たとえまた箱に戻っても~星野源「Cube」MV~

 おじゃまたくしです。明日はいよいよ待ちに待ったペトロールズのライブ。七月ぶりに大好きな3人に会えるので今からワクワクしています。

 2回に分けて星野源が10月18日にリリースした楽曲「Cube」について記事を書いてきたのだが、20日に公開されたMVの話に触れていなかった。今から書くのは「Cube」のMVについてである。

 https://youtu.be/sen_L0IRN_w

 10月20日夜20:40、21:00から行われるという「Cube」のプレミア公開に備えてYouTubeにログインした。20:45頃からチャット欄に星野源本人も参加すると事前告知があったので少々早めに待機。相変わらずチャットの流れる速度が異常。あれは多分チャットを楽しむとかではなくて動体視力の検査とかなんだと思う。過去数回経験しているおかげで、ほかのアーティストがプレミア公開をするときは多少チャットが速く流れていても余裕で追える。

 そして公開されたのがリンク先のMV。彼のあらゆるSNSアカウントは本人がチャットに参加すること以外にももう一つ大きな情報を投下していた。それは今回のMV監督が今まで彼のMVを手掛けてきた監督たちではなく、演出振付家のMIKIKOだということ。

 「え、MIKIKO先生が監督????お金はいくら払いますか????他のもそうだけどそんな無料で観て良いもんじゃないですって」みたいなことを思いながら、カウントダウンの数字を眺める。そして画面に現れたのはモノクロの世界。ん?モノクロ?いや確かにサムネイルはモノクロだったけれど。そんなMV本編までモノク・・・パルクール⁉え、パルクールや...これ星野源じゃねえな。だって髪がさらっさらだった。インスタライブで「あれは俺」と明らかに大ウソついてる顔で大ウソついてたので間違いない。

 踊っているダンサーがCUBEの中に仕掛けられたトラップのようにも見える。とくに手だけ出てくる部分とか。あとELEVENPLAYがいつもとは一味違ったダンスをしていて一瞬で惚れた。結婚してほしい。

 このMVの最後は星野源が光が射す、今までいたモノクロの世界の出口に向かって終わる。楽曲そのものもそうだが、MVも映画へのリスペクトがちゃんとある。そこが最高に良い。オリジナル版のラストシーンを観ているようだった。

 そしてインスタライブで話していた「ループしたくなる」件。どなたかがコメントで仰ったのか、MVもループしたくなる、と。それを聞いて思わず叫んでしまった。最初のパルクールは外だ。そしてMVの外で彼が向かったのは出口、つまり外。もしかしてまた最初の地点に...?

ほら見ろ 扉が開くようだ                                  光に包まれて 出るとどうだ                                                箱がただ 球になっただけだ

 たとえキューブの外に出ても、現実は何も変わらない。四角い箱の中が、丸い地球に変わっただけなのだ。やることも変わらない。だからきっと、彼が向かった先には最初のパルクールスタート地点があるのだ。

 ループということは箱の外に出ても、また戻ってくる。しかし自分が変われば箱の中で起きることはもしかしたら変わるかもしれない。映画を観終えた今、そんなことを考えている。だとしたら、この世界で悲しみに座ってくつろげるまで切なさを笑いながら踊って生きていこうと思うのだ。

知識をつけたり心を豊かにするために使います。家族に美味しいもの買って帰省するためにも使います。