリーカラーをイメージし、ヨーグルトと苺ヨーグルトだけで勝負した男らしいパッケージだが、通販で売り切れになっていることやウォーリーとコラボしている事実から鑑みるに、すでにこの街からは消えてどこか遠い場所にいるのだろう。ウォーリー……あいつはそういう蜃気楼みたいな奴だ。

・つぶグミ サンダー

自分が食べたのは通常の「サンダー」だが「鬼サンダー」なる個体もあるらしく、非常に今きになっている。だがこういう期間限定のフレーバーは一期一会なのである程度は割り切るしかないだろう。この記事に載っている最新フレーバーの奴らもいずれ過去の歴史となってしまうだろうが、500年後辺りに貴重な電子グミアーカイブ資料になる可能性もあるのでこうして書き残している。

サンダーは、辛い。ピロピリとした刺激があり、クセになる。どうして辛いのか? 何が入っているのかと思いひっくり返して成分表を眺めてみたが専門的ちしきがないのでどうして辛いのかはわからなかった。近いうちにアメリカの研究機関が解明してくれるかもしれないので当面はそれ待ちだ。甘味としてのつぶグミにピリピリとした刺激の需要はあるのか? それは分からない。

・Jつぶグミ オールスターズ

パッケージにおどる「プロが選んだBEST5」の文字に自信のほどが見てとれる。最初に見たときはつぶグミグルメハンター、つぶグミ☆3調理人、つぶグミソムリエなど業界のプロフェッショナルが一同に介したビッグプロジェクトなのかと思っていたがどうやらプロとは開発部のことらしい。だがプロには違いないので自分は信頼している。

「ソーダ」「ヨーグルト」「サンダー」「和ソーダ」などの中から選りすぐりの精鋭を引き抜いた、スポーツ漫画の世界大会編のような趣がある。最近食べていなかったヨーグルトやサンダーを口にできる希少な機会でもあり、満足感はたしかなものだった。だがこの商品は9月3日(グミの日)に合わせて開発されたものらしく、やがて秋と共に去っていくかもしれない。乗り遅れるな……。

・レッツハロウィン つぶグミ

ゾンビ味とかがいた気がしたがそれは去年とか一昨年の話だったかもしれない。魔女の呪いを掛けられたことで味と見た目がばらばらになり、「アッップル」「マスカット」「マンゴー」「クランベリー」「ラ・フランス」……こいつらの自我は崩壊の危機に晒されている。味を確かめて色と合致させてやりかったが、ウマかったのでよくわからないうちに食べきってしまった。どの色がどの味なのかは未だによくわかってないが、「マンゴー」「クランベリー」「ラ・フランス」はレアなので今のうちに食べておくべきだろう。

・つぶグミ 濃厚ぶどう

グミ界の歴史に刻まれるべきマスターピース……その風格をパッケージから隠そうともしていない。イラストの王冠に相応しいけだかさ……この商品が世に出なかったら自分はわざわざこの記事を書いていないかもしれない。つぶグミ宮廷において特に作法はないが自分は巨峰→マスカット→赤ぶどうの順番で食べる。こうすると一つの物語が完結したような得も言われぬ充実感があるのでおすすめだ。内量はちょっと少なくなっている気もするが些末な問題だろう。神々しいまでの果汁糖衣の鎧……これは王の器と認める他ない。

・すぐに買いに行け


まだ秋だから大丈夫だとか思って油断していると、買わないうちに秋が過ぎ……冬になり……年を越し……春になり……夏になり……また次の秋が来るかもしれない。歳を取るごとに時が加速している気がするのでちょっと気をつけろ。補給のためコンビニに行くときは用心し、手にとったつぶグミがポイフルではないことをちゃんとその目で確かめろ(だがポイフルもふつうにウマいのでたまに買うといいと思う)自分もこれからつぶグミ宮殿に馬を駆ってゆく。この追い風に乗って……。

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ドーモ! ドネートは常時受け付けています。 ドネートはときにおやつやお茶代に使われます。