私の「トラウマ」体験 その4‐⑥

 前回の「その4‐⑤」では、自分が公私において私を監視しているんだぞと言わんばかりの男性サビ管の傲慢さとその状況で私の空虚感等が生じるまでの過程について評細に語りました。今回の「その4‐⑥」では、その空虚感等を何とかしなければならないという気持ちからどうなったのかを中心に振り返りたいと思います。
 では、「その4‐⑥」を始めたいと思います。
 就労移行支援Sで空虚感等に襲われた翌日の朝、私は仕事に行きました。それからいつものように厨房に入り、ネギの小口切りをしました。その作業が終わってしばらくすると、朝仕事をしていた職員と私を含めた利用者で、施設内の商売繁盛祈願の神事に参加しました。私はちょうど若い女性調理師の背後にいたのですが、ふと「殺したろうか、コイツ」と考えてしまいました(もちろん、実行はしませんでした)。それだけ、ここまでの「同性支援」における職員たちの不誠実な対応に怒りや理不尽さ等を感じていたからでしょう。 
 さて、神事が終わり、厨房での仕事を再開しました。時間はあっという間に過ぎ、後片付けに入りました。その時、たまたまでしたがまな板にハイターをつけて汚れを落とす作業をしました。そのことを若い女性調理師に言うと「ありがとうございます」と反応が返ってきました。素直に嬉しかったと同時にこれが当たり前の状態だとも思いました。「同性支援」は表向きのことで、裏では若い女性調理師も対応してくれると私は考えました。実は次の日から1週間、某大手企業での実習があったので、これで安心して行けると思ったものです。
 1週間の企業実習も何事もなく終了し、再び就労移行支援Sに戻りました。その時は厨房で若い女性調理師との仕事ができると確信していました。それを裏付けるかのように、私がある利用者を助けて若い女性調理師に報告すると「ありがとうございます」と言われました。
 それから順調に仕事は進み、後片付けの時間になりました。その時は若い女性調理師と2人でした。私はある作業において若い女性調理師に報告しました。すると、何を思い出したのか、若い女性調理師は後ずさりして「近づくな!」と言い放ちました。「同性支援」のことを思い出したのでしょう。そこから数分間、沈黙による膠着した状況が続きました。私は厨房を出て更衣室に戻りました。それからしゃがみ込みました。しばらくして偶然でしょうが、男性サビ管が更衣室に入ってきました。私は男性サビ管に厨房で起こったことを全部打ち明けました。それ以後は次回で取り上げる予定です。
 ここまで、空虚感等を何とかしなければという気持ちから自分なりに移した行動を振り返りました。本来、私のここでの一連の行動は当たり前の権利ですから保障されるべきものです。また、些細な行動ですが「同性支援」をやめろというメッセージでもあります。これらを「同性支援」という形で侵害されているのですから、人権侵害もいいところです。しかも、利用者(私)という力ない立場に支援員(若い女性調理師)という力ある立場が「近づくな!」とは「暴力」(言葉による/社会的/性的)としか言いようがありません。もちろん、私には何も責任はありませんし、「同性支援」で私を抑圧して搾取している側の責任です。このことは何回強調してもし過ぎることはありません。
 ここまで読んでいただいた方に深く感謝申し上げます。
 
 
 



 
 


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