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ハルモニームジーク/曲目紹介

セレナーデ     リヒャルト・シュトラウス


父が有名なホルン奏者であったシュトラウスは幼少期より父の英才教育を受けて育ったそうです。
そんな彼が若干18歳で手掛けたとされるこの作品、初演は1882年と今から141年前です。
13本の管楽器ながら、のちの大管弦楽作品を彷彿とさせる見事な書法(オーケストレーション)が魅力の作品で、その才能が当時の楽壇の有力者に認められ、結果的に彼の出世作となりました。
繊細かつ壮大な音楽小旅行をお楽しみください。

組曲              リヒャルト・シュトラウス

第1楽章:前奏曲
第2楽章:ロマンツェ
第3楽章:ガヴォット
第4楽章:序奏とフーガ

前述セレナーデで彼の才能を見出した楽壇有力者ハンス・フォン・ビューローが『同じ編成でより長大な作品を』と依頼し、2年後に完成された4楽章構成の作品です。
ロマンティックな1,2楽章を完成させた時点で依頼主の要望がバロック風の組曲であったと聞かされたシュトラウス、持ち前の対位法の技術を駆使し、同時進行する旋律群が精緻に織り込まれ、躍動する3.4楽章を完成させます。
前半後半の作風の違いにもご注目いただきながら、しばし音の洪水に身を委ねていただけますと幸いです。

ラデツキー行進曲         ヨハン・シュトラウス1世

同じシュトラウスでもリヒャルトの60年前オーストリアに生まれたヨハン1世。
彼が亡くなる1年前(彼は享年45と短命)のこと、当時ヨーロッパに吹き荒れた一部の過激派による革命鎮圧に寄与した将軍『ラデツキー』を称えるため、たった2時間で完成させたといわれる作品です。
因みにウィーン・フィル・ニューイヤーコンサートで毎年共にアンコール演奏される『美しく青きドナウ』は息子2世の代表作です。
曲はウィーンの2つの民謡が元になっていて、曲は終始陽気かつ華やかな雰囲気をまとっています。

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