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ハイスピードで急がば回れ

皆さんこんにちは、スタートアップスタジオの板垣です。
前回はアイディアの根本となる『課題を見つける方法』や『アイディアのヒント』について書きました!
(見てない方は是非👇)

今回は、『ハイスピードで急がば回れ』という意味不明なタイトルで、私が事業検証を通じて学んだことやスタートアップに関する本や記事を読んで重要だと思ったことについて書きます。


スタートアップにとっての急がば回れの意味とは

まず始めに、急がば回れの意味をおさらいしましょう!

急がば回れ
急ぐからといって慣れない近道を通れば、道に迷うなどして、かえって遅くなるもの。それよりも、多少の手間や時間がかかる回り道であっても本道を行くほうが、結局は早く目的地に着くということ。
連歌師の宗長が詠んだ「もののふの矢橋の船は速けれど急がば回れ瀬田の長橋」から。 
                       引用:古事ことわざ辞典
英語にすると
『Slow and steady wins the race.(遅くとも着実な者が競走に勝つ)』
と表現される 。


スタートアップにとっての急がば回れとは、
決してゆっくりと進めという意味ではありません!!!!』
スピードはめちゃくちゃ大切です。その中でも、やるべきポイントを疎かにしてしまうと痛い目に合います。

そこで、以下で事業が失敗するケースを例に説明していきます。


課題を無視する

「課題を無視する」これが一番致命的な問題です。
以前、良いアイディアの条件として『課題の質』が高いことが重要だと書きました。サービスやプロダクトが市場で支持されるには、顧客にとって強いペインを解決してくれるソリューションを提供することが大切です。

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しかし、事業の失敗例として「アイディア、技術ありき」でプロダクトを作ったり、「想像の課題」で事業を進める場合があります。まさに、これは『急がば回れ』の悪い例で、早く成功したいがあまりに事業の根本となる『課題の質』を無視しています。

このような例は、プロダクトを作り終えた検証段階やリリースした後に顧客が必要としていないことに気づき痛い目を見ます。
特に、課題の検証をしなかったことでの機会損失によるダメージはかなり大きいです。資金力が乏しい時期では致命傷になり兼ねません。

早く成功したい。という気持ちは分かりますが、課題の検証を抜かしたら逆に遠回りになります。最初は特に、顧客目線に立ち課題にフォーカスして取り組むことを意識しましょう!


顧客の声を聞かない

以前、記事にしましたが顧客の声を疎かにするのは危険です。

プロダクトやサービスをお金を払って使ってくれるのは顧客です。自分がいくら良いアイディアだと思っても、ソリューションの質をどれだけ高めても、顧客がお金を払ってでも使いたいと思わなければ事業は成立しません。

顧客の生の声は事業を失敗しないための最も重要なヒントです。
(インタビューの仕方は重要です👇)


PMF(プロダクトマーケットフィット)を達成する上で、顧客の生の声は欠かせません。

これを疎かにすると、課題を無視する場合と同様に、誰にも支持されないプロダクトを作ることになります。逆に言えば、この過程をしっかり取り組むことができたら限りなく失敗の確率が下がります。


仮説を立てる

いい仮説を立てると質の良い学びが得れます。
課題検証やソリューション検証、カスタマーインタビューなどの過程において、あらかじめ顧客の反応に仮説を立てたり、知りたい事柄を準備しておくと重要な情報を見落とすことがなく、新たな発見を得れます。

しかし、検証が進んでいくと、行動優先になって仮説を疎かにしてしまうことがあります。とにかくインタビューをして情報を得ようとしたり、顧客の反応を見ようとして、仮説を立てるのを疎かにしてしまうと1回で得られる学び、情報の量や質が落ち、かえって遠回りになります。

これは長期的に見ても機会損失になるので、スピード感のある事業検証の中でも丁寧さを忘れずに、しっかりと前進することが大切です。


資金調達できなくなる?

投資家の方々は、投資判断をする際にあらゆる質問を投げかけてきます。その中で、顧客の声を聞いてなかったり、解決する事実の課題を押さえれてない起業家にはもちろん投資はしません。

どのように事業を進めてきたか。専門性を持っているか。検証の中で自分たちしか知らない秘密を得れているか。など、投資家からの質問に対して答えるには、信用させるだけの取り組みや情報、知識を持っていないと対応できません。そのためにも、スピード感を持ちつつ、重要なステップを踏んでいくことは大切です。


実体験

私も実際に事業検証の中で経験したことがあります。

PROCALの事業検証の際に、ターゲットを訪日外国人のみのとこから、一人旅が好きな日本人もターゲットにすることになった際に私はすぐにMVPを使って検証しようとしました。
しかし、実際には一人旅が好きな方への課題検証は出来ておらず、実際に課題があるかどうか分かっていませんでした。ちなみにその時は、スタートアップスタジオの佐々木さんに「それって課題検証出来てますか?」と質問されて気づきました。

自分の中では「課題を聞き出す」という過程は大切にしていましたが、早く検証を進めたいがあまり『課題』の部分と『顧客の声』の部分が雑になっていました。


失敗の確率を減らす

ここまで事業が失敗するケースや実体験をいくつか紹介してきました。

課題の検証や顧客へ直接インタビューなどの泥臭い過程を愚直に取り組むことで、貴重な時間を殺すような機会損失を防ぎ、問題が分かれば初期の段階で対応することができます。また、その過程の中で事業を成功させるためのヒントを得れるかも知れません。

新しい事業は誰にも上手くいくかは分かりません。そのため、スピードを意識して『とにかくやる。』ということは非常に重要だと思います。
しかし、その中でも失敗の確率をできるだけ下げるステップは踏んでいくべきです。

上手く伝えれたか分かりませんが、私も『ハイスピードで急がば回れ』意識で検証のレベルを上げていきたいです。


皆さんの貴重なお時間を使って読んで頂きありがとうございました!!
少しでも学びや発見があったら嬉しいです!

https://twitter.com/shotadesukedon2
いつでも質問、相談してくださいね!

では、また来週。リクエストあったらコメント・DMください!!


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板垣翔大 / Mond inc.
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