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はなしを聞かない2年生

小学校2年生の子どもたちが「虫などの小さな生き物を捕まえて飼ってみる」という授業があったのでお手伝いに行った

そこで感じたことは、
2年生は彼らが1年生だったときよりもたくさん質問するようになっていたので「さすが成長したなぁ」と実感したけど、
ひとのはなしをな~んにも聞いていないんだぁ!!

2年生は瞬間湯沸かし器みたいに夢中になる

池もある原っぱでいきもの探しを始めることに

草原にはバッタやカマキリ、蝶の幼虫のイモムシがいるかも!?
それにダンゴムシも隠れているかもね

池の中にもなんか泳いでいるんじゃないのかな?

そう説明していきもの探しスタート

子どもたちは最初は慎重で、恐る恐る石をひっくり返したり、池の中に網をそーっと入れては中を覗いていましたが、
「あー!なんかいる」
「どこ、見せて見せて」という声が聞こえ始めるまで約2分、
その後いきもの探し現場はたいへんな歓声があがり、開始10分経たないうちにダンゴムシ、ヤスデ、カナブンの幼虫、カマキリ、
池の中からはオタマジャクシとヤゴとコオイムシが収穫できました

一旦集まってもらって、捕ったいきものたちは何を食べて暮らしているか?説明しました

飼うためには、いきものにエサを与えなければなりません

そのために捕れたいきもの別に何をエサとして与えるといいのか説明開始

特にカマキリとコオイムシは生きた餌を与えなければならないので「ちょっと飼うための難易度高め」というはなしをしたら、

その後、子どもたちからの質問責めに・・・

「コオイムシはオタマジャクシを食べちゃうの?」
「そうです」
「じゃ、一緒には飼えないの?」

その話題から子どもたちは激論になってしまい
「オレぜったいコオイムシ飼いたい」と男の子
「わたしはオタマジャクシ、かわいいから。コオイムシはやめて!」と女の子
「イヤだ、コオイムシが飼いたい」声をあげる男の子
けっきょくワーって泣き出してしまった女の子

いろいろ子どもたちの激論があったあげく、コオイムシに与えるエサは毎日用意するのが難しそうだというオチになってオタマジャクシを飼う方向に話が進む

オタマジャクシは水の中で腐った葉っぱなどを食べます

私はこのようにみんなの前で説明しましたけど、

どうも「水の中で腐った葉っぱ」が何なのか?が分からなかったのかも?

私は「枯れ葉をオタマジャクシを飼う水槽の水の中に沈めておけば、柔らかくなるから、それをオヤマジャクシは食べることができます」とさらに解説

それでOK、この件は終わりと思ったのだけど、その後になったら・・・

いったい何人の子から「ねぇ、オタマジャクシは何を食べるの?」という質問を投げかけられたことか!

結局、いろいろないきものを捕まえたけど、教室に持ち帰って飼ってみたいのは「オタマジャクシ」が1番人気になったみたい

それで「ねえ、オタマジュヤクシは何食べる?」の質問がまた飛び出してきたのかな?と思い、
もう一回みんなを集めて
「オタマジャクシのエサは枯れ葉を水槽に入れておけばいいです」と、追加説明
その後、誰か他の子が質問したあと、さらに他の子がまたまた
「オタマジャクシのエサは?」とキタ!

それで、また同じ説明の繰り返しを、

やっと質問の時間が終わって自由時間になったあと、

何人かの子どもが寄ってきて「ねぇ、オタマジャクシは何を食べるの?」

かれこれ7,8人には同じ説明をしたでしょうか

3クラスの同じ授業を私は3回この日にやりましたが、どのクラスも似たり寄ったり

面白いのは、いきもの探しの歓声の高かったクラスは、質問も多く、しかも上述の「ねぇ、オタマジャクシは何食べる?」の質問繰り返しが多めだったこと

別の小学校で、3年生のいきもの観察の授業をしたときは少し違って・・・

誰かが「えっ!?植物っていきものなの?」
って、聞かれたから私は「そうだよ」と答えたら、

別の子が「それ理科で習ったやろ」と間髪入れずにフォローされていました
この子がこう言えたのは、先生のはなしを聞いていて理解して頭にちゃんと入っていたからでしょう

3年生になると「ひとのはなしを聞く」ということができるようになるのかも

だけど2年生は疑問は頭にいっぱい浮かぶけど、まだひとのはなしを理解して頭に仕舞えないのかもね?

私はそういう感想をこの授業で持ちましたが、果たしてこれは正解なのでしょうか?


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