見出し画像

思い違い

よくもまぁ、今まで気づかずに きたものだ。
なんで誰も言ってくれないのだ。
そうなんだよな。大の大人には、誰も教えてはくれないのだ。立場が逆だったら、私も いちいち指摘など しないだろう。
よく耳にするフレーズ、私もよく口にする。
『本日は大変お騒がせいたしました。』とか、
『お騒がせして申し訳ありません。お恥ずかしい限りです。』などと幾度となく口にしている。
活字であれば何の問題もない。
問題は、この口で言葉を発した時だ。
私は こう 発していたのだ。
「ほんじつは たいへん おさがわせ いたしました」と、「お・さ・が・わ・せ」と、何の疑問も違和感もなく、当然のように言っていたのだ。
なぜ気づいたか といえば、パソコンに打ち込んだ時、“おさがわせ” では、“お騒がせ” とは、変換されないからだ。その時点で まだ気づかぬ私は、まず “お” と打ち、“騒がしい”と打って、“しい”だけ消し、“せ いたしました” と続けて打って活字を整えた。そこで “ハタ”と気がついた。
「さわがしい」ではないか。「おさわがせ」だ。
なんと、ずっと「お・さ・が・わ・せ」と言っていたぞと。
『おさがわせして申し訳ありません。お恥ずかしい限りです。』と言う度に、まさに私は恥の上塗りをしていたのだ。
なぜ今まで気づかないんだ という驚きと、今まで ずっと言い続けていた恐ろしさで ゾッとした。

こんなことは、そうそうあっては困るが、この文章を書いているうちに似たようなことを思い出してしまった。

&記号を書く時に 幼い子が時々ひらがなの “あ” とか “の” とかを、鏡文字で書いているのを見るが、それと同じように&の記号を 私は、鏡文字で書いていたのだ。(トップの写真参照)
それに気づいたのが 10年位前、その時も 相当 驚いたが、今回は その上をいった。

更に私には パソコンの入力変換で、つまづく言葉が実は他にもある。 “七” と “失礼” を入力する時、いつも “しち” なのか “ひち” なのか、“しつれい” なのか “ひつれい” なのか、すぐわからなくなる。なので “七” を入力する時は  “しち” でも  “ひち” でもなく “なな” と入力するようにしている。

こうしてみると私は、どうもその辺が弱いらしい。

それにしても 「私は 江戸っ子 か」 と ツッコミたくもなるが、そんなことより 私にとっての お騒がせ文字がこれ以上 出現しないことを願っていた方がよさそうだ。

[1019]


お読み頂きまして、ありがとうございます。