見出し画像

VROID衣装の作りかた(こだわり編)

こんにちわ、VtuberのおにちくTRAINです。
衣装を作っている点数は、公開できないものやまだ出来ていないものなどをあわせて40点以上にあります。さほど多くない方だと思いますが、VROIDを使い始めてから月間1点は確実につくっています。

毎月なにかしらのイベントがあるためそのたびに衣装を新調してる感じです。こだわりを持って作っているので大量生産できませんが。一着ずつ愛着があります。

衣装作りというTPO合わせ、つまりBUFF

「TPO」とは、
Time(時間)、Place(場所)、Occasion(場面)の頭文字を取った略語

時と場所と場合を合わせるということです。
「ドレスコード」というものです。

これを合わせることは、空気を読んだりなどの社会人の嗜み的なことを言うつもりはありません。
その空間にある地形効果を得られるという考え方
パワーアップバフがもらえる感じです。

衣装を考えるまえにまず5W1Hを考える

まず作る場合、バフを得るためにはこの5W1Hを考えます。
・When(いつ)
・Where(どこで)
・Who(誰が)
・What(何を)
・Why(なぜ)
・How(どのように)

イベントで使う衣装であれば、「いつ・どこで・なぜ」が決まります。誰が着るか?は大抵自分ですが、販売を考える場合は自分以外の誰かを検討します。男女に加えてケモナーもいるので「誰が」は考えなくてはいけません。
Howにいたっては、どういったアクトをするかも検討して動きを考えます。なのでまずこれらを考えます。今回はメタくらげビートで考えます。

・When(いつ)2022-6-17、締め切り
・Where(どこで)VRChat
・Who(誰が)自分のアバター
・What(何を)メタルな雰囲気の衣装
・Why(なぜ)メタルな音楽祭だから
・How(どのように)激しくかっこよく「大ラス」として

このような感じでしょうか。
このうちWhereは大事で、VRのプラットフォームによっては使えるシェーダーや設定、アニメーションなどが異なるためです。これらはリアルにはない設定ですね。

テーマや場所が決まれば衣装テーマに沿って「検索」する

今回は明確に「メタル」な音楽ということで選定しやすかったです。
・メタル
・デスメタル
・ヘビーメタル
・バンド
・ビジュアル系
などの用語で検索します。amazonなどもコスプレ衣装やステージ衣装などもあるので検索するのもいい感じです。

ヘビメタ衣装で検索した結果・レディースやメンズなどもある

これらを何度か繰り返して、気に入ったデザインの画像やイメージをピックアップしていきます。

なんだ寄せ集めかよ!

と思われるかもしれませんが。まずメタル系のバンドを今まで見たことなかった為「全く知識がない」状態です。情報収集は大切。

それっぽさ、らしさ、を作って雰囲気やテーマに沿いつつ自分らしさを出すことが良いかなと思います。

ある程度たまってきたら、ラフイメージを描きます。

検索した資料イメージからデザインラフを描く

具体的なイメージ画像などが決まればそれらを元にラフイラスト描いていきます。この資料のここが好きだなどのポイントや要素を抜き出していきます。VROIDの衣装として作れるかどうかなども問題になってくるのでそのあたりも踏まえて検討します。

要素としては【黒・革・シルバー・モノトーン・肌は少し見せる・ピッ塵が多い】という印象が強く、髪の色も黒が多かった印象です。ワンポイントに赤系の色をどこかに入れる感じでした。

雑でもいいので作成

VROID STUDIOでの髪や元になるパーツを作成

具体的なイメージが出来たら、VROIDで作れるパーツを考え、シルエットに合う形でVROIDで作成します。あわせて髪型なども作成します。

髪は、「色・長さ・シルエット」を雰囲気が出るかで作ります。

衣装のパラメーターを設定して体へのフィット感を出したり、腰回りを締めたりここでは、大雑把な線引きやカット作業を繰り返し形が作れるかどうかを検証していきます。

ロングコートベースの上着部分

大体のイメージやカットができたら、それらを出力してVRMデータに書き出しをしたら、unityに持っていきます。今回はVRChat上での利用になるためコンバートする必要があります。

衣装は「Photoshop」「clipstudio」をつかって作成してます

衣装は「テクスチャ」と呼ばれる構造で、モデルのメッシュを正方形の大きな型紙にしたものの上に色やパーツを描いてつくります。「透明」のぶぶんをつくることでパーツ面を消して作成していきます。

1,線を引く
2,透明部分をカットする(シルエットを作る)
3,色を入れる
4,ディティールを整える

この順番でテクスチャを制作していきます。具体的な描き方は別記事に

重ね着内側のパーツ部分


腰だけのマントみたいな部分と靴


ボディに直接書き込んだりするパーツ部分(最新ではボディースーツ)


腕のタトゥの部分は、LIVEの際はイベントのLOGOを入れていたりします。運営やスタッフさんへのリスペクトを忘れてはいけませんからね!

細かくいろんなところにロゴ利用をお願いしました。

VROIDで作りきれないパーツはblenderで作成する

どうしてもVROIDだけでは作り切れないパーツはblenderでモデリングしてunityで組み合わせて使います。

・手に持つマイク
・ブレスレット状のベルト
・イヤリングなど

チョーカー、衣装の留め具、イヤリングなど

他にも指輪なども追加するとディティールアップとしていい感じになります。カメラでよく映る「顔の周り」や指などに追加パーツを入れておくと目立ちますね。それと正確なデッサンが狂ってても見た目に良い感じになるならモデリングが歪んでいても良いと思います。(チョーカーベルトは変な形)

爪や指輪なども、マイクなどの小物も持っていると歌っている感がアップ

これらのパーツは気付かれないほど細かいものもありますが
歌唱がおわってからのインタビューや対面で話すときに気付いてくれれば良く、もっといえば「見てくれている人は見てくれている」というものです。

ですが、細かに作ればそれだけ愛着がわき、その舞台への気合が入ります。

フェイスなども気合を入れる

VROIDの顔はアニメ調ののっぺりした印象を受ける顔になっています。

アイシャドウと口紅を強くするだけで印象が変わる

おにちくTRAINはVROIDの顔を使っているわけではないので元から”濃い”んですが化粧をするとより濃くなりますね。最初に検索したメタルなどの画像から、

・肌を白く塗る
・口紅は濃い色
・目の周りも濃く強い印象
・髪は黒で長めが多い

という印象を受けました。それに合わせて顔周りも作成していきます。
随所にアイデンティティをいれてどうするかです。
顔にひび割れみたいなメイクを入れたほうが目立ったかなぁと思います。

目の色を金などにすることもいいかもです。
リアルのメイクで変更できるパーツは変更していいと思ってます。
・髪型(かつら
・肌の色(どうらん
・アイカラー(カラーコンタクト

これらの変更することは雰囲気作りとして良いと思ってます。

ただ・・・

あまり変えすぎると、固定化したイメージというものが付かずファンを固定化しにくいというのもあるかもです。そこは素の魅力でカバーできれば理想かなと思います。

自分の描いた夢のイメージを妥協しない

僕の中でロックバンドというのは「バンドメンバー複数人」というイメージが強かったので主催運営のおきゅたんBOTさんに無理を言って出演者メンバーでバンドという形を形成してもらい演奏を行いました。

メンバーの楽器類も個別に作成・改編

メンバーの楽器類は個別に作成してお送りしています。
今後もこの楽器類使ってほしいなと思ってますが難しそうですw

今回の衣装はほかのメンバーのカラーと被らないものという点でも「白黒」ベースにしてよかったです。

・甘野氷さん(青+ギター)
・ミリアさん(赤+キーボード)
・おきゅたんさん(ピンク+ドラム)
・橘凪みかんさん(緑+ベース)
・おにちくTRAIN(白黒+マイク)

なので、カラーとしてのかぶりがなく素晴らしい感じでした。

みなさん忙しい中お手伝い頂き本当にありがとうございました。

大ラスなので、2時間20分目くらいからおにちくTRAINの出番になります。本当に素晴らしい舞台でした。妥協せずに全力で取り組んだ1か月半は素晴らしい時間でした。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?