孫の興味を引いたもの
三人兄弟の孫のうち、真ん中の男の子と一番下の女の子だけがお泊まりにきた。少し咳をしたりしていたので部屋からは出ずに遊ばせた。どことなくつまらなさそうである。下の女の子は、そんなことはお構いなしに好きなことをやっている。積み木で遊んだり、磁石で遊んだり、ボールで遊んだり、しまいには、ランドリーボックス(やわらかい素材のカゴ)に入って持ち上げて運べと催促する始末。すでに結構重くなっていたが、持ち手が手のひらに食い込むのを我慢して遊んだ。その後は言うまでもなく、腰が痛くなった。
真ん中の男の子は本当は一人で泊まりに来たらしかった。そこに妹がくっついてきたのでどうやら面白くなかったようだ。一人で泊まれると言うことを自慢したかったらしい。しかも、遊ぶ時は妹の方を優先させなければならないのでそのことも面白くなかったのだろう。
私が少しPCに向かっている時、私の部屋に来ていろいろと物色し始めた。そう、引き出しを開けて中身を確認し面白そうなものがないか探すのである。引き出しや扉があるとどうやら開けたくなるらしい。かといって衣類が入っている引き出しには興味を示さない。決まって文具が入っているような引き出しだ。そして、何かを見つけた孫は、「じぃ、これなに」と聞いてくる。手に持っていたのは、テープ糊だった。少し小さめのテープ糊だった。どうやら孫は初めて見るようだった。
メモ帳を一枚破って、使い方を教えてやると興味津々。やり方を覚えると、メモ帳を破って折り曲げ、テープ糊をつけて何回も何回も遊んでいた。よっぽど気に入ったらしい。最後には、「じぃ、これもらっていい?」と切り出してきたので、「いいよ、持って帰って」とプレゼントした。
帰った後で確認してみたら、もうテープ糊の予備はなかった。また補充しておかないと使いたい時に困りそうだ。
子供は何に興味を示すかわからないが、一度興味を持つと飽きるまで何度も何度も同じことをして遊ぶ。そこがまた面白い。
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