9月入学について、ちょっとだけ真剣に考えてみた


「9月入学」にはメリットもデメリットもあるだろう。今のところ本当に9月入学に移行する方が良いのかどうか自分の意見は決められないのだけど、やるのであれば今年がチャンスだとは思う。

なので、9月入学について「やるのであれば」を前提に、ちょっとだけ真剣に考えてみた。

9月入学制度自体がいいのかどうか、今は判断がつかないが・・・

今期に9月入学が実行されたら、今回の感染防止での休校挽回の対策としては「使える」と思う。さらに制度化に及んでは9月直前の8月修了にするより7月修了の方がもっといい。ちょうど夏休み前に卒業とか学年の修了をすることは、特に留学する人は8月いっぱいを移動と準備に当てられる。元々8月は夏休みで事実上の休業期間だったから授業日数の勘定に入れなくても済むだろうし。

今年は4月始業で来年8月または7月修了の「特別扱いの年」にしたら・・・

9月入学について考え始めるとき、今年の今、4月から8月(または7月)はいったいどうなるの?休みにするの?でも学校によっては授業やってるぜ!となってしまうので、今年は特別に長~い1年間の年にしてはどうかと思う。なぜなら今年はホントに特別だからだ。
それに今年はもう入学・始業はやってしまっているから、今さら引き返せないだろう。

1年が12か月ではなくて17か月ある特別な1年間としたら・・・

この長い1年間を使って、今年の3月と4月に休校したので出来なかった授業時間を補うことができる。多くの学校では3月、4月という2か月間分が授業できなかったし5月も授業はできないだろうから3か月分の授業時間は今のところ消えて無くなってしまう。なので5か月増量の内の3か月を使ってここの部分の挽回ができる。残りの2か月は、たぶんこの冬に再び第二波のコロナ感染が流行るだろうと専門家が言っているから、それへの新たな休校対応ができるように余裕を溜めておける。

授業時間に余裕ができることは、今の学校が苦手なオンライン授業の練習をする・・・

4月の一か月間にtwitterやblogでオンライン授業挑戦記のような投稿をいくつか読んだ。先生も生徒もなかなかうまく授業が板に着かずに苦労しているようなのだ。まるでカオスだと書いてあった。こんなことなら塾の方がずっと上手だとも書いてあった。

だからオンライン授業はダメなのだとはもう言っていられないだろうと思う。上手く行かない理由は一概にコレだと決めつけられないのだけど、今は先生も生徒も慣れていないから上手くできなというのがどうも底辺にあるような気がする。もしそうなら、学校再開後には再休校があることも念頭に置いて、実際の授業でオンライン学習の練習を含めた授業がいいと思う。そのためには授業時間にプラスアルファの時間が必要になるのは目に見えているけど、今年の学年が特別長い1年間になるのであればそれが使えるし、余裕時間を使ってたとえ学校から離れていても授業が提供できるようにしなければならないと思う。

公立小学校でも最近はPC教育のための部屋とか授業があるし、タブレット端末は数は十分でないけど、割と学校に既に配布されているのを実際に見た。なぜか世間ではタブレットを生徒に配布するのが必須みたいに思われているフシがあるけど、オンライン授業は自宅に生徒が使えるパソコンがある人はわざわざタブレットを配布することはない。自宅のパソコンに会議システムアプリをインストールしてセットアップすればオンライン授業の環境は大方が整う。

それが何かの理由で出来ない生徒にタブレットや通信環境を貸し出すことにしたらあまりお金と手間がかからないと思う。

さらにどうしても一切無理という生徒もいるだろう。学校は一種の託児所という機能が備わっていることが大切なのだそうだ。そう述べている記事もネットで読み納得した。子どもが学校に行っていないと親は仕事ができないということも実際にあるから親としてもオンライン授業に賛成したくない理由があるらしい。そういう生徒は学校に登校するとしよう。そしてカメラの前でオンライン授業する先生の目の前に机を置いて今までのように授業を受ける。これなら休校中の児童あずかりのように、限られた人数になるから感染拡大は抑止しながら授業ができる。あるいは校内の別の教室でオンライン授業を受ければいいかもしれない。そうすればちゃんとオンライン授業にも慣れてくれる。

このような方法で、長い特別な1年間を使い、例えば週に1日とかはオンライン授業練習をして、来たる再流行での休校では本番のガチでのオンライン授業が実行可能になると思う。

さらにオンライン授業が可能になった場合のメリットとして、いわゆる不登校問題も半分ぐらいはそれを活用することで解決するだろう。少なくとも登校しないから学習できないということは解消される。

いろいろ書いたけど、まとめると今年は9月入学前提で考えたら、今年だけ限定で特別に学校の1年間を長~くとり、それでコロナ第二弾の再休業も可能にし、同時に学校に来なくても先生が授業提供できるような先生と生徒共同でのオンライン学習練習期間を設けることが後のためになるのではないか、です。

しかし混乱に乗じて「禍転じて福となす」には、場当たり的に再開したり、そうかと思ったら急に休校延長もできないだろう。3月と4月の混乱ぶりについて現場の先生達はきっと「もっと早く言ってよ!」とため息つきながら、次に押し寄せる怒涛のような問い合わせやら対応に追われなければならかっただろうと思う。

実際に公立小学校の現役先生から聞いた言葉では、こういった場合に現場独自で決められることはほとんど無いようなのだ。またこんなことがもう一回起きたら先生の意識もヤル気もきっと遠のいてしまいやしないか?と心配だ。

私は地元の小学校で「総合的な学習」の先生のサポートをボランティアで引き受けて4年目になる今年、この学校休業を受けて授業準備も打ち合わせも何も始められないで、ただただ先生からの連絡を待っている。しかし上述のように教育現場の学校では授業開始時期や開始された後どうするかについては独自に決められないとのことなので、ほとんど何も連絡が来ていない。きっと9月入学が今年決め切れないなら、総合的な学習の授業は削除になるだろう。総合的な学習は主要教科ではないし、それで成績がつくわけでもない授業だから優先順位がそれなりに低い。

ただ起業した人の中には、小学校の総合的な学習が一番自分の刺激になったので自分は起業できたのだと言っていた人がいた。そういう人のインタビューを観たことがある。その気持ちは私もよく想像がつく。だから出来れば今年も機会ができれば諦めないで総合的な学習の授業を子ども達に提供したいと思っている。

もし本当に9月入学制度に今年から移行するのなら、そのカレンダーに合わせて実のある内容にするために、改めて気合いを入れて先生達と相談をしたい。
もし9月入学とならなかったら・・・なるべく良い「お茶の濁し方」で今年の総合的な学習の授業をでっちあげることを画策するだろう。

いったいどちらに転ぶのだろうか?

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