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あるプロダクトマネージャーの日記・技術書典16に参加します

こんにちは、ノリです。プロダクトマネージャーという仕事をしています。

2024年5月25日から6月9日まで開催される、技術書オンリーイベント「技術書典16」に初めて申し込みました。同人誌の即売会です。

私は『あるプロダクトマネージャーの日記』という本を作りました。




どんな本か

表紙

私(プロダクトマネージャー)が、2023年1月から2024年1月まで、一年分の出来ごとを書き起こした日記風の記録です。

  • 中途入社後のキャッチアップ

  • 関係者への説明と合意形成

  • 仮説立て、リサーチ、戦略の検討と提案

  • 小さく、すばやく、連続したプロダクトの改善

  • アジャイル開発(スクラム開発)

  • A/Bテストとデータ分析

  • 複雑で、時間のかかる大規模プロジェクトの推進

こんなことが起きます。


なぜ本を作ったのか

同人誌を作るのが楽しいからです。あとは、形に残して過程を忘れないためです。昔の仕事について成果物は残っていても、その成果へ辿りつく過程はもう思い出せません。なので、数年後に自分の仕事をふりかえるための日記を作ることにしました。


どうやって作ったのか

この本はリアルタイムに書いた日記ではありません。「技術書典16」に当選した、2024年3月下旬から作業を始めました。

  • カレンダーで、自分の予定を一日ずつ見返す

  • Slackで、自分が投稿したメッセージとそのスレッドを一件ずつ見返す

  • ドライブNotionで、自分が作った資料を見返す

  • Amazonで、本の購入履歴を見返す

Slackのメッセージは8000件超

こうした作業をくりかえし、何月何日に何があったか、日記風に書き起こしたのが『あるプロダクトマネージャーの日記』です。


本のデザイン

表紙デザインと本文レイアウトはデザイナーにお願いしました。すてきな本になって嬉しいです。ありがとうございます。

表紙をよく見ると鉛筆でグリグリされてる
私は文章を流し込みました


オンラインマーケット(電子版・紙版)

『あるプロダクトマネージャーの日記』は電子版と紙版があり、オンラインとリアル会場で頒布します。

  • 104ページ/A5サイズ

  • 電子版+紙版:1000円

  • 電子版のみ:1000円

技術書典の開催日、2024年5月25日から購入できます(👆)。5月26日はリアル会場にも参加しています。よろしくお願いします!


〜以下、本文サンプルです〜


プロダクトマネージャーとは

プロダクトマネージャーは、なにを作るのか、なぜ作るのか、包括的に管理する人です。

直接プロダクトを作ることはありませんが、計画・実行・結果まで、あらゆる説明責任があります。戦略を考えビジョンを広め、関係者から賛同を得て障害を取り除き、プロダクトを成功に導くのが仕事です。

近年、テック業界やスタートアップを中心に、プロダクトマネージャーを置くことが増えています。

ただし、重視される能力、求められる役割、与えられる裁量は流動的で、同じプロダクトマネージャーでも組織によって違う姿になることがあります。

なお、プロジェクトマネージャーの「PM」と混同しないために、プロダクトマネージャーは「PdM」と表記されます。


はじめに

私のもっとも長いキャリアは、ゲームディレクターです。企画を立案したり、ゲームの仕様や遊びを具体化したり、開発チームと伴走する仕事でした。家庭用のゲームソフトや、スマートフォン用のゲームアプリを作っていました。

数年前、ライブ配信事業に異動し、開発チームと伴走するうちにプロダクトマネージャーという役割が与えられました。仮説を立て、すばやく最小限の状態を作り、フィードバックを得て、改善サイクルを回していく手法を知りました。

そして1年前、異業種へのチャレンジを決めました。

この本は、メディア事業のプロダクトマネージャーに転職したあとの日々を書き起こした記録です。


はたらく環境の説明

私は4人目のプロダクトマネージャーです。

エンジニア・デザイナー・カスタマーサポート・品質管理など、約100人がプロダクトチームに所属しています。WEBとiOS/Androidアプリを運用しています。

提供するコンテンツに対して、リアクションやコメントする機能があります。無料でも使え、定期購読するとオリジナルコンテンツが見放題になります。個人利用が中心ですが、2種類の法人プランを提供しており、法人専用の機能があります。

プロダクトチームは、制作・マーケティング・広告・コミュニティ・法人など、領域に分かれた事業部のメンバーと協力して開発を推進します。


2023年1月

1月4日 水曜日
自宅に届いたパソコンをセットアップし、ビデオ会議で入社式に参加しました。社内チャット(Slack)に自己紹介を書き込みました。社内Wikiは、見たことのないツールです。
上司との面談で、コミュニティ領域を担当するプロダクトマネージャーになると決まりました。今はプロダクトデザイナーが兼任しているため、引き継ぎます。

1月5日 木曜日
Slackのログをさかのぼり、知らない用語やツールを控えました。コミュニティ領域の機能や体験について、感想をドキュメントにまとめました。

1月18日 水曜日
オフィスに出社し、名刺を受け取りました。他部署のメンバーにヒアリングし、過去の機能や表示を知りました。
プロダクトチームの新年会に参加しました。モバイルの開発者と話し、コメント欄をタブにするアイデアに賛同しました。企画書を書くために帰ろうとしたところ、呼び止められ、その場でオンラインホワイトボードにラフを描きました。

1月19日 木曜日
コメント閲覧数を通知するメールを要件定義しました。マネジメントチームで、プロダクトマネジメントの新しい運用を話し合いました。ノーコードツールで、コメント欄をタブにするモックアップを作りました。

2023年2月

2月14日 火曜日
上司から提案があり、Pプロジェクトを私が担当することになりました。先日のワークショップをふまえて、関係者と今後の流れを相談しました。
コミュニティ領域の開発ロードマップを相談しました。PレベルをPランクに変更する要件定義をしました。ビジネスメンバー、他事業部の関係者、開発者、デザイナーに確認しました。

2月16日 木曜日
オフィスに出社しました。コミュニティ領域の戦略として、マイページ機能をアップデートしたいと話しました。デザインデータから、外部リンクを共有するボタンがあることを知りました。ユーザー要望や問い合わせの棚卸しをチームの誰でも行えるよう、専用ツールから、Notionデータベースへの移行を進めました。開発チームの懇親会に参加しました。

2023年6月

6月13日 火曜日
UGCコンテンツがSNSにシェアされたとき、SNSから遷移した記事の見た目にバラツキがあることを知りました。
コンテンツのURLが2種類あり、見た目が異なっています。プロダクトに「コピーするURL」の設定がありました。ユーザーの設定に応じてURLが変わっています。
シェアされるURLと見た目を統一したいと思いました。設定の利用は少なく、設定そのものが不要かもしれませんが、影響範囲が広く合意形成には時間がかかりそうです。
UGC機能のライターに権限が2種類あることを知りました。

6月15日 木曜日
オフィスに出社しました。記事コメントタブのデザインを相談しました。UGCタブの一覧性を向上するレイアウトの要件定義をしました。開発者でないメンバーが対象の、自動化スキル手当があったので申請してみました。
アプリでUGCコンテンツを読むとカクつくため相談しました。特定バージョン以降で不具合が起きていたことがわかりました。
マネジメントチームに、役員から下期戦略が共有されました。呑みに行きました。

「コメントオンボーディングメール」リリース
初めてコメントした人に3日間、コメントするメリットや関連機能を伝えます。



(続きは技術書典からご購入ください)



(どこかよかったら、♡をもらえると安心します)



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