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【No.11】三年目の迷い@こうならいいなサラリーマン劇場

 サラリーマンの世界で起きているかもしれないことをドラマ風に綴ってみたいとおもいます。内容は架空の話ですが、思い当たることがあれば要注意ですよ。それから、この劇場の結末は「こうならいいな」という内容で終わります。なので、現実界とは少し違うかもしれません😊

 それでは、幕を開けてみることにしましょう。


誰でも入社したときは希望に満ちている。会社で会う同期のメンバーにもお互いが興味を示し、共にがんばろうと誓い合う。そして入社した後に始まる新人研修ではお互いに助け合いなんとか全員が問題なく終了するように力を合わせ、チームワークが自然と生まれていく。そして、新人研修を終えるとそれぞれが異なる部門に配属され違う仕事を担当し始め、時折集まる同期会でお互いの近況を伝え合う。そして、互いに違った環境で自分とのギャップを考え始め悩み始める。それが入社三年目に差し掛かったころである。悩みを持った社員の心境を少し覗いてみよう。

天の声

同期入社の中でも、特に仲のいい二人が会話している。
「裕人、俺たちはもう入社して丸三年が経つよな」
「ん、そうだな。どうした孝二」
「いやー、このままでいいのかと思い始めてるんだ。今のままの仕事の延長線上に本当に未来はあるのかな。先輩たちはたくさんいるし、このまま頑張っても俺たちが上になれるとは思えないんだよな。そうなると給料も上がらないだろうし。転職した方がいいかもと思い始めてるんだよな」
「孝二もか。俺もおんなじことを最近考えててさ。求人サイトをよく見るようになったんだ。昔だったら、転職はあんまりいいイメージを持たれてなかったけど今は違うみたいだし。日本も結構ドライになって会社を移ることに関してネガティブに考えなくてもよさそうだからな。それに今よりいい待遇の会社はたくさんありそうだし」
「なんだ、裕人もそんなこと考えていたんだ。じゃあ、今度もう少し同期のメンバーと話し合ってみようか」
 裕人と孝二はこの後同期の数人と話をして、みんなおんなじような考えを持っていることで共感し、話はいつ会社をやめた方がいいかという話になってしまっていた。


おやおや、どうやら同期の気の合う仲間との情報で結論を出しそうだ。同じことは先輩たちも経験をしているはずなのに、結論を出す前に相談してみても良さそうなのだがそうはなっていない。相談しても説得されるのは嫌だという気持ちがあるのか、丸め込まれると思っているのかはわからないが、もし信頼できる先輩たちに今の悩みをぶつけた場合どうなるのかみてみましょう。

天の声

同期入社の中でも、特に仲のいい二人が会話している。
「裕人、俺たちはもう入社して丸三年が経つよな」
「ん、そうだな。どうした孝二」
「いやー、このままでいいのかと思い始めてるんだ。今のままの仕事の延長線上に本当に未来はあるのかな。先輩たちはたくさんいるし、このまま頑張っても俺たちが上になれるとは思えないんだよな。そうなると給料も上がらないだろうし。転職した方がいいかもと思い始めてるんだよな」
「孝二もか。俺もおんなじことを最近考え初めててさ。先輩に話をしたんだよ」
「えー、先輩に。お前勇気あるなぁ。怒られただろう」
「いやいや、反対さ。先輩たちもその上の先輩たちも同じことを経験してきてたんだって。その時もやっぱり同期の中で辞めていったひちたちもいたらしいよ」
「へーそうなんだ。それで」
「うん、ちょうど三年経った頃、自分は一人前だって思えて何処にいっても通用すると思ってたらしいよ」
「あぁ、なんか似てる」
「でも、同じ業種でも微妙に内容は違うから転職した先輩たちも結構苦労している人は多いらしいよ。もちろん成功している先輩もいるらしいけどね。それよりも、自分の得意とするスキルが完全に身についてから転職を考えても遅くはないかもって言われた。成長に従ってこの会社での仕事の内容も変わるからその時に考えても遅くはないかもだって」
「へー、ずーっと今と同じ死後をするわけじゃないんだな。でも先輩で同じことをやってる人たちもいるよな」
「うん、そんな先輩たちは自分でその道を選択したみたいだよ」
「なるほど、お前すごいな。俺も先輩に相談してみようかな」
「うん、それがいいよ。その結果をまた共有しようよ」
「OK、じゃあ、他の同期たちにも連携しよう」


 経験者の話を聞くことは重要ですよね。辞めていった先輩の話も聞けると一番いいのかもしれませんが、なかなか難しいですね。それに統計上、3-4年目で会社を辞めていく離職率がかなり高くなるという数字も出ています。最初に悩みが大きくなる時なんでしょうね。そんな大きな決断の時は、自分の中の経験だけでなく実際に同じような経験をしてきた先輩たちの話を聞いて参考にすることは重要だと思います。親身になって相談に乗ってくれる先輩たちがいる会社、そんな会社になって欲しいですね。数年後は、あなたがその立場になっているのかもしれませんね。



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#創作 #サラリーマン #サラリーマン劇場 #三年目

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