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2020年12月の記事一覧

大西書評堂#5 「何を見ても何かを思いだす」と「静けさ」

アーネスト・ヘミングウェイ「何を見ても何かを思いだす」(高見浩訳)・あらすじ  受賞したその小説を読んで、父は驚いていた。「どんなにいい出来かわかってるかい?」と息子に尋ねる。息子のほうでは「パパには見せたくなかったな」と言う。「お母さんが勝手に送ったのは心外だったな」とも言う。息子ははっきりしない態度で、しかし嬉しそうにしている。父のほうではじつに驚いていた。息子の小説を素晴らしい作品だと評していた。父は創作について尋ねる。どれくらいかかったんだ?――そんなにかからなかった