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私の半分しか生きていない後輩に教わったこと

私の仕事はホテル業だ。

最近気づいたことだが、皆が口癖のように呟いている言葉がある。

「やりたいことやりたいね~」、「面白いことしたいな~」である。

確かにその通り。
毎日何も考えずに同じルーティンワークをこなすことはAIに任せて、人間はクオリティの高い仕事をするべきだと、少し勉強すれば、そんな考えに至るのも理解出来る。

しかし、実際に『やりたいこと』を行動に移しているのは、ほんの数%の人間かもしれない。

そこで、私の後輩の話だ。
彼は齢二十歳くらい。およそ私の半分しか生きていない若者。
彼は同セクションの一部の人間に煙たがられている。
嫌われこそしていないとは思うが、感性が独特で、人に合わせることはあまりしない。
「みんなと同じ意見」、「列を乱さない」、「空気を読む」などの古きよき日本の軍隊教育を真っ向から否定した生き方。

ある日、なんとなく気になり、私は異なるセクションにいる彼に声をかけてみることにした。

面白い❗
彼の話は『面白い』のだ。
言葉のチョイスや話の組立、モノの例え等、思わず聞き入り質問してしまう。
そして、一番肝心なのは、「こんなことをやってるんです」と言うこと。
つまり、現在進行形で『やりたいこと』をやっている。

面白いこと・やりたいことを本当にやれる人は、「やりたいな~」ではなく、悩む間もなく、『始めている』のだ。

『行動した』と言えば聞こえは良いが、やりたいと思った瞬間に体が動いている。
「こうしたい」というゴールに辿り着くために、あらゆることを試し、トライ&エラーを繰り返していく。

彼は『アスリート』だ。
彼は『スポーツ選手』だ。
悩むよりまずシュートを打つ。
まずドリブルで進む。
ボールは蹴ってみないと何処に転がるかもわからないのだから。
(ちなみに彼は線が細く、とてもアスリートにみえない(笑))

やりたいことをやれる人とやれない人の決定的な違いは、
『すでに始めている』か『やりたいと思っている』の違いだった。
そんな簡単な答えを、私は私の半分しか生きていない若き後輩に教わった。
本当に感謝しているよ。(ちゃんと本人にも伝えました(笑))

最後に、彼には夢がある。
アニメの声優になりたいのだそうだ。

彼は自分でアプリで描いたキャラクターを別のアプリで動かし、さらに自分で声を入れている。
YouTubeで配信する予定なのだそうだ。

彼はなんでもやる。
誰かの笑い声などまったく気にしない。

彼の名前には『日の光』という意味の漢字が入っている。

うん。当たってる。
私にはすでに、光が当たっている君がみえるぞ❗

読んで頂いた方、そして光をみせてくれた後輩に感謝いたします。

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