見出し画像

『企業の文化投資は経済界・文化界に何をもたらすのか』に期待したこと

Twitterでつぶやいたことなんですけど、こういう想い、noteにも書き留めておこうと思う。

おもしろそうかもと思ってた文化庁主催シンポジウム 「企業の文化投資は経済界・文化界に何をもたらすのか」
感想を呟いている人が殆どおらず、唯一見つけた美術手帖の橋爪さんの評価も低い……(残念ながら記事化できないって良い表現)

本質とずれるかもしれないけど思っていること。

・デヴィッド・ボウイにフレディにジョブズに。(イコール京都みたくなっちゃうけど)海外の名だたる著名人は、日本の伝統的空間に刺激、インスピレーションを得ていた。

…ってことは、日本人の個々人にとっても、日本の伝統的空間は超刺激的な場所であるはず。

・そう思ってるので、日本庭園というのも決して『渋い年配の方の趣味』ではなく、若い人間にとってもアートとして超刺激的な空間なはず。
…という想いを持ちながら運営してきたのが『おにわさん』というメディアです。現代アートと古庭園の接点、みたいなものをいつも考えている。

・だけど多くの古庭園は維持管理で苦境に立たされている、と感じる。荒廃してる場所沢山見てる。

・…という中で、古い文化的価値ある日本庭園の維持のためには、より『地元の人の支援』『地元の企業の支援』『大企業の支援』が必須。なければ朽ちるのを待つだけ。

そういうパトロン的に投資する行為をどう意義あるもの、かっこいいものとして価値付けてゆくか…というのが必要だと思っていて。

そうした話し合いを『企業の文化投資は経済界・文化界に何をもたらすのか』には期待していた。
例えば企業が私設美術館を持ったり、文化施設を所有・賃貸する(極端な例でいうと登録有形文化財スタバみたいな)ことで、どのような効果が企業に生まれているか、というような。

『日本の伝統的物件を守ってる企業がクール』
⇨グローバルからの採用に好影響!
⇨それに刺激され国内の新卒採用も好調に!
⇨海外からの取材・来賓も!
⇨世界に認知度が広がり業績好調!
⇨家庭円満!恋人できた!賞や資格も取れた!

みたいな風な流れにならないかなーというのは安易な妄想。現代アートやメディア・アートも良いし好きだしかっこいいのだ。それは好きだから知ってる。

その土壌に『既存の日本の伝統的なクールな芸術作品』が乗ってくるためには、どのようなプロモーション・ブランディング・価値付けが必要なのだろうなあ。渋いものを「渋さがかっこいい!」って難しい言葉並べて言うのはなんだか違うというか。

********

【今日の庭園写真】

画像1

東京駅 石庭“龍虎の庭”
Tokyo Station Rock Garden”Ryuko-no-Niwa”, Tokyo
※2020年2月15日までの期間限定
もっと他の写真⬇
https://oniwa.garden/tokyo-station-%e9%be%8d%e8%99%8e%e3%81%ae%e5%ba%ad/

ショーケース的なものへの賛否はあるけれど、このような大衆に見られる作品が誰か若いアーティストのインスピレーションを刺激するものであったら、と思う。

[おにわさんーお庭をゆるく愛でる庭園情報メディア]( https://oniwa.garden/ )の中の人が、庭園について思うことなどを綴ります。 サイトでは日本全国約1400の庭園と2万枚以上の庭園写真を掲載!