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V1オタク、はじめてのV2観戦

普段はV1(V.leage Division1)に属するチームを応援し試合に足を運んでいるオタクが、V2(V.leage Division2)の試合を始めて見に行った話。

V2とは

V.leage Division2の略で、10チームのバレーボールチームが所属するリーグ。普段観戦をしているのが1部リーグで、V2はその2部リーグ。
所属チームは以下。
https://www.vleague.jp/men/team/v2

まだV2についてはふんわりとしか知らないが、V1で言うVC長野トライデンツや大分三好ヴァイセアドラーのように、普段は会社員として仕事をしながら練習に励むチームがほとんどなのがV2のイメージ。
観戦前の状態としては、V2については1,2チームの名前を知っている程度。昨年確か無敗だと言われていた富士通とチャレンジマッチで名前を見たヴォレアス北海道と、変なご縁があった兵庫デルフィーノくらい。選手のことは全く知らず、唯一知っていたのがV1のJTにいた陳選手くらいだった。

V2観戦のきっかけ

そんなふんわりとしたV2になぜ足を運ぶことになったのか。
きっかけはいつものアレだ。軽率フッ軽のノリと勢い。

①地元がホームのV2チームがあった

事の発端は、地元にV2のチームがあることをTwitterで知ったことから始まった。昨年くらいに偶然見かけたV2の試合日程の一覧に、地元の体育館の名前を見つけて二度見をした。なんであんな辺鄙な場所で試合を?と思い調べてみると、なんときんでんトリニティーブリッツのホームの体育館だとわかった。

え、地元にバレーのチームがあったのか。
V1しか知らなかった私びっくりしつつ、その時は試合に行こうとまでは思っていなかったが、地元だしチームの動向は少しは気にしようとランキングできんでんの位置を確認していた。まだその程度。

②地元にサフィルヴァ北海道と兵庫デルフィーノが来る

知り合いから、V2の試合を見に私の地元の体育館に行くから地理を教えて欲しいという連絡が来た。そこで地理を教えつつ自分も試合日程を見ると、土日で4試合が実施されることが書いてあった。
V2が1日2試合の形式をとっていることもそこで初めて知り、お得だなと思いながら何となくどこのチームが来るのかを眺めて目に留まったのが2つのチーム。サフィルヴァ北海道兵庫デルフィーノだ。
サフィルヴァ北海道は元JTサンダーズ広島でプレーしていた陳選手がいる。陳さんがまた見たいと思っていたが北海道までは流石に行けないと思っていたので、そこで見に行きたい意欲が増す。
加えて兵庫デルフィーノは直近Twitterで流れてきて少し気になっていた坂本尚哉選手がいる。(プレーやサーブの打ち方が迫田選手に似ているというツイートだった)
気になる選手、かつ普段は見る機会がない選手が地元にやって来る。これはチャンスでしかないと思い、2月4日(土)の試合に目をつけた。

③同日の堺の試合がどうしてもいけない場所だった

V1ももちろんシーズン真っただ中。同日はもちろん堺ブレイザーズの試合もあった。可能な限り現地観戦をしているので、観戦が被ればV2の試合にはいけない。
ただ、この日はアウェイゲームで場所が大分だった。自分の前後の予定的にどうしても観戦が難しく、遠征は諦めてリモート応援しようかと思っていた所だった。
こんなチャンスは2度とないかもしれないし、こうして巡り合えたのも何かの縁。

よし、2月4日(土)の試合を見に行こう。
そう決めて、価格の安さに慄きながらチケットを購入。

観戦した試合

2023年2月4日(土)に岸和田市総合体育館で行われた、以下2試合。

・きんでんトリニティーブリッツvsヴィアティン三重
・兵庫デルフィーノvsサフィルヴァ北海道

V2は基本的に1日2試合方式らしく、(V1も過去はあったが、直近は1日1試合が基本)試合ごとの入れ替えもなく、1枚のチケットで2試合見れるのは素直にお得だなと思う。
座席はフォロワーさんの神のご厚意でお譲りして頂いたアリーナエンドで見させてもらった。神に感謝。

観戦前の情報収集

チームについて

チケットを購入してから試合まで数日時間はあったので、最低限各チームのことを調べておこうと軽い情報収集を開始。
まずは順位と戦績、あとは選手……とは言っても殆どTwitterでフォロワーが教えてくれたが。
きんでんは試合中の写真を見る限り、サーブの打ち方や雰囲気的に小林空選手が気になる。
ヴィアティン三重にはV1の推しの迫田選手と同じ福山平成大学で一緒にインカレでコートにも立っていた福元選手と三好選手がいるのは知っていたが、福山平成大時代の動画をYoutubeで見返したりSNSを眺めた。
サフィルヴァ北海道は陳さんだけではなく、元FC東京の小森選手が在籍しており、FC東京時代に迫田選手とプレーをしていた選手だと教えてもらい、気になる選手としてリストアップ。あとはイラストが上手いイメージが強い郡選手。
兵庫デルフィーノはプレーが迫田選手に似ているという情報から気になっていた選手で、なんとまだ内定段階の若さらしい。
兵庫生まれ、市立尼崎から関西学院大学という関西生まれ関西育ちな所も親近感があって良い。
今シーズンはまだ1度も勝利経験がないらしく、頑張れ…と応援したくなる。

という情報を頭に叩き込み、仕事の合間に各チームの選手紹介のページやらを眺めていた。

当日

  • 2月4日(土)。何年振りかわからないほど久しぶり(おそらく中学生くらいぶり?)に岸和田市総合体育館へ。
    前は親の車で送ってもらったか自分の自転車で行っていたが、今は実家を出ており車もないので自転車を借りて行った。
    いつ見ても何も変わらない、古くて周りに何もない普通の体育館。本当にこんな所でリーグの試合が本当にあるのかと疑ってしまった。

    開場時間に体育館に入って驚いたこと。
    アリーナが近すぎる。
    普段見ているブレイザーズシート(1番近い席)よりも数倍近い。
    コートの周りをかこっているパネルのすぐそばにパイプ椅子が並んでいるだけ。本当にここでいいのかと何度もうろうろする不審者になりながら、チケットの席番号が間違いないことを確かめて着席。

    「あ、これサーブ練習で死ぬやつや」
    すぐに悟った。エントリオのエンド席でクレク選手のサーブ練習のボールが飛んできて死を覚悟したあの時と同じ、いやそれ以上の危機を感じた。
    案の定公式練習中は生きた心地がしなかったが、これもV2の楽しみ方なのかと思い途中からはボールから逃げることを楽しんでいた。

観戦を終えての感想

めっっっちゃくちゃ楽しかった。
1試合目は特に毎セットが接戦でフルセットの試合だったのもあり、ずっと手に汗握る熱い展開を間近で感じられた。
また、どのチームもリザーブの団結力と勢いが凄く、応援SEやMCがない分人の声や手拍子が響き渡るところも熱くなる要因の一つだったと思う。
最初はどっちを応援ということは考えていなかったが、終わるころにはどちらかのチームに熱を込めて応援してしまっていた。

各チームごとに印象や感想を並べるとこんな感じ。

ヴィアティン三重

圧倒的陽キャ集団。明るく熱く自然と巻き込まれる。
1番知らないチームだったのに、1番惹かれたチームだった。1試合目がヴィアティンスタート側に座っていたこともあり、公式練習から近くで見れたことも大きいが、本当に仲が良く明るい。それがめちゃくちゃ伝わってくる。
特に鳥原選手・島選手の2人(同期らしい)は事あるごとに話したり遊んだりしており、本当に元気で仲が良いなと眺めていた。
試合中もコート内外で選手の名前を叫んだり、煽ったり、称賛したり。感情表現がドストレートでとても良い。
ファンとの距離感も近そうで(そこは怖くて近寄れなかったが)、アットホームな感じなんだろうなと思う。
特に気になった選手について書くと、
島選手はコート内外で一番声を出していた選手だったと思う。サーブの前にエンド席のファンに話しかけたのはびっくりだが、そう言う自然体な人なんだろう。サーブ前に「俺がサーブ入れるから、お前ら絶対ブロックせえよ!」と声をかけていたのは痺れた。
鳥原選手は私がヴィアティンで1番目を引いた選手。元々リベロが好きなこともあるが、コート内を明るくするタイプの選手だと思う。声かけ、賞賛、鼓舞をしっかりこなす。ボールへの執着心というか、コート外へも勢いよく突っ込んでいって拾う精神も良かった。飛び込んでスライディングしながらのディグに超痺れた、本当。
聞けば鳥原選手は元々サイドの選手で、今季からリベロになったと聞いて驚いた。これからも応援したい選手の1人。
福元選手は福山平成大卒ということで名前と顔だけ知っている状態だったが、プレーを見て好きなタイプのセッターだなと感じた。強気めな…ここまで打ちに来いタイプというか。(伝われ…)セッターは飛雄や宮タイプが好きなんで、わかって欲しい。
三好選手も同じく福山平成大卒ということで知っていた選手。島選手とは正反対でコート上ではクールなタイプだった。MBでは珍しいジャンサ使いだ…!と興奮していた。ブロックは高くて壁だった。クールな中にも加点すればガッツポーズ、失点すれば悔しそうな顔など感情が見え隠れするとぐっとくる選手。
春藤選手は第一印象「イケメンおる」だった。それくらい顔が良くてびっくりした選手。日本人OPを余り見慣れてないので新鮮で、スパイクの速さにびっくりした。

きんでんトリニティーブリッツ

圧倒的地元ノリ元気陽キャ集団。
第一印象は元気・声がデカいだった。逆側コートだったのに、公式練習中の掛け声(雄たけび?)がこっちまで聞こえるボリューム。レシーブ練習をしてるだけでなんでそんな声出る?でも笑顔も沢山で楽しそうなチームだなと思った。
特に小林空選手が一際目を引いた。本当に元気で見てるこちらが元気を貰えるし、チームが明るくなっているように感じる。
リザーブの声もとても通っていて、三重とはまた違うノリの良さがある。なんか落ち着くというか…地元ノリ…?
あとは試合中の勢いが良い。序盤は劣勢だったのに後半の追い上げが凄く、結局勝ち星。どんどん勢いをつけて盛り上がっていく感じが見ていて気持ちが湧きたつ感じがして楽しかった。もっと試合が見たくなったので、地元の試合に顔を出そうかなあ。

兵庫デルフィーノ

No.1リザーブ芸人。結束力が凄い。
リザーブ芸が凄い。いきなりジャンボリミッキーを歌って踊り出した時は驚いてカメラを落とすかと思った。でもチームの盛り上げ力、ファンを楽しませようとしているところは素晴らしすぎる。ジャンボリミッキーのあとのファンへシャッターチャンスをくれる時間が地味に楽しい。
見ていて元気を貰えるチーム。
坂本選手は元々気になっていた選手だったが、プレーを見てやっぱりすごい選手だと実感。立ちはだかるブロックの間を抜くスパイクだったり、彼がボールを打つ前の「あ、決めてくれるな」という安心感が凄い。
新人感を全く感じない頼もしさ。これからの成長が楽しみでしかない。
デルフィーノ、今季はまだ勝ちが無いらしく…頑張って欲しい…応援してます…。

サフィルヴァ北海道

陳さん大好き倶楽部。視線を持っていかれる。
久し振りの陳さん…!!
JTの頃も頼もしかった陳さん、サフィルヴァでも健在。それどころか凄みと頼もしさが増した気がする。スタメンではなかったが、劣勢になった時に交代で入ってからの活躍が凄すぎた。サーブで崩す、ブロックで止める、スパイクを打ち込んで決める。陳さんってやっぱ凄い選手だ…と再実感。
何よりリザーブからの陳さんコールしかり、チームに愛されているのを凄く感じて。あらゆるところで日本語で選手の声をかけている姿を見て、感動。頼もしすぎるよ……。
そして小森選手。元FC東京の選手という情報しかなかったが、彼も凄く目を引く選手だった。守備がとても安定していて安心感がある。スピード感あるスパイクも格好良い。守備力のあるサイド好きとしては魅力にしか感じなかったので、サフィルヴァは主に陳選手と小森選手ばかり目で追っていた気がする。
いいチームなのを感じた。北海道遠い…けど…もっと見たいな…と思ったので、アウェイでまずはまた見に行こうと思う。
この日は郡選手が不在だったのが少し残念。見たかったな。

V1とのギャップ

V2に初めて行ってみた私が感じたV1とのギャップはいろいろあるが、大きなものはこの3つ。

チケットが安すぎる

アリーナ2500円は安すぎるって。
スタンド1500円も安すぎてバグかと思ったが、アリーナ席が2500円はバグ。もっとお金取っていいんじゃない!?アリーナ一律じゃなく、最前シート別売りしたらいいのに。
V1でいうスペシャルシート(ブレイザーズシートとかエキサイティングシート的な)も2500円。これはバグです。
スタンドは逆に遠かったところもあったので、スタンドとアリーナの差が1000円っていうのも…。

選手との距離が近すぎる

これはチームによるかもしれないが、エンド席のファンに声を掛けたりアピールをしたり煽ったり、リザーブからファンにアピールしたりと選手から客席へのアプローチが多くて驚いた。三重の島選手がエンド席のファンに話しかけた時、「話しかけるの?!」と声が出そうになったほど。声を掛けられたファンも慣れた感じで応対していて更に驚き。日常茶飯事なのか…。
V1の試合中の選手に対してファンは応援するのみ、選手は試合をするのみという関係性に慣れていたので、驚きの連続だった。
あと、試合終わりに気になった選手のSNSをフォローしたらフォロー返しされて焦った。ファンのSNSをフォローするの…!?と。(V1にも何人かはいるらしいが)
オンラインでもオフラインでも距離が近くアットホームな感じなんだなと思った。

団結力が高すぎる

ノリが良すぎるともいう。
チーム別でも書いた通りだが、ノリが元気でリザーブ含め団結力があり、チームで戦っている感を凄く感じる。あと練習含めて楽しそうな人が多いのはリーグ全体的な特徴なのかな。
どのチームも泥臭くチームで団結して戦っている感じがして、個人的にブレやVCや三好とかが好きな人はV2好きになるんじゃないかなと思った。


総括

また、V2にも行ってみようと思う
距離の近さなど慣れない部分はあるので遠めの席でちらっと見るくらいでいいかもしれないが、チームの雰囲気や熱さ、元気を貰えるところなどもっと見たいと思う部分が多い。
あとは今回気になった三重はホームにも行ってみたい……が、今季のホームはいけないので次の機会に…。
突発で行ってみたが、良かった。知らない文化を知れたし、V2にも素敵な選手が沢山いることも知れたし、地元のチームもしっかり応援しようと思えたし。
こんな風に地元で試合があるなら行ってみようかな、と思えたので、地元にチームがある・試合があるって大事な要素だなと思った1日でした。

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