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こんな時だから、庭園のある京町家に泊まりたい話。

築130年の明治時代の京町家のゲストハウスの庭園紹介を、いつものような感じで書くつもりで書き始めたんだけどーー庭園紹介ではなくブログっぽくなってしまったので、途中からnoteに書くつもりで書きました。ほぼ同じ文章、下記にも載ってます。

紹介してる「ゲストハウス鯉屋」は京都・西陣エリアにある、築130年の明治時代の京町家のゲストハウス。堀川紫明の交差点からもすぐ近く。素敵な枯山水庭園を共用スペースや客室から眺められます。
でも庭園紹介よりも、このnoteのタイトルにしたことを主に書きたい。

庭園のある京町家に泊まりたい

東京で暮らして京都に旅行で来ていた頃は、普通に宿泊予約サイトで泊まるところを探していました。
ドミトリーがあまり好きじゃないので、カプセルホテル・キャビンホテルには泊まっても“京町家のゲストハウス”に泊まったことは一回しかなかった。 宿泊予約サイトで探すと大体値段と「1枚目の画像」が決め手になってしまう。個室のあるゲストハウスも存在はしてるんだけどなかなかそこに目が行かない。

一方で、昨年Casa Brutusで『そわか』の写真を見て、あーこういう庭園のある京町家の宿泊施設泊まってみたいなあとは思って…さすがにそわかのような1泊2〜3万するような所には手が出ませんが…。

こんな時だから、住んでる町のホテル、旅館、ゲストハウスに泊まりたい

そして2020年の現在。COVID-19感染拡大の影響で、まず旅行ができなくなった。
感染自体は現在抑えられてきているけど、以前のように気軽に旅行ができる状況になるまでは暫く時間がかかる。観光客が一つの燃料になっていた、現在住んでいる町の経済にとっては大きな痛手。

こういう時だからこそ住んでいる町で、ホテルや旅館、ゲストハウスに泊まりに行こう。経済的には焼け石に水かもしれないけど。焼け石に水ならば尚のこと、今のうちに見ておきたい。

ということで、宿泊予約サイトとGoogleマップの航空地図を見ながら《良い庭園》がありそうな宿泊施設をリサーチ中。京町家を活用したゲストハウスや一棟貸しはほんと沢山あるんですが…、自分が選ぶ条件は“見応えある庭園”

そんでGoogleマップの航空写真を眺めながら、「この庭園、もしやすごく良いのでは…?」とビビっと来たのが上記で紹介した『ゲストハウス鯉屋』です。
予約サイトじゃなくて航空写真っていう。ヤバイ奴じゃん…それはさておき、ここは一棟貸しとかではなくゲストハウスなんだけど全室個室。『ドミトリーじゃなく個室が良い』という自分内条件を満たしている。

7月31日までキャンペーン中

Twitterでつぶやかれていたこのキャンペーン、2,000RTもされている。

しかし残念ながら僕は審神者ではありません…「審神者じゃないけど良いですか…?」とお聞きした上で(笑)、茶室を改装したというトリプルルームに宿泊させてもらいました。(審神者ってなんぞって人はググってね。)

そして予約状況も公式サイトで見られるので、他に宿泊者が居ない日に予約してプライベート空間を味あわせていただいた。なお、自分はまだ公共交通機関を使うことに抵抗があるので自転車で行きました。自転車も軒先に停めさせてもらえます。あとフロントにこんのすけ居た。

期待通りの庭園、期待以上の京町家

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2016年にゲストハウスとしてオープンした鯉屋さん。町家の歴史的な情報はあまり無いそうなので感想的なこと中心に書きます。まず庭園の話から。

・座敷からの枯山水庭園の眺め、期待通り!
・主木はとにかくモミジ。新緑に覆われた庭が美しい。こりゃ紅葉の時期は絶景なんだろう…あと6月以降はも少し苔むした庭になるのかな。
・で、庭石なんですよ。大きな沓脱石にめちゃめちゃデカい自然石の手水鉢、赤石・青石、チャート、丸い石、平べったい石、奇石。わざわざ違うタイプの石を選んで組まれた飛び石。
・当時のご当主の趣味なのか、庭師の趣味かわからないけどーー石が好きな人が石にこだわって作られたことが伝わる“趣味の良い庭”という感じ。
・特に建物がくぼんでいるところ(ダブルルーム)から眺めると、庭全体を眺める時に目に入らないように柱が無い。大きな手水鉢も最初に運び込んでるんだと思うし「最初から、庭を意識して造られた建築」って感じがするんですよねえ。

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京都には「京都を彩る建物や庭園」「京都市景観重要建造物」みたいな制度があり、歴史的建造物を少しでも多くすくい上げようとしている。
この建物はそういう指定も受けていないんだけど…、建物も二階建てだし広いんだけど、建物以上にお庭が「めちゃめちゃ良い家」って感じがする。

更に今回宿泊したトリプルルームは茶室を改装した部屋。専用の茶庭があります。丸窓や欄間の意匠もいい感じ。

で…主庭を眺められる共有スペースも、客室も窓はガラスではなく障子のみ。まさに古い町家の姿をそのまま味わえる。その点は夏は暑くて冬は寒いだろうけど。なおトイレはウォシュレットです。水回りは新しくなってる。

雨の夜、京町家の庭。

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この日は夜は雨。共用スペースのすぐ隣の町家の庭の雨の音を聴きながらぼーっとできて、あとはまあサイト更新してたんだけど(笑)とても贅沢な空間だったなあ。次も、雨の予報の日にあえて行きたいと思うぐらい…。

共用のシャワーブースがあるけど、国登録有形文化財の銭湯『船岡温泉』までも徒歩5分ちょっと。船岡温泉は旅行で来てた時も複数回足を運んだ好きな銭湯。そして銭湯を改装したおしゃなカフェ『さらさ西陣』もすぐ近く。

『手頃な値段で、京町家と庭園を味わえて、個室に泊まれる』
日帰りできるような所に住む人が、手頃に非日常を味わうにも良い。すぐ南には国指定名勝の『本法寺庭園』や枯山水庭園が良い『妙蓮寺』。北に行けば『大徳寺』。庭園巡りの拠点にも、ここは推せます。

もっと庭園の写真が見たい方は以下から!

引き続き、『庭園の見応えある宿泊施設』を探します。

です。ゆっても予算的に、前述のそわかのような2〜3万円するようなところはなかなか手が出ないので…も少し“気軽に泊まれるところ”を。

(´-`).。oO(結構そもそもの条件が「2名〜」なところも多く。ご飯やさんもだけど。これまで何度も1名を理由に断られてきてるので、1名様も受け入れてほすぃ…)

(なお、別に「自分さーSNSのフォロワーこんだけ居るんだけどさー」みたいなこと全く言わずに普通に行ってるので…今後も「取材」みたくならずに素で好きなものにお金を落とし続けたい主義。)

なお、その後宿泊した京町家は以下の通り。


[おにわさんーお庭をゆるく愛でる庭園情報メディア]( https://oniwa.garden/ )の中の人が、庭園について思うことなどを綴ります。 サイトでは日本全国約1400の庭園と2万枚以上の庭園写真を掲載!