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働き続けるだけで本当にいいの? と思う人のための、サラリーマン出口戦略

およそ1年前ぐらいから「FIRE(ファイアー)」という言葉をよくネットで目にするようになってきました。FIREは経済的に独立して早期退職を図ることで、主に投資収入による不労所得で生活の糧とするアーリーリタイアを指すそうです。

私自身は52歳で事実上のアーリーリタイアをしましたが、経済的に独立しただけではアーリーリタイアできたとしても、望む暮らしの継続はかなり難しいと思っています。確かに生活資金を得ることはリタイアでの基本中の基本ではあるのですが、食べていけるお金さえ確保できればあとは悠悠自適とはならないと、私はそう思っています。

リタイア後に必要なお金はパソコンのOS(Windowsなどのオペレーションソフト)に似ています。お金はパソコンのOSのように基本(これがFIREでは経済的独立になる)で絶対必要です。しかしOSは導入したけれど、それ以外にひとつもアプリケーションソフトをインストールしなかったら、パソコンは役に立たず、楽しむことすらできません。役立たせる、楽しむアプリに相当することをリタイア前に考えて選んで自分の暮らしに導入し始めなければならない。私はリタイア前にそう思いましたし、実際その考えは当たっていました。

会社を辞めてリタイアする前には、たとえ定年退職であっても、

会社を辞めるための「出口戦略」を考えて決めておくことが肝です!

「出口戦略」という言葉が有名になったキッカケは最近の世の中の経済不況です。が、不況から脱する気配が国によっては見え始めてきました。しかし経済が安定してきたからといって、おいそれとFRBや日本の中央銀行が金融緩和を撤廃することが超難しいです。だから、どうやって自国内に緩和撤廃を図るのかという今までの方針から抜け出して新しい時代に移行させるための「出口戦略」を決めないと経済は大混乱に見舞われる。そう考えられています。

サラリーマンが今まで安定して続けてきた暮らしは会社からの退職によって大きく変わることは間違いないです。だからFRBや中央銀行と同様に、お金はもう大丈夫!だけでいきなりリタイアすると針の筵になりかねません。会社生活からの「出口戦略」はできれば会社を辞める前に持っていて欲しいです。そういうことを念じてちょっと長編のnoteをしました。

では会社生活から脱出を図るときの「出口戦略」は何?を考えてみましょう

先に書いたように、お金、つまり退職後の生活を支えるための資金は、ここではもう確保したという前提です。

本当は「お金は足りる!」と判断することはそう簡単ではなくて、個々の家庭事情によって必要額は大きく変わります。なので我が家の場合に足りるか不足かを確かめるためには「ライフプラン」という将来に渡るシミュレーション表をエクセルなどで作っては直し、また作り直しては直し・・・を何回も繰り返さないと判断がつきません。このお話しについては既に当noteでも書きましたのでここでは説明を省略します。ライフプランがどんなものなのかは、検索エンジンに「ライフプラン」と入れて画像検索すると、その例が見られますので調べてみて欲しいと思います。

ここから先は、お金以外に焦点を当てた話しをします。

1.会社を辞めて「何して暮らす」を考えて、辞める前から実行し始める

サラリーマンの方々は会社生活が生活のだ大部分になっていませんか。自分は会社だけでなく私生活も充実していたと自負する人でさえ退職して会社員生活が無くなってしまった途端に日々の過ごし方を見失ってしまいがちです。現役時代はサッカーに取り組んでいた同僚が近くにいます。最近彼の走る姿を見ました。サッカーのためのトレーニングと思ったら、リタイアして何もすることが無くなり散歩していても「何にもしていない感」が募るだけなので散歩中は歩く代わりに走ることにした、と彼は私に言いました。たぶん歩いて散歩しているのには居たたまれず、走って頑張っている感を得ることにしたようです。このような人がすぐ近くの知人にいます。

ただ、この同僚の行動は失敗ではなくて、成功のひとつのカタチだと私は気が付きました。引退したら毎日走る、と、こう思う人は少ないはずですが、彼はたぶん毎日こうやって第二の人生を送っている「老後を走る暮らし方」で今のところ成功しているわけです。

私の考える引退したら何をする?への答えの有望な案は、このような簡単な行動で毎日でも飽きずに繰り返せるものだと思います。もしそうではなくて会社を辞めたら新しいビジネスを自身で立ち上げるなど大きな計画だったとしたら、その一本に第二の人生を賭けることは私は薦めません。なぜならそれが面白く、楽しく、有意義だとは始める時点で判断がつかないからです。続けられたらおなぐさみだけど、途中で折れたらその先ありません。何もない第三の人生になると思います。老後を走るというようなシンプルなことなら容易に別の楽しみに鞍替えすることは難しくないでしょう。

こうしたことは事前にはなかなか分かり難いので、会社を辞める前から新たな活動に手をつけ、はたしてその活動は美味しいのかマズイのか「味見」を始めるべきです。辞めてから味見では遅いです。この事前味見ができなかったら、退職後には上述したような簡単にできる毎日の行動の選択肢から選ぶのが良いです。ちなみに私はブログを書くようになりましたが、ブログを書くという行いも、上述の知人の走って暮らすと似たような行動になります。

2.退職してリタイアする理由を捻出する

勤めていた会社を辞めるには、家族など利害関係者を説得できる理由が必ず必要です。突然ただ何となく自由になりたかったからのような漠然とした理由で会社を辞めてリタイアする決心を家族に話したら、きっと家族は気が狂ったように怒り、騒ぎ、家庭が壊れる元を作ってしまうことだって起こりえます。

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