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パレートの生き方で、ほどほど三刀流を目指すべきという説

全体の8割の成果は2割の努力が生み出しているものだ!というのがパレートの法則です

「パレート」と聞いて、耳に覚えのある人も無い人もいると思います
会社の朝礼なんかでエライ部長さんが「君たち、この中で2割の人が8割の売り上げをあげているって知ってるか?」とか喋って
「他の8割の人にならないように全員営業ガンバレ」と締めくくるときの元ネタが「パレートの法則」です

話題は少し変わりますが「事を極める」ことはすごくたいへんな努力が要ることもパレートの法則で分かります

入社してベテランになることも、弟子入りして師匠に認められることも長い年月がかかるものだと、特に日本ではそう信じられています
それはパレートからすると当たり!です

仕事が完璧に出来るように上達したときを10としたら、パレートによると8にまで登るのは2割の努力で済むから、8合目まではスルスル行けるわけです

ところがその先の残り2割が上達の難関になるとパレートは言います
「胸突き八丁」という言葉がパレートとは関係なくあるのもそのためでしょう
残り2割を努力することは骨が折れ、その苦しみを乗り越えて初めてベテランとか師匠とか言われるようになるわけです

しかし実は8割までを取得するのには、たった2割の努力で済む!そう考えると気が楽になる

パレートの法則はそういう意味に考えることもできます

富士山登頂を目標にすると8合目から先がきつく苦しい挑戦となり頂上目前で下山を余儀なくされてしまう場合がありますが、
最初から富士山8合目まで歩いていくことを目標にしたら、
登頂1回分と同じ努力で8合目到着目標を5回も達成可能

会社生活でもひょんな事でこの事実を実感することが起き得ます

会社員は経理、購買、生産管理、技術職などなど専門分野制にはなっていますが、それぞれの分野ではライバル同僚との成績競争が激しくて、なかなかナンバーワンを極めることが難しいと思います

そうしているうちに『ダメだこりゃ』と諦めて転職したくなる人は少なくないと思われますが、たぶんこの人達の達成度はもう8割を超えて9割8分とかものすごい専門スキルレベルに来ているはずなのです

ただライバル同僚との比較をすると、自分のレベルポジションが見えなくなって気落ちしてしまうわけですね
こういう時に「実はおまえはけっこう高みに来ているんだよ」と励ましてくれる非ライバル同僚でもいれば慰められてまた頑張ろうと思えるのですが、会社内は非情につき滅多にそんな人いません

そこで転職を決意し始めると、偶然にも部長が「おまえの力量で他の会社で勤まると思っているのか、この会社だから勤まっているんだぞ」と殺し文句を言ってくる

これはいつも通りなんです

たぶんそれを押し切って同業他社に転職して後悔することもあると思います
それは自身の専門分野に拘り過ぎるとそうなる可能性は高まります
なぜなら会社によって専門とは言え扱うことがまったく同じではないからです

ところがなぜか「ウチに来ないか」と近寄ってくる会社もあります
勿論こういう相手から寄ってくる会社には怪しい場合もありますが、ここでは怪しくない場合を書きます

その近寄ってきた会社、実は転職する前の会社をクライアントに持つIT会社などの場合です
辞めた会社自体について比較的詳しく知っている人材が欲しいという場合があり、そこを辞めて再就職希望だという人に目をつけてリクルートすることはビジネス上そう珍しくないと思われます

自分の専門にとことん努力してきた人も、実は自分の会社の中についてあまり努力したつもりもないのに結構詳しく知っている

これは短期間の腰掛社員以外なら多くの社員は、自分の会社の専門家と言っていいぐらいの知識レベルを持っています

ただ、やたら詳しくは知りません
社長の好みは何かまで知りませんが、社内用語なら一応知っているとか、社内の各部門は何をやっているとか、そういう知識は常識として分かっていて、社内では8割程度分かっているつもりだけど、社外の全然赤の他人の関係だったのにいきなりプロジェクトに参加することになったIT会社にはどれを取ってもサッパリ分かりません
そういう社外から見たら、8割も内情を知っている人はまさに高嶺に咲いた花のように見えるわけです

かくして8割社内事情を知っている腕前だけでも再就職があまり努力なしに見つかることも起きるんです

決して8割主義を軽視するべきではない

繰り返しになるけど、8割の達成レベルは見る人が見れば素晴らしい出来栄えで、それがたった2割の努力で成し遂げられるものなんだ、実は!
と、たまにはこう考えてみるものだと言っていいと私は思います

会社に投資する自分の努力量を6割ぐらいにして、残る4割で会社とはまったく別モノを2つそれぞれ2割の努力量をかけて、ほどほどの力量に持っていくと合計3つのことについて知らない人から見たらスゴイ!力量を持った三刀流の人!が出来上がります

会社の専門性は別にして、他の二つは、旅行、食べ歩き、子どもと遊ぶのが上手、魚にやたら詳しい、鉄道マニア、カラオケ上手、妖怪オタク、大道芸人、俳句読む、政治に興味持って政党事務所サポーターする、デモ行進常連、特殊清掃ルポライター・・・といろいろ考えれば見つかり、あとは行動力次第となりますが、それら会社以外の2つが後の身を助けることにつながるかもしれません


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