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犬の殺処分ゼロに向けた保護活動や取り組み|ピースワンコ・ジャパンの始まりと今

ご覧いただきありがとうございます。
このnoteでは、ピースウィンズ・ジャパンの活動と、その代表を務める大西の取り組みや考えについて発信しています。

ピースウィンズ・ジャパンの運営する保護犬事業である「ピースワンコ・ジャパン」プロジェクトは、大西が殺処分寸前であった子犬・夢之丞を保護したところから始まりました。この記事では、保護犬事業の始まりから現在までの取り組みを、ざっと振り返ろうと思います。


事業の始まりは広島県神石高原町から

神石高原へ移住

事業の始まりは、大西が広島県の神石高原町に移住したことです。同じ広島県の福山市に住んでいた頃、飼っていたボーダーコリーの運動不足解消のための広い土地を探している中で、たまたま訪れた神石高原町を気に入り、移住を決めました。

災害救助犬の訓練施設を作ることに

ちょうどその頃は、現在の空飛ぶ捜索医療団"ARROWS"のような国内災害への対応を進め始めた時期だったため、今後に向けて「自分で災害救助犬を育てることができたら」と考えていました。

災害救助犬の訓練施設を建てられる場所を探している中で、神石高原町にある仙養ヶ原という場所に辿り着き、観光開発担当の方と相談。暴走族の溜まり場になっており住民からも不安の声が挙がっていた土地を、人材救助のためのレスキュードッグの訓練場にすることを提案したところ、即座に受け入れてもらうことができました。

無事に建設が進み、訓練施設と合わせて設けたドッグランは西日本最大級に。初年度には1,300頭もの犬が遊びに来ることとなりました。

芝のドッグランの様子

「ピースワンコ・ジャパン」プロジェクト始動

生後3ヶ月で殺処分寸前だった「夢之丞」との出会い

災害救助犬となる犬を探し始めた大西は、広島県で犬猫の殺処分が行われていること、また当時、犬の殺処分数が日本全国でワースト1位であったことを知ります。問題意識を持った大西は「人に捨てられた犬が人の命を救う」という実績を作ることで犬の殺処分問題に光を当てることを想起し、保護犬を災害救助犬に育成してみることに。

救助犬候補の保護のため広島県の動物愛護センターに訪れた大西は、まだ生後3ヶ月、2日後に殺処分機に入れられる予定だった子犬と出会います。

保護されたばかりの夢之丞

人に怯え、感情を完全に失っていた子犬を「夢之丞」と名付け、夢之丞を災害救助犬にすることを決意します。

保護犬の譲渡と災害救助犬の訓練を行う事業を開始

大西は、犬の殺処分ゼロを目指す「ピースワンコプロジェクト」を発案。保護した犬の快適な暮らしのため、犬との共生について先進的であったドイツでの取り組みを参考に犬舎を建設。

ドイツのシェルターを手本に建設された犬舎

保護した犬たちには人馴れトレーニングやお散歩練習を施し、家庭犬として譲渡、もしくは災害救助犬として育成することとしました。

着実に成果を残していく

夢之丞は災害救助犬として活躍

夢之丞は訓練を受け、正式に災害救助犬となりました。2014年の広島土砂災害で行方不明者1名を発見したことを皮切りに、国内外を問わず被災地に赴いて活動。

表彰を受けたり、新聞にも夢之丞の活躍ぶりが掲載されたりと、災害救助犬としての活動が評価されました。既に災害救助犬は引退しましたが、その後も殺処分ゼロに向けたプロジェクトのアンバサダーとして活動しています。

広島県内の殺処分ゼロを達成

殺処分対象となった犬の全頭引き取りを行うことで、広島県内では2016年以降、犬の殺処分がゼロに。数年に渡り殺処分ゼロを継続したことで殺処分機が不要になったため、愛護センターは2023年8月にリニューアルし、はじめから殺処分機のない形に生まれ変わりました。

新しい愛護センター
(引用: https://www.pref.hiroshima.lg.jp/lab/topics/20230901/01/

最近では岡山県からも保護を行うなど、活動の場を広げ始めています。

現在も全国で活動中

その後もピースワンコ・ジャパンでは犬の保護事業を続けています。
2023年11月時点では、保護犬が過ごすシェルターと家庭への譲渡を行うセンターを含めて全部で9つの施設を運営しており、譲渡センターの数は少しずつ増えています。

メインは神石高原町のシェルター

中でも大規模なのは、ピースワンコ・ジャパンの本拠地である広島県神石高原町にあるシェルターです。仙養シェルター、西山/スコラシェルターに分かれ、多くのワンコたちが暮らしています。

仙養シェルターの受付では夢之丞がお出迎え

もともと野犬としてほかの犬たちと共同生活を送っていたワンコたちは4-5匹でひとつの部屋に、家庭犬として1匹で飼われていたワンコはひとり部屋を用意するなど、ワンコたちの相性や適性に合わせて過ごせるようになっています。

スコラ/西山犬舎

全国の譲渡センターで新しい家族を待つ

広島県内のシェルターで健康状態の改善・お散歩練習や人馴れトレーニングを行ったワンコたちは、全国の譲渡センターへ移動し、新しい家族のお迎えを待ちます。

東京都の世田谷譲渡センター|見学も可能です

ホームページやSNS、譲渡会でお声がけをいただいたワンコは、新しいご家族と面会。家の広さや家を空ける時間の長さ、先住犬との相性などを面談・トライアルを通して確認し、問題がなければ卒業となります。

卒業後も一緒にお散歩練習をする機会を設けたり、卒業犬の同窓会を開催したりなど、ピースワンコプロジェクトを通して犬同士での繋がりもサポートしています。(イベントの開催予告/報告は各センターのSNSで発信しています)


今後に向けて|日本全国の犬の殺処分をゼロに

2021年の統計では、年間で2,700頭もの犬が殺処分されています。我々は将来的に、全国の殺処分数ゼロを目指しています。
まだまだ道のりは長いですが、2023年10月には岡山県のセンターからも保護活動を行うなど、事業は一歩ずつ着実に進んでいます。

今後も、犬と人との豊かな未来に向けて活動していきます。

ワンコの里親募集中🐶

最新のワンコ事業の様子や、里親募集中のワンコは、ピースワンコ・ジャパンのHP内で公開していますので、ぜひご覧ください。

ご支援をお待ちしています🐕

また、1回のみのご支援や、ふるさと納税、商品のご購入によるご支援も可能です。ぜひ以下より詳細をご確認ください!

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