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kindleのペーパーバックに挑戦

 noteマガジンで提供していた小説「逃走」をAmazonの電子書籍にして販売開始しました。そこで、「ペーパーバック」という言葉に出会い、ものはついでなのでトライしてみることにしました。それで数日間悪戦苦闘してみたわけです。

 電子ブックは比較的簡単にマニュアルをあまり見ることなくできていたのですが、同様に軽い気持ちで始めたら、なかなか登録できない状態にハマり、書籍の大きさのマージンなど事細かなルールがあることを知り増した。目が皿になるほどkindleのヘルプを読むことになってしまいましたが、なんとかリリースするところまでこぎつけられました。

 その前に、「kindleのペーパーバックって何」ということを説明しましょう。一般的にはソフトカバー付きで簡易的に製本された、ハードカバーの本より安価で販売できるものをいいますが、kindleでは簡単にいうとリクエストに応じて電子書籍を紙に印刷して、ソフトな表紙をつけ簡易製本して送ってくれるAmazonのサービスです。通常の書籍のように前もって製本する必要がないので、初期費用はかかりません。オンデマンドで本になるという感じです。

 これは試してみるしかないと思い、挑戦したのが5、6日前。電子ブックの場合は、本文をEPUB形式、表紙をjpeg形式で登録するだけでフォントや用紙などはあまり気にする必要がありません。なので、A4縦で適当というかnoteに書くのと変わらない感じで作って登録できました。しかし、ペーパーバックの場合は、本文も表紙もpdfにしなければならないということと、表紙だけではなく、裏表紙、背表紙を一つのpdfとしてサイズを計算し作らなければなりません。ということは、印刷する時の縦横のサイズが重要になってくるわけです。しかも、縦書きと横書きだと開くのが逆になるので、頭の中で混乱の極みになりました。

 また、通常は紙の本の場合、ISBNコードが必要になりますが、kindleの場合は、番号を無料発行してくれるサービスがあるので自分でお金を払って申請する必要もありません。初期費用という意味では全く費用はかからないのです。さすが、Amazon kindleと思いました。ここまでは。

 まず本のサイズですが、今後のことを考えて日本だとポピュラーな新書版のサイズで作ることにしました。小説は縦書き、ガイド本なら横書きで使えそうです。説明が遅れまたが、私が使っているPCはMacbookなので、使っているツールは、標準で入っているpagesというソフトです。Microsoftで言えばWordですね。Wordも導入してはいますが、書くときはもっぱらpagesです。ありがたいことにkindleのヘルプには、macのpages用のガイドもちゃんと載っていました。そのガイドに則り、ページサイズやマージンを手動設定し、使ったことのないセクションも定義して、本文のところからページ表示されるように設定しました。また、タイトルや見出し、本文のフォント、大きさ、行間のサイズも合わせて設定し、自分なりの標準を作りました。今後はかなり楽になると思います。

 どちらかといえば大変なのは、表紙の作成です。私の場合は表紙もpagesを使いました。裏表と背のサイズをガイドに従って計算し表と背と裏を全部繋げたページ書式を設定。面倒なのは背表紙部分が可変だということです。ページ数によって厚さが変わるので新しい本を作ったら毎回全体のサイズを変更する必要があります。写真が表紙の例です。実際にアップロードすると裏表紙にISBNのバーコードが写真のように自動的に付与されます。

 一通りできたら、本文と表紙のpdfをアップロードして処理が終わるのを待ちます。ちょっと時間がかかる感じがしました。その後、ビューワーで確認し、そこに表示されるエラーをつぶすことになります。まず最初に表示されているのは表紙部分なのでズレていると一目瞭然です。大体背表紙のタイトルが文字が大きすぎたり左右にずれていたりするので、修正してアップロードし直す必要があります。表題の写真は、ビューワーで表紙部分を見たときの画像です。赤い枠内にオブジェクトや文字が入っている必要があるので、フォントを小さくしたりして微調整が必要でした。

 ここまでできれば、登録は完了なので、あとは販売価格を決定するだけです。ここで、印刷コストが表示されます。私の場合は、約457円でした。しかし最低販売価格が表示され、それはさらに310円以上も上乗せしなければなりません。結果として販売価格780円で税込858円ということになりました。気になるロイヤリティは、税抜き販売価格の60%から印刷コストを引いた額になるようです。かなりの労力を使って作っても、結構な販売額になってしまいました。せめて4-500円ならなぁと思った次第です。同じものを電子書籍としは、250円で販売しています。もちろんkindle unlimitedなら追加料金不要です。それに比べるとかなりコスト高に感じます。自分で記念に注文するくらいかもしれませんね。

 ということで、ミステリー小説の「逃走」をkindle電子書籍とペーパーバックの両方でなんとか販売開始に漕ぎ着けました。ペーパーバックの方の審査も終了し販売開始です。なお、電子書籍は87ページ、ペーパーバックは141ページと表示されますが、これは書籍のサイズの差に起因するもので内容は同一となります。

 現在、ペーパーバックを自分自身で注文して到着待ちの状態です。 
   ↓
 届きました。結構いい感じでした。


追記
電子ブックの発売に伴い、noteマガジンで提供していた「逃走」の実質無料版は提供を終了させていただきます。


ペーパーバック本のサイズなどは、こちらの記事を参照ください。



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