馬に乗ってモロッコを冒険したら指名手配された話し➃~準備編~

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翌朝。猫と散歩しながら今後について考える。とりあえず地面に放してみて遠くへ行ってしまったらさよならしようと思っていたが、写真の通りくっついて離れない。ほんのちょっと鯖缶あげてみたらすごいがっつくし、お腹空いてたんだな。

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猫をショルダーバッグにのせ、待ち合わせ場所に行き、ミュール(ラバ)を飼っている人の所へ案内してもらう。

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やぁ。思ってたより馬っぽいぞ!ただ、なんだかちょっと体調が悪そうだ。その後話しを聞いたり、歩かせたりしてみたが、素人目から見てもそんなに元気ではなさそうだった。あまりいい扱いをされていなさそうな雰囲気だった。体力がないと、とても冒険には連れていけないのでお断りをさせてもらった。

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フェズの町で聞き込みを続ける。3日間ずっと歩きっぱなしで、200人くらいには尋ねただろうか。とうとう向こうから"「馬を探している日本人はお前か?」"と歩いていると尋ねられるようになった。どうやら有名になったらしい。ラバを紹介してくれるそうだ。

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↑ミュール(ラバ)。はじめに紹介された個体よりも元気そうだ。走ってる様子も見せてくれた。「馬で旅したいんだよね」と相談をしたら、「いるぞ!見ていくか?!」と言ってくれた。・・・いるんかいw。

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↑馬。やっと見つかった!3歳くらいの若い馬らしく、若干気性があらいらしい。ようするに元気な馬だ。猫を預け、乗せてもらうことになった。実は馬乗って旅をしたい!と、口で言っている割には乗馬は全くの未経験。どこかぎこちない。そのため、今回約1カ月の準備期間を想定して時間を取ってあるのだ。今乗れなくても、毎日教わりながら訓練をしていけば形にはなるだろう。

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牧場主のおじさんはもちろんモロッコ語を話す。ここを紹介してくれた町の人「モハメド」が英語に通訳してくれた。ロープを放され、自分で手綱を握る。人生で初めてだ。と、突然馬が走り出した。振り落とされまいと、全身に力を入れる。50mくらい走って、なんとか手綱を引いてブレーキをかけさせることができた。この馬を操るのはかなり骨が折れそうだ。あまりにも自分が未熟すぎたので、親切にしてくれたが、保留にさせてもらった。値段は14万円ほどだと聞いた。

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見学が終わって、モハメドが自分の家に招待してくれた。ご馳走してくれるようだ。フランスパンのホブスをちぎって、茶色い器の豆のスープに付けて食べる。他には魚のフライと、オリーブの実。くだもの。結構豪華だ。

話しを聞くと、彼は自分の家とは別に、伝統的な建築物のリヤドと呼ばれる宿泊施設を運営しているようだった。最後はこの形に持っていきたかったんだろうなと、少し察したが、一泊800円ほどとのことだったので、せっかくだから移動をすることにした。部屋に猫を連れても大丈夫だそうだ。

この日もだいぶ動いたので早めに休む。翌日は、日本で相談に乗ってくれた青年が教えてくれたベルカーニ村へ行こうと思う。

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