投資手帳4月10日

ずっと考えてきたこと。昨今の株投資ブーム、特に米国株式やETFについて、これだけ買っておけば大丈夫的な動画配信等が目立つが本当にそうなんだろうか。そもそも株式に投資をしていない、平たく言うと日本円一択投資つまり貯金していれば大丈夫という情弱の方々はおいておいたとして、米国株式、特にETFだけ買っておけばいいという情報を目にする度に思い起こすのはトーマス・フリードマンのフラット化する世界だ。フラット化する世界の解説は割愛するとして、ETFによりフラット化する利回りの世界はどういったものになるのだろうか。そもそも頭を使わず10年、20年と全世界株式や全米株式に投資をしておけば大丈夫などというフリーランチが世界中の人々に提供されるとは思えないというのがわたし個人の考えだ。とは言え、私は投資においては初心者であるから、理解していないことも多いことは重々承知しているが、初心者だからこそ自らの考えをメモを残して置きたいと思う。結論から言えば、ETFによりフラット化する利回りの世界とは、少ない利益をより多くの株式市場参加者で分配することだ。つまり余程大きな種銭がなければ1%や2%の利回りでは物価上昇を踏まえるとトントンがいいとこのゲームになるのではないかと思う。だから頭を使わずETFに投資をしていれば億万長者になるなんて夢物語を妄信してはいけない。我々にとって最も尊いのは人的資本、それは私自身である。

次に日銀のETF買い支えと流動株式の減少が引き起こす構造的な問題について触れておこうと思う。自社株買いや中央銀行によるETFの買い増しと保持は流動株を減らすことになり、特定の個別銘柄は非常に割高で取引をせざるを得ない構造を作り出す。ETFはETFを構成する個別銘柄の集合体であるわけだから市場参加者が、そのETFを購入していくと、構成される個別銘柄を買い増す必要があるからだ。確実に成長するような企業の株式は希少価値となり、株価を押し上げる圧力となるが、ETFに組み込まれている個別銘柄を割高で購入することのコストは高くつくわけだから、中小企業の冴えない銘柄の比率が高まり、成長株が取り残される状況を生んでいる可能性があるのではないかと思う。ARKのような旬であったETFはテスラのようなハイパーグロース株の成長なくしては成り立たない。だからこそARKが創り出すETFの組み入れ銘柄にはいずれも共通のハイパーグロース個別銘柄が名を連ねることになる。取引手数料は高く、利回りは低くなる。結局ETFの行き着く先はフラット化する利回りの世界なのではないかと思う。(残念ながら私が無知である為、説明が難しく感覚的な表現になってしまい的確にポイントを説明出来ていない)

この一連の構造が引き起こす未来を考えると、ETFや米国株式一辺倒の投資スタイルでフリーランチにありつけ続けることはわたし個人としては不可能だと思っている。儲けるにはそれ相応に頭を使わなければ決して勝つことが出来ないのが、弱肉強食の資本主義の権化である投資の世界なのだから、個人投資家の群れが同じ方向に向かって行進している状況に違和感を覚えないといけないのではないか。


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