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「夫はカイシャへ、妻は家庭」という昭和型夫婦モデルは、男の立場で老後を思うと、是非とも止めるべき、という説

今年(2023年)の、年金はおよそ2%増額されました


これは良いことばかりではありません。65歳から受け取れる「老齢年金」にはきほん所得税と住民税がかかり、健康保険料や介護保険料も増額により増えます

いちばんイタイ!のは今まで非課税の年金生活者が増額によって課税になってしまうことです

住民税非課税世帯は所得がとても低いので、税負担と社会保険負担が低いことはとても暮らしに助かるのですが、年金増によって課税になってしまうケースがあります。特に今まで207万円から210万円の年金を受け取っていた配偶者を扶養する人(従来型夫婦モデルで言うと夫)。それに対し妻は155万円を超えてしまうと課税です

ちょこっと課税されても税金額はタカが知れていますが、いちばん増えるのは介護保険でしょう

このヘンの話題は同じ管理人の別ブログ「老後2千万円に殺されない生活日記」の下記リンク先に詳しく記事を書きましたので、ここをご参考ください

今年(2023年)年金がおよそ2%増額になるけど、喜べない人が出るハズ  へのリンク
ただ・・・

人の寿命はふつう女性より男性の方が短命で、もし夫が妻より先に逝ったら、妻の生活はけっこう守られる仕組みになっています

従来モデルでは夫は稼ぎ、妻は専業主婦だから年金の扱いは「第三号被保険者」つまり妻は自身の年金保険料支払うことなく国民年金に加入し続けていることになります。満額で80万円弱の保険料が毎年受け取れます

この年金額だとフルに繰り下げしても課税されないし、その上今年程度の増額が毎年あっても10年ぐらいは非課税でいられる感じです

さらに、夫が先立つと夫の65歳の厚生年金額の4分の3が遺族年金として妻の基礎年金にオンすることができます。しかも遺族年金は非課税です。すると年金受取額は155万円の壁を越えているけど、住民税非課税世帯となり、社会保険負担は増えないとキタもんだ!

まあ、働いて稼ぐ女性とその主夫という関係では男女逆転するだろうから、性別はカンケイないですが、今までの昭和な家庭ではカイシャの夫と主婦の妻がどう見ても一般的です

これも先に逝く夫という昭和な男の現実からそうなったのでしょうか?

妻が先だってしまった男性は、私の周囲にもけっこういます。合わせて熟年離婚して単身になった男性も私の周囲には珍しくないです

こうした場合、元夫だった男性の年金は155万円を超えたら住民税が課税され、社会保険料負担がのしかかります。

妻にはあった遺族保険は夫には事実上無理でしょう
理由は長くなるので省略します代わりに参考に下記リンクに説明サトを載せます
「4-4. 夫が老齢年金を受給している場合」をご覧ください↓↓↓
妻が死亡、遺族年金は? もらえる金額から年収制限まで社労士が解説 相続会議サイトへのリンク

男はカイシャ社会を引きずっていて、老後に孤立になりやすいのは「確か」に見える

私見で持論ですが、男はカイシャという競争社会に育まれた効果で「人の上に立つ」という精神に満ち溢れています

カイシャでは昇進して昇給し、それによって家族に恵をもたらし、自身の社会的地位を上げる

このことはカイシャ世界ではきわめてよくその効果を発揮して成功を生むのですが、役員にでも上り詰めるか、余人をもって代えがたしの存在にならなければ、長くても70歳までに会社を離れる宿命です

しかし長年「人の上に立つ」を旨とした魂は、かんたんに「人と横並んで立つ」ことに移り難いです

専業主婦だった女性は、ご近所づきあいとかを通して「みんなで一緒」に慣れていますが、男性は「一緒」のときにも何かと他人の上に立つことへ自動的に努力してしまうクセがあります

それが仇となって周囲の人に疎まれるというシナリオ

こういう男性が、一緒にボランディア活動している男性の中には2割ぐらいいるかな?と肌感覚で思いますが、ふだん合わなくて地元町内会での夏祭りにその日だけ出て来て盆踊り会場の横でビール飲んでいる人の中には「ほぼみんなそうなんでは?」と思わせるほど
エラそうな口ぶりで「オイ!ビールお代わり持って来い!」とかスタッフ役のご近所の人に叫んでいる人物が見えます

書いていて思い出してもアタマにくるので、つい長く書いてしまいましたが・・・

男性が妻に先立たれると、税負担や社会保険料増になって生活が苦しくなるついでに、昨今の物価高で余計キツくなり、さらには孤立にまい進してしまいやすい(のでは?)

私は悲観的かもですが、このような見立てをしています

私は男で、この先このような悪いシナリオにならないように自分で舵を切って行きたいと思いますが、私もかつては上に書いた通りの従来型の昭和的なカイシャの自分と専業主婦の妻でした

昔は私の帰宅がほぼ毎日夜中の12時とかが普通で、酷い職場は「まだ暗いうちに帰ろう」が合言葉だったので「勤めは俺がするから留守はおまえが支えてくれ」しか手段が無いと思われてました

だけどこういうカイシャ生活が上述の悪いシナリオの元になっていると感じます

今も全員ができるとは思えないけど、可能なら夫婦半々に働き、同じぐらい町内づきあいなどの横の関係に慣れることが必須ではないか

夫婦がそこそこの収入となれば、合計するとけっこうな額の年金額になります

しかも働いている期間にあんまり高収入にしない方が所得税は低いし、それに夫婦両方に給与所得者控除がつくから合算すると税金額は低くする可能性もできます

あえて高収入に拘らずに幅広く転職してストレス少なく、しかし熱中できる仕事が見つかる可能性も高くなります

「人の上に立つ」が働く目的ではなくなり、「熱中できる仕事を探し回る」が目的になったらきっと勤めも長続きできるでしょうし、ストレスが少なければ日常生活も町内会などの地域活動での交友がウンとできるでしょう

それに、もし妻に先立たれても「妻の遺産」がそれなりに多額に出来ると思います

これがその後の「残された男」を何とかする資金の助けになるでしょう

私は自分で「失敗しななぁ」とちょっと思うけど、
もっと早くこうしたことに気づいていたら良かった



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