グッド・エンディング
「イガラシさん、あんたの寿命、あと一年ってとこだねえ」
「はァ、一年ねえ」
最近、学生時代の楽しい思い出とかが勝手に再生されることがある。この前なんて、クソ野郎の首を刎ねるッて時に、高校の好きだった男子とイイ感じになるシーンになった。こりゃちょっとヤバいんで、信用できる闇医者に行ってみた。そしたらこれだ。
「アタシ、機械化やってたからかねえ。右腕と、あ~、ここ、替えちゃってるから。脳とか眼はやってないけど」
「いや、こりゃクスリの影響だよ。仕事柄、痛み止めとか結構使ってたでしょ」
「あーそうかもね」
「悔いの無いように、なんかいい事でもして楽しみな」
アタシは帰り道に、歩きターボタバコをふかしている奴の手首を根こそぎ切り落とした。いい事をしたので、コンビニで特上ウナゴ丼とコロナビールを買って、アパートへ帰ってロボBL小説を読みながら食事して、FPSで遊んで寝た。残りの人生、だいたい364日。
【続く】
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