Discordは次世代のSNSになるのか?
過去の記事でも触れましたが、Discordは急激にユーザー数を伸ばしているSNSの一つです。
サーバーと呼ばれる空間の中に人を呼んで、ゲームや趣味など楽しいこと、経済やプログラミングなど役に立つことについてテキストや音声で話すことができ、無料かつ広告なしで様々な機能をスマホでもパソコンでも利用できるサービスはあまり類を見ないものです。
しかし「人を呼んで話す」という形ならLINEがありますし時代を遡ればmixiもあります。音声に着目するならSkypeがありますし、最近話題のClubhouseとの類似性を指摘している人もいます。
日本での広がりを見ると、Discordには日本語の公式アカウントもあり、サーバーダウンが発生すると「Discord」がTwitterの国内トレンドに載るなどネットではそれなり以上の知名度があるようですが、ネット以外のメディアにはあまり載ったことがないという状態です。
Discordは今後、国内でどのように広がっていくのでしょうか?
そして次世代のSNSとして利用されるようになるのでしょうか?
SNSを取り巻く環境から考えていきたいと思います。
つながりすぎて離れていく
自分の投稿へのいいね数やRT数、アカウントのフォロワー数が気になる、相手の投稿へはいいねやRTをしなければいけないといったプレッシャーからくるSNS疲れは一種の現代病といっても過言ではないと思います。
また、TwitterやFacebookなど外部から投稿を見られるオープンSNSでは投稿したユーザーの承認欲求を満たすために「自分が知りたい情報」よりも「みんなに知らせたい情報」のほうが優先して表示されるため、誹謗中傷など「自分が知りたくない情報」を得てしまうことも少なくありません。
他人と自分を比較することで発生する「私は誰にも見られていない」「無視されている」「どうしてあんな投稿がみんなに見られるの?」というネガティブな感情は、SNSが浸透していなければこれほどたくさんの人が感じることは無かったでしょう。
オープンSNSと対になる存在がクローズドSNS。投稿は外部から誰でも見れるわけではなく、つながりがあってはじめて見たりリアクションしたりできます。知ろうとしなければ他の人の投稿は見れないため自分が嫌いな投稿を見ることも稀です。
しかしつながりが近すぎるがゆえに既読に関わる問題も発生します。また小さなつながりを作るサービスのため10人以上で話すのは向いていないことが多いです。
No.1にはならない。でも価値は認められていく
浅く広いオープンSNSと深く狭いクローズドSNS。その両方のいいとこどりなのがDiscordです。
基本はクローズドSNSなので流れてくるのは自分の知りたい情報だけです。ですが、サーバーには25万人まで招待することができ、サーバー内に複数のチャンネルを設けることでたくさんの人ともテキスト・音声で会話できます。
また、動画・ゲーム・音楽などのコンテンツが多種多様になり、自分と同じものを見聞きしている人と話すのが非常に難しくなっている現代で、サーバーという名のお茶の間や教室、マンションを作ることで趣味・趣向の似た人を世界中から集めることができるのは大きな魅力であり希望です。
しかし少し機能が複雑なこと、そしてインターフェイスに日本語訳があるとはいえ新機能は未翻訳でリリースされることが常なため、日本人にとってかなりとっつきにくいものになっているのは事実です。LINEやSkypeがあるからそっちでいいという人はかなり多いのではないかと感じています。
Discordは英語と日本語以外に公式Twitterを持っていないですし、過去に日本でファンミーティングが開催されるなどかなり日本に力をいれているように感じますが、過去のいくつかの記事では国別ユーザー数に日本の項目がないなどフランクではあるものの距離感が近いのか遠いのかよくわからない状態です。
Discordには唯一無二の価値があるのは間違いないです。ですが、とっつきにくさを解消できなければ国内でTwitterやLINEほど流行るのは難しいと思います。
記事は以上です
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