ベーシックインカムについて、さまざま考えてみたこと その2 BIのビジョンてなんだろう?
ベーシックインカムのビジョンは何だ?ついでにメリットとデメリットなどは?
ベーシックインカム(BI)をやったら国民の生活にはどんな恩恵があるというのでしょうか?
主にネットと本などからそれぞれを拾い出して、それらをベースに「自分のまとめ」しました
恩恵があるからあえてBI導入に取り組もうとする意義があるはすです
まず生活者としての国民目線で『BIがもし導入されたら、どんな恩恵が得られるのだろうか???』と考えてみました
このメリットをネットで集めてまとめてみたものが以下です
BIがもし導入されたら、それは日本国憲法第二十五条で書かれているところの「すべて国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」が可能になるような①全国民が自動的に恩恵が享受可能な社会保障システムと②基礎的な生活を賄える(だろう)金額のお金(まさにベーシックインカム)を受け取れる、ということになると思います
ではBIの無い今はどうかと考えてみれば、
社会保障制度により一般的にその仕組みはできてはいるでしょう
ただ例えば前述憲法の条文は「すべて国民は」となっていて「すべての国民は」になっていない点に注意!が必要です
「すべて国民は」という「の」抜きの条文の意味は「一人残らず全国民は」ではなくて「(一人残らずということにはならないかもしれず、例外もあり得るけど)おしなべて言うと国民は」の意味だと私は中学校で習いました
この「おしなべて言うと国民には健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を一応持っている」という解釈に合いそうな仕組みはあるけど、実態は給付金額は足りないかもだし、生活保護などの申請はすごく困難だそうで、そうしたハードルが高い社会保障制度の、そのハードルをBIでもっと下げるということがビジョンなのかな?と個人的には今のところそのように理解しております
BIビジョンを推し進めたら、下記のようなメリットが生活者としての国民が享受できるようになるのではないでしょうか
1.国民それぞれが自分に合う働き方や職場を探す余裕ができる
「生きるために仕方なく働かなければならない」暮らしから抜け出せる確率が高くなる、とこのメリットはデカイと思います
働いているからこそ給料や代金が受け取れるので、事情により働けなく、もしくはあえて働かなくなったら、その先の社会保障はあまり期待できないのが今の世の中です
しかし今の勤務を辞めて、違うライフスタイルを始めてみたい
別のところで再挑戦したい
あまり金にならないけど、どうしてもこの仕事に就きたい、特に芸術関係などを目指す方々は、収入をどうするかが悩みの種になるようで、諦める人が多いとか
などなど人それぞれ志を持って、だけど現実に自分自身や家族のために「今の勤めを辞めると一気に収入ゼロになってしまうから辞められない」という場合が起き得ます
昔は「そんなの贅沢」「お金が足りなければご自分で自己責任でどーぞ」な世界でしたが、そこに「最低限の生活は可能にできるBIという不労所得」がもしあったら、昔の不可能が近い将来?は可能になるかもしれません
2.いつも身近に事実上の生活保護が寄り添っている
前述したように生活保護については、申請のハードルは必ずしも低くなく、場合によっては本来それを受給できる身の上でありながら、病気や障害や説明しても役所に了解してもらえない、並大抵では説明しきれない事情などで失業給付申請を断念するケースもあるとネットなどでは知り得ています
たとえば上記のようなケースであっても、生まれた時からBIが自動給付されるシステムであれば、BI支給額で何とか生活は継続できるという前提で、いわゆる貧困層にBIはたいへん助かる制度になるでしょう
このようないわゆる貧困層でなくとも、たとえば離職によって給与収入がゼロになってもBIによって最低生活費をとりあえず確保できるとか、人々は気持ちに余裕が生まれ、必ずしも無理して働きお金を受け取らなくても何とか最低の生活だけはできるようになれます
現代社会のシステムでは無理して働き続け、体も精神も病んでしまい、最悪は自殺や心中が起きることがありまが、BIはここを助けることができます
BIに国民が期待を寄せる第一の理由にもなるのではないでしょうか
3.面倒な手続きが一切不要で究極に便利!?
私自身は失業給付を過去2回受けました
そのときの手続きは面倒だったし、転職活動もハローワークの言うお約束に従わなければならず、失業中の土日に町内会活動を手伝ったことを窓口で報告したら、あやうく給付金を減らされるところでした
BI給付によって失業給付は間違いなく「BIに含まれている」となりますから、ハローワークでの失業給付金手続きや支払いは消滅し、面倒だった失業給付金申請は無くなります
また多分、老齢年金の内の基礎年金はBIに含まれることになりますから、60歳を超えると厚生年金を繰り上げしたい人は申請するなど、厚生年金関連の手続きだけになることでしょう
他に、BIを導入する意義はあるか?
今度はBIによって国が得られる恩恵のはなしに移ります
たぶんそのメリットは国民が頼っている日本の政府、今後の日本経済、はたして日本という国は今後もあり続けていけるのか?あたりにかかっているのでは?そのあたりのメリットは以下です
1.BI導入によって国は財源を増やすことが出来る可能性がある
まず、BIを導入すると、やり方次第では、国民の消費意欲が格段に上がって、その結果景気が好転して税収が増えるだろうという見方があります
「やり方次第では」と書いた理由は、単に全国民にお金を配っただけでは旧来日本人の持つ貯蓄志向が禍して、貯蓄を肥やす方向に流れるだろうから、そこに何か「貯蓄より消費がいい」と思わせる仕組みをBI導入時に同時にインストールすることが必須だろうという見方があります
既に前回の「その1」で書いたように貯蓄税という個人あるいは企業の内部留保に直接税金を掛けてしまい「貯めて税金持って行かれるぐらいなら使ってしまおう」と、お尻に火をつける悪手のことを書きましたが、そのようなものが消費性向を上げる「やり方」の一例です
しかしこの方法は新たな税の導入であり、増税になり、政府は国民からバッシングを受け、BIは頓挫してしまうことでしょう、私はそう思います
でもこの「やり方」には貯蓄税の他に、期待できそうな「目からうろこな」方法があるようです
私は現在苫米地英人氏の「デジタル・ベーシックインカムで日本は無税国家になる!」という薄い本を読んでいる最中でして、その中に税ではない別のやり方が紹介されています
今後それを読破して私が理解できるところまで理解したらこのnoteで私の理解を紹介します
2.人手不足対策によく効くBIをどうぞ
今まで必要だった煩雑で人手がかかった各種申請受け付けや審査や給付の手続きが、BIシステムによる自動給付により廃止することになります
ということで、お役所ではBI導入により年金、生活保護、ハローワークの業務の多くが不要になり、それら業務にあたる人は別の部署や業務に異動してもらって、そこで働いていただくことができるようになります
ただし生活保護では医療費や住居費などもありますから、こんなところが残ったら(絶対残るでしょう)人手は必要です、これが将来必要な業務なのでしょうからここに人を集中させられるでしょう
3.たぶん政府は言ってくるだろう「これぞ異次元の少子化対策なんです」
一人1月7万円とは少なすぎるとは思いますが大家族世帯の場合は、
たとえば4人家族の世帯BI給付額合計は4人×7万円=28万円になりますから、年収336万円相当になり、これならまあ何とかBIだけで生き抜くことはできるのかな?という気も漂って来ます
こうして『家族が多ければ暮らしやすくなる』あるいは『家族ぐるみならお金の心配は減る』こう人々の考えが変化し、だったら子どもを複数人もてる期待感も向上すると思われます
こうしてBIによる少子化の歯止めとV字回復が建前かもしれないけどキャッチフレーズに登板することでしょう
5.失われた30年、BIで日本の景気が上がるわ上がる♪
BIを導入した結果、政府が思うように国民みんなが「貯蓄するより使っちゃおう!」と全国民が消費志向にぐっと傾てくるとしたら
きっとその時の総理大臣は胸を張って国民に言うでしょう
「新しい日本の夜明けがついに来た!」
その後にはめでたく日本の国内消費は毎年連続で増大し、GDPが上がり、念願の2%インフレも続き、幸いにして給料も上がり、そう考えるとバラ色の将来が現実となる「夢」をBI導入前夜にはきっと見させてくれるのではないでしょうか
ただし、BIはまだ導入した国などない構想段階の、実験段階の「絵にかいたもの」なのです
BI導入には心配もあれば課題も多々あるものと考えておかなければならないでしょう
以下はそれらのおはなしに移ります
BI導入での心配事で、よく語られることは「働かなくてもお金くれるのだったら、一切働かずに寝て暮らす人が続出するぞ」というものが有名です
事実このような働いてお金を稼ぐことに参加しない人も当然出てきます
昔は「働かざる者食うべからず」という考えが支配的でしたが、現代は少なくとも表向き、そういう精神論発言は一応無くなりましたが、
「働けるのなら自分で働いて、自分の生活は自分で支えてよ」さもないと社会保障費からお金出さなくてはならず「これって税金から出るのよね、税金て、私達が汗水垂らして働いて得たお金から出ているのよ!」「他人に迷惑かけるな!」というムードは旺盛だと思います
でもBIを導入したら、現実として、住むところにお金がかからず、質素生活で構わんという人の中から、働いて稼ぐことよりBI給付だけ受け取って、その範囲内で悠々自適暮らしするわ、という人が出て来ても全然おかしくありません
働こうが働くまいが、国民が全員一律の支給金を受け取る世の中なら、国民全員が公平に受給しているお金なので、その範疇で働かずに悠々自適暮らししても、それは個人の自由な暮らし方のひとつだという考えがBIの背景にあるようです
もっと言うなら「働きたくない人が生活のためだと嫌々働いているのは迷惑だから、給付金使って他の人の邪魔しないようにおとなしくしていて」もアリなのでは!?という画期的考え方を伝えたYouTube参考動画を以下に紹介します
この動画を観て、それにフィンランドで行われたBIの試行実験でも、そのような働かない人は出るには出るけど、現実問題にならないほどの現象だろう言われています
果たしてこの希望的観測が当たっていればいいのですが、ハズレだったら人手不足に拍車がかかるかもしれませんが
BIという前代に無かった新しい制度だから、課題もいっぱいあるだろう
日本在住の外国人さん達についてはBIをどう扱うのでしょう??
これは私には難問に思えます
彼ら在留外国人は、用件を満たせば公的年金は支給対象であり、失業給付も受けられる立場です
生活保護は規定では日本国民が対象なのですが、なぜか場合によって在留外国人にも適用される場合があるようにネットで解説が見られます
つまり社会保障でも基準が違っているような3つを1つのBI制度に組み込むにはどうしたらよいか
そもそも日本国民ではないBIは日本在住とは言え対象者にすべきか否かの生理が必要ですが、それはモメるでしょうね
なぜならBIと引き換えに他の制度が無くなるのですから、在留外国人の生活にダイレクトに影響し、その影響度も大きいです
これをどう整理して制度設計するのか?私には想像ができません
これは本当に大きな課題です
逆に、日本国民に帰化してしまえば、その時点からBI対象者になれる!
早く日本へ移住して、日本語習い、彼らの世界に飛び込んで日本国籍取得して「夢のBI受け取るぞ」
こんな反応があるんじゃないかなぁ??
しかしもしBIをキッカケにしてこのように日本移住して、その後に日本国籍取得する人口が拡大したら、日本の少子化対策にモロ効いてくると思う反面、不正に日本国籍取得する者も登場してくる懸念を感じます
不正には警察が対応するはずですから、治安については人材を今後増やしていくようにしなければならないのか?という感じがします
このようにBI導入のビジョンなどをいろいろ書きましたが、導入推進するのは政府ですから政府が「魅力的だなぁ」「是非導入したいなぁ」と強く感じることがBI成功の原動力ではないのかな
それは間違いなく、日本国政府の財政がBI導入で潤うかどうかです
今は国民や企業から税金を徴収したもの、それと国債発行による借金が財源なのですが、もし別の方法で政府財政が潤い、さらにBIを導入すれば達成できそうだとしたら、今の政権であれば必ずBIを実現化しにかかってくるのではないでしょうか??
次のおはなしは、そんな事につながるかも?な話題ですが、出所は下記のYouTube動画が出典です
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