漢字 と ひらがな
「なんて 読みにくいんだろう」
家に世界児童文学集 計30冊 があったので、良さそうな何冊かをゴールデンウィークに手に取ってみた。
選ばれし名作揃い。内容は文句なく面白かった。
児童書なので当然ながら漢字が少なくて ひらがなが多くなる。これには、難しい漢字はないし、ふりがなが ふってあるので、一瞬、楽だなと思った。
ところが 読み進めていくうちに何度も読み直しするようになった。ひらがな ばかりだと 切るところがわからなくなり、本来の単語ではない単語が頭の中にあらわれては行き詰まり、" 違う違う" と 少し戻って読み直すというようなことが度々あった。
漢字が適度にあればこそ、区切りがわかって読みやすいのだと あらためて思い知った。
それに、漢字は文字に意味がある。1文字でも 意味や思いが伝えられる。例えば「なく」という言葉、「泣く」、「鳴く」、「啼く」、どの漢字を使うかで、意味合いが大きく違ってくる。
ひらがなの「なく」では、そうはいかない。
漢字並みに伝えようとするなら、状況や思いを書き加えるしかないだろう。
更に、ひらがなは ひらがなの、カタカナは カタカナの、役目がある。例えば 送り仮名だったり、外来語だったり。ひらがな、カタカナを どうしたって 無くせる気がしない。
漢字だけでもダメ、ひらがなだけでもダメ、もちろん カタカナだけでも。
漢字・ひらがな・カタカナ、うまい具合に ちりばめられているからこそ、読みやすく、書きやすく、伝えやすい。今更ながら しみじみ 思った。
「なんて うまくできてるんだろう 日本語って」
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