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ベーシックインカムについて、さまざま考えてみたこと その1

「ベーシックインカム(略称:BI)一人月7万円」が本気で来たら、どうする??

竹中平蔵氏は最近ベーシックインカム(以下BIと書きます)一人月7万円」について語っていました

月7万円で生活できる?
『そんなバカな』
と思い、一度は無視しましたが、そう遠くない将来にこの「月一人7万円BI」がマイナンバーのように日本に導入されてしまう日が来るかもしれない
もしそうならどんな影響が出るのか?幸せになるのか不幸になるのか?どんな人が最もヤバくなるのか?逆に恩恵を得られるのか?事前に調べてみようという気になりました

竹中氏はかつて自民党に所属し、内閣府の特命担当大臣だったことがありますから今でも自民党の頭脳なのではないでしょうか?

その自民党政権は現在、いろん逆風が吹いても「独吹く風」のように続いています
政権を変えよう!という声はあるけど実際に変わるような息がしません
選挙が始まれば自民党が勝つ時代はまだまだ続いてしまう?のではないでしょうか

私は自民党支持ではないのでこれを悲観していますが、悲観したって来るものが来てしまえば、その手のひらの上で生きるしかない小市民だから、私自身が最悪の道に陥ることだけは避けたいです
なので最悪の事態に陥る前にそれを回避する手段を探すため、私は自分でBIについて勉強しておこうと考えました、というnoteと「悩ましい想像のノート」マガジン第一話がこれです

差し当って、ネットでBIの評判を探ってみたら・・・

「7万円で生活できるわけないだろ」
「竹中氏がまず月7万円で生活してみてから言ってくれ」
竹中平蔵氏のBIの評判をネットで調べるとこんな反響を感じました

『そりゃそうだろうな』
それは無理ない感想であり反応だろうと同感しました
が、そもそも「BIは人の働き方にゆとりを与えて暮らしやすくするものだったのではなかったか?』同時にそんなことも思い起こしました

過去、もう10年以上前に初めてどこかで「ベーシックインカム」と書いた文書を読んだ記憶がありまして、そこにはもっと希望の持てそうなことが確か書いてありました

それは竹中氏が書いたものではなかったけど、
仮に全国民に月7万円国が給付したとして、大多数の人はその他に給料などの収入があるのだから、たとえ7万円でも国民ならだれでも受け取れるプラスαの収入だから暮らしの足しになるだろうか?と思い直し「ま、もうちょっと考えてみよう」と

それでまず事はじめに、竹中氏の言うBIについて調べましたが

中間結論から先に書くと
『こりゃダメだ、7万円でも増税だ、やっぱり無理だわこりゃ』でした
7万円はいかにも少なすぎるからもっと増やせば、と思いましたが試算するとどうしても大増税が避けられそうもないな!という感触

竹中氏の言うところのBIは、国の社会保障費をBIとして全国民に再配分する式で構想されたものだと思います
が、「あくまでも私の試算では」どう考えてもそれだけでは足りません

話は脱線しますが、竹中方式より画期的?と思える新財源を使ったBI手法が最近にわかに現れました
『もしかしたら??と新方式のBIのことだけに的を絞って書こう』
そのように軌道修正しましたが、
いきなり新財源方式をnoteする前に、事の流れもnoteして忘れないようにしたい
そう考えたので、まずは竹中方式のBIについて進めていきます

最近の竹中氏の言う「一人月7万円」は国民年金支給額から来ているらしい

国民年金の給付金は満額給付で、現在およそ年80万円です
これを月額にするために12で割ると7万円をやや下回る金額になりますからここらへんがどうも月7万円説の元になっていそうな気がしました
つまり『今でも基礎年金だけで生活している人がいるのだから、その額ベースにBIを構築したらいけるのでは』ということかもしれません

月7万円を全国民に支給する代わりに国民年金と生活保護はバーターとして廃止するものと考えられているようです
たぶん他に失業給付も廃止される考えもあるのでしょう

全国民に7万円を毎月給付する財源についてはこの後で試算して書きますが、それはまさに巨額です
前述竹中氏の構想ではこの主力財源として年金・生活保護などの社会保障費を当てるらしいですが、私のアタマで追いついていない部分が無いとしたら、まずお金は足りません
社会保障費からの転用に加えて税金も当てがって7万円という数字に収まるかどうかも怪しい感じがします

全国民に月7万円は少なすぎるのか?

1か月に一人7万円は確かに少ないと思いますが、
でも情けないことに私には「ではいくらならいいのか?」については答えられないです

もし月7万円だけで暮らし続けることで想像する人生は辛いと思いますが、冷静に考えてみると・・・
失業や高齢者、生活保護対象になり得る人など「BIだけが生活費」という人が出ることは予想できるので、竹中方式の7万円説ではこの層は確かにどうするか大きな課題になると思います
「その方達は、特別の別枠手当や制度にしましょう」では、また後日に書く予定ですが、BIを実施して行政を効率化するメリットが失われますから、全部の国民層がBIだけでも「健康で文化的な生活」はできるようにすべき金額であるべきだと思われます

それ以外の多くの人は働いてお金を稼ぐことは今と変わりませんのでBIは7万円であっても生活の足しになると、そういうことは言えるでしょう

しかしこの反論として、もし月7万円が支給されたら、カイシャは自分の給料を月7万円減らすだろうよ

「それでプラマイゼロだからお前困らないよな」とカイシャは思うからな、そんな意味の言葉もネット上で見つかりました

それを読むと『そうかも知れない』と思う暗い気分も湧いてきます
もし自分がそんな身の上になったらどうしようか?
そんなカイシャ辞めようか!?
7万円が一応あるから、とりあえずは死なないで生き続けられるだろうか
きっとそんなこと考えるだろう自分を想像してみました

7万円をもっと増やせないのだろうか?

全国民に月7万円を支給するには政府は毎年いくらの財源が要るのか皮算用してみました

現在の日本人人口はおよそ1億2千万人です
なので1億2千万人×7万円×12か月=100.8兆円になりますから、毎年この約100兆円を日本国民の赤ちゃんから高齢者まであまねくみんなに月7万円給付するなら、毎年100兆円のBI予算が必要だ!と機械的に計算できます

BI原資の毎年100兆円の財源になりそうなものは・・・

まず竹中氏構想の社会保障費から拠出することで考えてみました

生活保護にかかわる政府の出費は年額4兆円程度ということらしいです
失業給付の方は年額2兆円程度のようです
それらに比べて国民年金の給付総額は莫大で、その年額はおよそ24兆円です
その国民年金は実は半額の24兆円が平成21年から税金で補充されています

ここまで全部足すと54兆円になりますが、ザックリですがこれはBIの原資になるでしょう
保険料で集めているものを税金に付け替えるから、大まかには増税でもなくプラマイゼロという感じです
細かい問題はいろいろ想像できますが

上述のように54兆円は保険料からの付け替えなどで財源の一部になるとして、残る46兆円は税金を上げて財源を作ることなのではないだろうか?
つまり全国民へ月7万円給付のBI導入には総額46兆円の大増税が必要なんだということがこの皮算用で垣間見えるようになってきました

この段階で『大増税と引き換えのBI導入は無理だ』と思えてきたけど、とにかく先に進めてみることにします

もしBI財源のために消費税アップしたら途端に経済は回らなくなるだろう

過去何回も消費税は増税されました
何か政府に事情が出来ると消費税を上げにかかるのはなぜなのでしょうか?
消費税はアップされるたびにどうなってきたでしょうか
過去に消費税上げて景気がどうなったか思い出したらよく実感できることで、もしBI財源に消費税を当て、税率を増やしたら配ったお金はさっそく貯蓄にまわってしまうでしょう
みんなは「今後は節約しなければ」と思い、お金を使い惜しみするから結局貯蓄に入り、そのため経済は回らなくなるから日本の景気は失速、BI運用の源の一つである税収もダウンしてBIが成り立たなることは容易に想像できます

BIのためには何かしら相応の税負担をしなければならないようだ、と仮定して、どんな税になるか想像してみました

新たにBIのために負担したした税について質問された将来の担当大臣は「BIとして全国民に配るのだから、また国民の手にお金が戻ります、心配ご無用です」と、簡単にそう言う場面がテレビで見られることでしょう

ただし税収が安定して続かなければならないでしょうから、仮に不景気になってもちゃんと税収があるような税
そんなうまい税金はあるのでしょうか?

たとえ不景気でも国民は喜んでお金を使いたくなる税金
そんな税なんてあるわけ無いいですが、ひとつ手段が思い当たります
喜んでお金を使うのではなくて、仕方なく「お金を早く使ってしまわなきゃ!」と思わせるようなヤバい税金があります
今でもときどきネットで見られる「貯蓄税」導入という悪手です

『きっと貯蓄税を導入する気なんだ?』と思った意味はこうです

貯蓄税は個人の預貯金などの金融資産に直接かける税金のことで、一般には「富裕税」と呼ばれています
富裕税は高額金融資産を持つ富裕層から税金を取るしくみで、フランスやノルウェー、スイスなどで存在しますが、過去にはあった富裕税を廃止する国もありました

日本にはありませんが、貯蓄ではない資産である土地などの固定資産には「固定資産税」が標準税率1.4%で掛けられていますし、自動車には自動車税があります
これと同じように個人のお金にも税金を掛ける貯蓄税は嫌だけど無理に仮にそれが導入された世界を想像してみましょう

そんな税が導入されたら国民の気持ちはおそらく、しかし徐々に『貯めたら税金で持って行かれるからその前に使ってしまおう』というムードになってくるのではないでしょうか

しかし富裕層は貯蓄税が降りかかってもあまり苦にならず資産を増やし続けるべくビジネスにまい進することでしょう
なぜなら今でも固定資産税は豪邸であればあるほど巨額になるのに、富裕層はそれを苦にせず豪邸に住みたがっているからです

そう考えると「仮に超楽観的な気持ちで考えるならば」という条件で、貯蓄税を導入し、その税収をBI運用にまわすと法律をつくれば国内消費が上がり景気を浮上させる勢いがつく可能性を想像できないでもありません

仮に貯蓄税の標準税率も固定資産税と同じ1.4%としたならば、今の個人の預貯金合計はザックリ2千兆円あるそうなので毎年28兆円の財源が出ることになり、さらに企業の内部留保にも同様の税負担を課すことにすればさらに7兆円が出てきます

しかも現行の固定資産税は広い土地ほど税率が高いですから、貯蓄税も預貯金額が低い方から高い方に課税率を高くする勾配をつけ、いわゆる低所得者層からはあまり税金が持って行かれない制度設計にはしてくれるのではないか?楽観的なアタマで想像するとそんな期待を感じなくもありません

しかし、貯蓄税がもし本当に導入されたら、短期間でものすごいインフレになるかもしれない

繰り返しになりますが、貯蓄に税金がかけられたら多くの人は「税金を持って行かれる前に使ってしまおう!幸いBIが導入されたらか貯蓄の意味はうすれたし・・・」と考え、貯蓄をどんどん取り崩しドバッと消費し始めたら、モノの供給やサービスはそれに追いつけず、物価は一気に跳ね上がるのではないでしょうか

そう考えると貯蓄税はハイーパーインフレを起こす爆弾ではないか!?とも考えられます
ここまででもはやBIが導入できる財源が私のアタマでは思いつかなくなってしまいました

無理やりに財源を税も入れて、BI財源を試算した結果は・・・

社会保障費用からの付け替えなどで54兆円
個人の貯蓄税で28兆円(固定資産税と同じ標準課税1.4%で)
企業内部留保課税で7兆円
合計89兆円がBI財源になるのかな?という、一応の皮算用では出てきました
でも目標100兆円にはまだ11兆円不足します

不足分を何とか埋める秘策はQE(金融緩和)活用か?

QEというのは政府が今世紀初頭から始めた金融緩和のことで、そのために日銀はお札を刷って日本国内に供給し続けているのです

まさにQEは黒田元日銀総裁が編み出した玉手箱
しかしいつまでもいつまでも年間100兆円のお金を刷って供給できるもんだんでしょうか

だいたい今の日本は金融緩和政策がずっと続いていたので、実際に毎年お金を100兆円以上も刷っているのですが、これには限度っていうものがあるでしょう

一説には日本が何年もQEを打ってもインフレがサッパリ起きなかった理由は「個人や企業がそれらのお金を貯め込んでしまい、市場に出回るお金がほとんど増えないから貨幣価値が下がらずにインフレが発生していない」という見立てがあるそうです

物価が想定外に上昇のあげく制御不能になったら?

お金をいっぱい刷って供給し続けるということは、インフレになるということは教科書に書いてあるようなアタリマエのことです

インフレになれば物価は上がり、なんとか今は月7万円で死なない生活が確保できたとしても、近い将来にはそんなんじゃ足りなくなり、そうなれば仕方なく7万円は10万円に増額、そしてそれを支えるためにQE量(市場に追加するお金の量)の増額が必須になるでしょう
そうすると益々インフレが進み・・・とハイパーインフレになって行くと、私は心配になってしまいます

ハイパーインフレが心配になった政府と日銀はきっと金融緩和と真逆な金融引き締めに入ります
インフレになったら市場で流通している通貨量を減らし、通貨価値を上げる措置が必要になります
つまりお金を刷って全国民に配ることはヤメにして、日銀は市場からお金を回収して消すようなことを始めなければならないでしょう
そうしたら、やっぱり導入したBIの財源は税金だけしか選択肢が無くなってしまう
私のアタマではこう考える他に良いアイデアは思いつきませんでした

と、こんなことを書いている最中に私はある本(苫米地英人氏の著述)を読んでいますが、その中ではQE活用でむしろ日本の税金は究極のゼロにできるとまで書いています
こんなことできるのでしょうか?
それはどういう発想なのでしょうか?
その説明は本を読み終わったあとに、また改めてnoteしようと思います

ここまで考えて、の結論は『社会保障費の転用と税金補填によるBI導入は無理だろう』ですが・・・

私の考えには何か見落としていることがあるのではなかろうか?
それに何かヒントになるものは無いだろうかとネットを探して見つけた動画が下記です

また勉強後にBIとして国民に配るお金は「お金ではない」かも?について書いて行きます

はたしてこの新発想はいったい何者なのでしょうか?


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